書きたい生活

書きたい生活

1,540円 (税込)

7pt

言わなかったことや言えなかったことが、
なかったことにならないでほしい。
そう思い続けて、そう思うから、
そう思っていることを、
わたしはずっと書いてきたのかもしれない。
――本文より

【本書の内容】
2021年9月、『常識のない喫茶店』で鮮烈なデビューを果たした僕のマリ。

一度の滞在でクリームソーダを三杯続けて飲む猛者、
お気に入りの店員にスケスケのタイツをプレゼントする中年、
来るたびに小さな灰皿を盗む男とゆで卵用の塩入れを盗む連れの女、

あるいは……

他の客に席を譲らない老人と喧嘩する(これまた老人の)マスター、
暴言を吐く半グレ風男性客を店の外まで追いかける同僚のしーちゃん、
ゴミを持ち込んだ客に「うちもいらないです」と突き返すわたし。

そんな刺激的すぎる毎日をストレートに綴ったエッセイは、
「仕事だから我慢しろ」「店員なら耐えろ」といった声が一部ありながらも、
「救われた」「勇気をもらった」という大きな共感とともに受け入れられた。

理不尽なクレームと闘い、自らが信じる正しさを貫く著者の物語は、
過去に負った傷を癒やす「再生の物語」そのものだった。

本の刊行後、その翌月には喫茶店を卒業し、長く住んだ街を引っ越した。
パートナーと暮らしながら、週に何回かバイトしつつ、やはり文章を書いている。
今回の本には、卒業までの日々と、卒業後の生活が瑞々しく描かれている。

ちっぽけであたたかな日常ほど忘れたくない。
書き留めておくことで、きっとまた前に進める。
そんな静かな決意とともに放つ、作家としての新たな一歩。
『常識のない喫茶店』の正統な続編にして完結編、ついに刊行!

【本書の目次】
はじめに

1 常識のない喫茶店
初めての商業出版
その後の喫茶店
日記 二〇二一年八月-十月
卒業

2 新しい生活
日記 二〇二一年十一月-十二月
長いお休み
引っ越し
二人暮らし
文筆業とアルバイト

3 また本を書いている
(体力のない私の)仕事論
日記は筋トレ
日記 二〇二二年八月-十月
書きたい生活
喫茶再訪
本とともにある人生
原稿が書けないときの話

おわりに――なかったことにならないでほしいこと

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書きたい生活 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最近のエッセイの中で一番すきだった。
    懐かしい風景を思い出しながら読めたし、のんびりだけどちょっぴり忙しそうな日常感が良かった。
    他の作品も読みたいと思う。

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    常識のない喫茶店を読まずに、
    読んでしまったことを後悔した。

    そして、
    著者を勝手に男性だと思っていた。
    (ごめんなさい)


    生きるために書く。
    書くことが、生きること。
    そんなふうに感じたエッセイ。

    「なかったことにしたくない」
    その思いに深く共感した。

    0
    2025年03月29日

    Posted by ブクログ

    再読。
    心の中にすーっと入ってくる文章。30に差し掛かり転職結婚となにかと他人と比べたり、決断を迷ったり、ざわざわしがちな時期。ただこの何気ない日常がかけがえのないものだったとこの本を通じて再認識しました。

    “とにかく毎日続けること、そうすれば力は確実についていく。そして、それが心の健康に繋がるよ

    0
    2025年02月08日

    Posted by ブクログ

    僕のマリさんは私がエッセイを書いてみようと思い立ったきっかけの人である。彼女みたいなエッセイが書きたいと思い、noteで連載してみることにした。彼女の文章は暖かく、読む度に心地よい気分になる。文学フリマに今度参加してみようと思う。

    0
    2024年06月19日

    Posted by ブクログ

    正直なところ嫉妬が9割。私にないものを全て持ってて羨ましい(※突然のメンヘラ)。
    最後の子供のことに関する夫婦のやり取りは「ほんとそれな……」と首吹っ飛ぶくらい頷いた。

    0
    2023年07月25日

    Posted by ブクログ

    日々の生活のことを丁寧に掬って言葉にする、マリさんの文章が好き
    自分が何か新しい生活の始まりを感じる時、また読み返したい

    0
    2023年07月04日

    Posted by ブクログ

    気になっていたけど、なかなか手に取れなかった本。ようやく手にして、ようやく読めました。控えめに言って大好きな本だった。早く手に取れたら良かったのに、と思いつつもタイミングとしてはやはり今か、と思う。こういう作家さんが増えたらいいなぁと思う。
    こうなると、常識のない喫茶店も読みたくなる、当然。
    後輩の

    0
    2023年06月30日

    Posted by ブクログ

    前作「常識のない喫茶店」完結編、という位置付けが、なかなか本を開くまでに時間がかかり、ためらわせた。すでに十分に「常識のない喫茶店」を愛していて、しーちゃんを始めとした、私も友だちになりたい!と思わせるような素晴らしい人物描写があり、それの完結編なんて、他のお客さんとのエピソードやただ別れがあるだけ

    0
    2023年05月29日

    Posted by ブクログ

    前作の衝撃的な商業出版デビュー作、「常識の無い喫茶店」の独特な文章、視点に完全にハマった作者の最新作。

    予約して購入した本作も家族みんなで読んだ。

    喫茶店を辞めて、結婚、引っ越しと、環境が大きく変わるなかで感じている小さな気持ちの変化を、圧倒的な表現力で描かれている。

    自分自身は仕事のこと、家

    0
    2023年05月12日

    Posted by ブクログ

    やはり、この人の文章が好きだと思った。

    文章のどこら辺が?と問われると困るけども…
    「常識のない喫茶店」を読んだときから、この人の感受性の豊かさ、誰にでもありそうな日常たちを淡々と書くところが好きなのかもしれない。

    0
    2023年05月06日

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