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気鋭の文筆家・僕のマリが挑む、
「食」と「記憶」を繋げる珠玉のエッセイ。
思い出すことのかたわらにはいつも、食べものがあった。
大切な記憶も、ちょっとした記憶も、食むように紡いでいく。
noteの好評連載に書き下ろしを加えて待望の書籍化
全編書き下ろしの「自炊ときどき外食日記」も収録
長い間忘れていたことを突然思い出すと、狂おしい気持ちになる。
頭のなかで突風が吹いたような、満潮の海が荒れるような、
スノードームをひっくり返したような、
そんな風に全身の細胞が泡立つのを感じる。
頭で覚えていないようなことでも、
匂いや音で急に記憶の蓋がこじ開けられることもある。
忘れて、思い出して、また忘れて、そんなふうにあと何十年も
自分の内面と向き合っていくことになるのだ。
(本文より)
もくじ
ⅰ
チーズケーキの端っこ
朝食のピザトースト
真夜中の炭水化物
りんごを剝いたら
直樹の焼きうどん
いつかマックで
退屈とコーラ
自炊ときどき外食日記 1
ⅱ
祖母と梅、メロンに焼肉、初夏の風
苺の効力
幻とコンソメスープ
先生となんこつ
社食の日替わり
キッチンで缶ビール
炙ったホタルイカ
自炊ときどき外食日記 2
ⅲ
サンタの砂糖菓子
考えるチョコチップクッキー
穏やかなフルーツサンド
不安と釜玉
酢シャンプーの女
食わず嫌い
明日のパン
あとがき
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Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読んでみたけれど、想像以上に好みの本だった
くどうれいんさんのエッセイが好きな方はとても好きだと思う
自分のお気に入りを誰かに勧めるとき、純粋な気持ちとは別に処方箋のように届けることもある。
そういう引き出しをたくさん蓄えて、自分の周りも大丈夫にしていけたら良い。(頁124)
いつ身体や心の不調が出てくるかはわからない。どれだけ気をつけていても、病気になるときはなる。そういう仕合わせだったと思うしかない。ただ、いつか来るかもしれないその日まで、いつか死ぬことも忘れてしまうくらい楽しく生きたい。大丈夫、いつかはみんか死ぬのだから。(頁162)
甘い、苦いなど一言では表現できないような複雑な味わいが、わたしの記憶の中にごうごうと渦巻いていたのです。(頁186)
生きていれば大変なことは山ほどあるけれど、生きてさえいれば、小さな石も大きな山も乗り越えていけるのです。(頁187)
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