記憶を食む

記憶を食む

1,584円 (税込)

7pt

気鋭の文筆家・僕のマリが挑む、
「食」と「記憶」を繋げる珠玉のエッセイ。

思い出すことのかたわらにはいつも、食べものがあった。
大切な記憶も、ちょっとした記憶も、食むように紡いでいく。

noteの好評連載に書き下ろしを加えて待望の書籍化
全編書き下ろしの「自炊ときどき外食日記」も収録


長い間忘れていたことを突然思い出すと、狂おしい気持ちになる。
頭のなかで突風が吹いたような、満潮の海が荒れるような、
スノードームをひっくり返したような、
そんな風に全身の細胞が泡立つのを感じる。
頭で覚えていないようなことでも、
匂いや音で急に記憶の蓋がこじ開けられることもある。
忘れて、思い出して、また忘れて、そんなふうにあと何十年も
自分の内面と向き合っていくことになるのだ。
(本文より)


もくじ

チーズケーキの端っこ
朝食のピザトースト
真夜中の炭水化物
りんごを剝いたら
直樹の焼きうどん
いつかマックで
退屈とコーラ

自炊ときどき外食日記 1


祖母と梅、メロンに焼肉、初夏の風
苺の効力
幻とコンソメスープ
先生となんこつ
社食の日替わり
キッチンで缶ビール
炙ったホタルイカ

自炊ときどき外食日記 2


サンタの砂糖菓子
考えるチョコチップクッキー
穏やかなフルーツサンド
不安と釜玉
酢シャンプーの女
食わず嫌い
明日のパン

あとがき

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記憶を食む のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    記憶を食む‥‥なるほどね。食にまつわる記憶を…面白く読みました。
    淡々とそしてとても幸せそうに、いいです。
    一緒にあれこれ自分の中でも記憶がよみがえったりして・‥‥

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    「常識のない喫茶店」からすっかりファンになった作家さん。
    今回もとても面白い!むしろ前作よりこちらの方が好き!

    まず、食べる事が大好きな私なので、食べ物にまつわるこのエッセイ、共感の連続だ。そして食べる事と同じくらい犬も大好きだという、、まさに私!私もそう!
    全く同感で、全てにうんうん、そうそう、

    0
    2025年09月12日

    Posted by ブクログ

    生クリームを泡立てて舐める、深夜の炭水化物、気取らない料理の美味しさ、ショートケーキの苺、、僕のマリさんの文章はスっと読めるのと、あれ?まさか自分が書いた??くらい共感できるというか疑似体験してるような気分になる。何気ない日の何気ない食事こそが一番のご馳走なのだと思う。

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    食にまつわるエッセイ集。マックの話やケーキ屋さんのバイトの話。さらっとクセなく、ポンポン各エピソードが入ってきました。初めてのおサボりのコーラ、妙にわくわくするのわかります。

    0
    2025年05月12日

    Posted by ブクログ

    僕のマリさん 3冊目
    やっぱり、この人のエッセイが好きだと思います。
    日常のあれこれ、食べ物の話、出会った人の話とか
    誰にでもあるような話を、面白く書く天才だと思います。
    なぜか読み進めてしまいます。
    通勤中や寝る前の10分の読書時間にオススメです。

    0
    2025年05月11日

    Posted by ブクログ

    表紙に惹かれて読んでみたけれど、想像以上に好みの本だった

    くどうれいんさんのエッセイが好きな方はとても好きだと思う


    自分のお気に入りを誰かに勧めるとき、純粋な気持ちとは別に処方箋のように届けることもある。
    そういう引き出しをたくさん蓄えて、自分の周りも大丈夫にしていけたら良い。(頁124)

    0
    2025年03月31日

    Posted by ブクログ

    僕のマリさんは常識のない喫茶店を読んでファンになりました。2冊目はこちら!読みやすくてすきです!
    本屋さんでパラパラと見た時、いつかのマックで
    という作品に心を引かれ、購入しました。
    ほっと暖かくなれるお話が沢山入っています。
    文章が面白い!
    他の作品も読みたい♡!

    0
    2025年03月30日

    Posted by ブクログ

    心にぽっと灯火が灯るような、素敵なエッセイだったな。
    食のこともだけどどちらかというと日常のなんてことない風景をふんわりと温かく楽しむような一冊だった。

    「誰かと生きていくことは、乗り越えたものや背負っている荷物を見せ合うことなのかもしれません」
    人と人はそうやって支え合って生きているんだろうな。

    0
    2025年10月26日

    Posted by ブクログ

    僕のマリさんはこれが初読みです。
    食べ物のエピソードを絡ませながら、何気ない日常のことや気づきについて書かれたエッセイです。
    食べ物の描写も良かったのですが、旦那さんとの関係がすごく素敵だなぁと思いました。
    文章もすっと自分の中に入ってきて、素敵なエッセイでした。

    0
    2025年08月03日

    Posted by ブクログ

    「常識のない喫茶店」でファンになり、手に取った。やっぱり彼女の文章は素敵だった。


    ・「一服しに来る」という日常の余白を楽しむ人たちの放つ雰囲気が、わたしはただただ好きなのだった。
    ・自分のお気に入りを誰かに勧めるとき、純粋な気持ちとは別に処方箋のように届けることもある。
    ・思い出すということは忘

    0
    2025年08月01日

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