エイダン・チェンバーズのレビュー一覧

  • おれの墓で踊れ

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    魔法の豆缶を持った男の子を失った、混乱。
    カーリが指摘した、真実。
    ハルは、魔法の豆缶を持った男の子を愛するのではなく、バリー自身を愛さなければならなかったのだ。
    ハルが、ハルとして、ハル自身の足で、この先も生きていくために。
    だからハルは、バリーの墓の上で踊るのだ。
    誓いのために。バリーのために。バリーと向き合うために。

    ハルの混乱、悲しみ、絶望、そして変化、脱皮。
    それらが心に流れ込んできて、苦しくなる。
    生きることは、苦しい。
    苦しいのに、人生は続いていくのだ。

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    2023年04月23日
  • おれの墓で踊れ

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    10代の頃から久しぶりに再読。表紙が派手になっていて驚く。

    主人公の一人称で、学生らしいけれん味溢れる文体なのだけど、比喩やエピソードが絶妙の位置に配置されていて、丁寧に描かれているのが窺える。
    当時は切ない恋愛描写に目が行っていたけど、今読むと本当の主題は恋愛ではなく、自分と対話する、人と向き合うという事なんだと分かる。

    "言語というのはなんてすごいんだろう! たったひとことにこれだけの意味がある。それでも何も伝わらない。”
    ”「そう、誰かいたのは確かよ。でもあなたが思ってた人とは違った。わたしが思ってた人とも違ったかもしれない」”

    素晴らしい青春小説なんだけど、かなり明け透けな話もし

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    2022年07月25日
  • おれの墓で踊れ

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    映画を観る前に途中まで読んで放置していたのだが、
    文庫化されたことがなんだか嬉しくて
    読み直す。

    当たり前だろうけど…
    映画よりずっといい。

    ハルのバックグラウンドがよく分かるからかな。
    ヴォネガットが好きで、
    トールキンとその友だちの(ww)ルイスを馬鹿にしている。

    〈死〉に興味がある、取り憑かれている16歳の男の子ハル。墓荒らしの容疑で少年裁判所に起訴される。

    ハルが自ら再生?するために書きたおす、彼の手記の物語。それを書かせた、彼の文才に興味を持っていた教師のオジーが素晴らしい。(大丈夫、トールキンのすばらしさは、オジーがちゃんと訂正してます。「だがトールキンについてはまちがって

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    2022年03月27日
  • おれの墓で踊れ

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    出来事や感情を小説のように書き出す事で、友人でありボーイフレンドの死を乗り越えようとする少年に、何度もうるうる…。
    また、情景描写がとても丁寧でした。知らない異国の地の物語ですが、あたかも自分も海辺の街で生まれ育ってきたかの様な気分にになれました。
    解説もとても良かったです。
    これは、映画も見てみたいです!独特なハルの雰囲気をどう映画に落とし込んでいるのか、とても気になります。

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    2022年03月21日
  • おれの墓で踊れ

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    痛い痛い、痛いわ〜!!グサグサに刺さる!!
    愛憎が入り混じる感じ!!
    ラストは前を向くけれど、現実はそんなに早く前は向けないよね。

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    2021年09月28日
  • おれの墓で踊れ

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    「ハル、死についてどうすればいいかわかるか?笑い飛ばすんだ」

    神聖なるBLの愉楽。
    そして嫉妬と永遠の別れ。

    殻に閉じこもり、
    思い出を綴りながら、青春を葬る日々...

    《笑い飛ばす》その問いは
    彼の墓標を破壊することで答えを完結させた。

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    2021年09月20日
  • おれの墓で踊れ

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    1回しか読んでないから深くまではわからないので暇があるときに読み直したい

    ちなみに小説読んだ後に観た映画もよかった!!のでおすすめ

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    2024年02月04日
  • おれの墓で踊れ

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    不思議な感覚。

    主人公2人は勿論だけどカーリの存在が大きい。

    言葉を紡ぐ事でハルが再生されていく瞬間は本当に美しい。
    自分には到底真似できない感性なんだろうけど、だからこそ小説って面白い。

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    2022年02月25日
  • おれの墓で踊れ

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    映画を先に観て小説を読んだ。
    監督が映画化したいと言っていただけあって,
    原作にかなり忠実だと感じた。
    舞台がイギリスからフランスに変わったり,
    お店がレコード屋から船のショップに代わってたりしたけど,
    そこは全く違和感がないように,丁寧に変更されたんだと思う(たぶん)

    読めば読むほどハルの失望感や動揺やパニックなど深く感じた。そんな風に勢いよく頭に心に入ってくる訳も素晴らしかった。

    最後カーリがまさに真理とも言えることを勇気を出して友人であるハルに伝えていて,自分もそれでストンと納得できた。

    ダンスのシーンは映画で観て感じて,小説でその心理を深く感じるのがオススメ。

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    2022年02月15日
  • おれの墓で踊れ

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    まさにYA小説と言った感じ
    高校生のハルがバリーとの出会いと別れを通して生き方を見つけるストーリーは多くのティーンネイジャー達を勇気づけてきたのだろうなと思う
    Summer of 85 はこの小説をかなり丁寧に実写してあったけど、やっぱり小説の方がハル(映画ではアレックス)の感情が分かりやすくて良かったな。
    映画での「ダビドは存在しなかった」この言葉の意味が引っかかってたのだけど、小説でじっくり読んで、「バリーは存在しなかった」の意味が分かった

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    2021年10月11日
  • おれの墓で踊れ

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    私はどこまでも私であり、どんなに分かりあえる友人でも恋人でも家族でも溶け合ってまで支配も共有もできない。例えばどんなに愛を誓いあい分け合っても、親友の誓いをしても自分は永遠に一人であるという厳しさを教えてくれる一冊。
    映画化された「Summer of 85」も、思春期の男の子の複雑で不安定な心情が美しく詩的に描かれていて良い!

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    2025年10月05日
  • おれの墓で踊れ

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    常田大輝がすきな本の一冊として紹介されていたから読み始めたら見たかった映画の原作だった。
    本当にあった出来事が元になっていると知って驚いた。

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    2022年03月08日
  • おれの墓で踊れ

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    映画の後に読んだので結構印象違っていて驚いた。口調の所為かもしれないけど小説版の方がハルが強気そうというか。
    バリーは魅力的だったな〜ハルの目線だからかもしれないけど‥‥

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    2021年09月22日