谷釜尋徳のレビュー一覧

  • 江戸の女子旅

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    近世に入り、泰平の世が実現するに伴い、人びとが教養を身につけ、経済も成長、貨幣経済の浸透や交通インフラの整備から旅行業も発展した。
    特に近世後期には、伊勢をはじめ諸国の神社仏閣を巡る旅が大流行、ゆく先々で名物を食べ、名産品を購入したり、道中を遊び尽くす観光旅行の形も創り上げられていった。
    旅行環境の整備や女子教育の普及で女性旅も盛んになったようで、本書は、この点に着目、当時の旅日記や名所図会など参考文献を読み解きながら「女子旅」を考察、活発な江戸の女性像を浮かび上がらせる。
    印象に残った記述を以下に列挙しておく。
    ・旅行メンバーは安全のため、男性の同行者を交えたグループ旅行が多かった
    ・総歩行

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    2023年06月01日
  • 江戸の女子旅

    Posted by ブクログ

     江戸時代の女性の旅行事情を様々な資料からまとめた本。江戸時代の女子旅と聞いて、真っ先に思い浮かんだのは、「入り鉄砲に出女」。やはり箱根の関所で、西に向かうのはかなり厳しかったよう。それ以外の関所においても、それなりに難儀した模様。

     江戸時代も中期以降は、幕藩体制や社会の安定、貨幣経済の発展等もあり、旅がしやすくなってきた。女性にとってもそれは同じこと。さすがに、女性の一人旅や女性のみの団体での旅は危なかったらしい。男性に同行したり、荷物持ちの男性を同行させたりしていた。

     当時も観光、ショッピング、グルメ等を目的に旅していた。そこは現代と変わらない。それしにても、昔の人の健脚ぶりには改

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    2023年04月26日