クレメンス・J・ゼッツのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短篇集と知らずに読み始めるという稀に見る失態を冒したが、脳に負荷を与える目的を後付してどうにか通読。状況を放り投げるタイプの作風なのだが、細部への心配りと言葉に対する丁寧な扱いが行き届いているせいか乱暴さを全く感じない。
不穏や不協和を意識的に編み出しているように読めば読めるが、私にはそうではなく、筆者が描く日常、筆者の目を通して見える、この広い現実世界に起きうる作用や反応が、「一般的な小説内で起こりがちな物事とその展開」より遥かに現実的で切迫しているが故に「身に覚えのある不快さ」に見舞われるという読み心地をすべての短篇で繰り返し感じさせられるということなのではないかと思う。描写のきめ細やかな