ゼロから◯◯を作ってみたという類の本は、破茶滅茶なお馬鹿系の本になりがちだが、実際現代人である我々が身一つで原始にタイムスリップしても、ほとんど何もできやしない。学問では、先人の学びを利用する事を「巨人の肩に乗っかる」とも言うが、結局、与えられたものを盲目的に使用しているに過ぎない。少なくとも、私はそうだ。
で、身の回りのものがどうなっているのか、少しでも理解したいと思ったのならこの本だ。このまま分からず死ねるか!とも思い、全知全能は不可能だ!という、その合理的無関心の壁をよいしょと乗り越える。その先に見える世界は…。
冷蔵庫解体、ドライヤー分解。この本はお馬鹿系ではないので面白おかしく書かれはせず、とても生真面目に構造を図解していく。いや、求めていたのはコッチ系で良いのだから、多くを欲しがってはいけない。
ー 一般的な冷蔵庫は、ガス圧縮式という方式で庫内を冷やしています。これは、冷媒という物質が気体になるときに周囲から気化熱を奪って庫内を冷やし、高温の冷媒を外で冷やすことで熱を庫外に逃がすという冷却方式です。
ー 「かく拌式」はアメリカで主に使われ、洗濯による布の傷みが少ないのですが、洗濯時間が長く、汚れが落ちにくいとされています。週の特定日に洗濯する習慣があり、一度にたくさんの洗濯物を洗うことが多く、容量の大きな洗濯機が使われています。一方で、「ドラム式」はヨーロッパで古くから使われる方式で、洗濯容量を大きくでき、布の傷みが少ないという特長があります。しかし洗濯時間が長く、他の方式に比べて脱水率が低いとされています。また、ヨーロッパでは硬水が一般的なので、水温を高くしないと洗濯物の汚れが落ちにくく、さらに、歴史的に疫病流行への対策として洗濯物を煮沸消毒した経験が習慣として根づいているので、温水で洗濯することが一般的になっています。
この文書にビビっときたならオススメだ。