現在のアパレルの状況を鋭く解説
以下、気になったもの
ZOZO
まずトライという行動の素早さ
ほかのEC企業との違いは、依頼先から丸投げが可能だったこと。
ファッションビジネスの最大の課題である「在庫」を持たないこと
GAP
服の流通革命を起こした先進性。
北米でGAPの小売店舗閉鎖が相次いでいる。
そもそも米国全体ではここ数年で、何百軒ものショッピングモールが閉鎖しており、小売業は大きな衰退をしている。
UNIQLO
素材の差別化による他社との差別化。
ヒートテックなど、東レと組み、新たな市場を創造した。
カイハラのセルヴィッジデニムの提供。
同じ仕様書で同素材であっても、縫製の良し悪しで製品の”顔”、見栄えが変わる。
売り場面積の割にSKUが少ない。常時同じ商品を販売するため、1SKU当たりの生産量を多くできる。そのためコストダウンが容易に図れる。
多少の失敗をむしろ肥やしとしているファーストリテイリング。失われないベンチャー精神が急成長を可能にしている。
アメリカ小売りカンファレンスのテーマ
①オンラインとオフライン
自店の強み弱みを知り、各チャネルを戦略的効率的に使う時代
②店舗の新しい役割
不採算店を閉めるとその地域のオンライン売上も減少する。
新たな実店舗の役割が必要
③DtoC
④小売りにテクノロジーは不可欠
⑤顧客体験の創造
顧客が企業やブランドに愛着を持てる。
「パーソナライゼーション」「オーセンティック」「コミュニティ」
「最終的に重要なのは顧客とのエモーショナルなつながり。これに勝るものはいまだ登場していない。」
変われない日本企業
1991年に15兆円を超えていたアパレル市場は、現在10兆円。
1990年は、調達(仕入)数量11億9600万点に対して、消費数量が11億5400満点。消化率96.5パーセント。ほぼ完売。
実需用は微減しているにも関わらず、2017年の調達数量は約28億点で、199年の倍以上となっている。2017年の消化率は48.0パーセント。
1世帯当たりの被服及び履物費と通信費の推移。1991年の支出額は年間約30万2000円。これが2016年には13万9000円ほどと年々減り続けている。
消費者の判断基準は、ブランドやトレンドでなく、自分自身の価値観になっている。このことを前提にした企業戦略の策定が必要。
革新型リーダー
1.何に対しても「なぜ、どうして」といった疑問を持つ
2.周囲、外界を注意深く観察する
3.分野や文化の異なる人々と交流する
4.広義の趣味、遊びを通して諸々の経験を重ねる
5.発見やアイデアを実際に試してみる
本物である条件(尾原蓉子)
1.模倣品ではなく、その人あるいはブランドが生み出すオリジナルであること
2.クラフトマンシップを持ち、匠の技や優れた技術が生み出す用の美があること
3.誠実・正直であり、真摯に取り組み透明性ある態度を持つこと
4.実生活にあって実質の価値と実用性を持つこと
5.一貫性を持った価値観・哲学で事業が継続されていること