水野梓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
評価は5
(BOOKデータベース)
「私は事件には一切関係していません。真犯人は別にいます」そう言い残して絞首台を登っていった男。時は巡り、小学生が学校の屋上から落ちて亡くなるという事故が起きる。いじめによる自殺の線で取材を進めていたテレビ局社会部の女性記者は、少年の母親が、冤罪が疑われる事件の加害者として極刑となった男の娘だと知る。果たして二つの事件と事故に関連はあるのか!? 警察権力との暗闘の果てに、女性記者が辿りついた真実とは。
関係者が芋づる式にゾロゾロ出てくる(笑)。結末はこんなもんかと思ったが、それよりも出てくる人たちがそれぞれ個性的で魅力的であった。
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Posted by ブクログ
水野梓『グレイの森』徳間文庫。
臨床心理士が偶然に殺人事件の被害者家族と加害者家族の狭間で苦悩するという社会派小説。
生と死の狭間で、解の無い答えを見付けようとして彷徨う人びと。失ってからこみ上げてくる後悔の念。全ての人は迷いながらも微かな光に向かって歩み続けるのだ。
斗鬼クリニックで臨床心理士になって4年になる水沢藍の元を訪ねてきた聡美という中年女性は、診察室に入ると何かに憑かれたように話し始める。
そんな中、藍は知人に請われ、精神的な問題を抱える小学6年生の綾香にボランティアで英語を教えることになる。藍は、初めて綾香を目にすると彼女の顔に表情がないことに違和感を覚えると共にに、彼 -
Posted by ブクログ
小学生が学校の屋上から転落死した事件。その取材をする女性記者は、その子供の祖父が死刑になっており、しかしそれが冤罪かもしれないということを知って調査を始める。ふとしたことから始まった悲劇の連鎖を描くミステリです。
実は続編「名もなき子」の方を先に読んでしまったので、少しだけ事件の真相に触れるところを知った状態で読んでしまったのですが。しかしそれでも謎は多いし、読みごたえのある物語でした。まあ彼が冤罪なのはストーリー上間違いがないとして、しかしなぜそのようなことになってしまったのか……わかってみるとあまりにやりきれないです。冤罪に追いやった彼の気持ちも、自分は無実と知りながらもある意味での「罰」 -
Posted by ブクログ
テレビ局でドキュメンタリー番組の制作に携わる榊美貴は、高齢者施設で多発している不審死に疑問を感じる。
ほどなくして、主要メディアや官邸に犯行声明が届く。
何も生み出さない高齢者は、「社会悪」だ。と…
寝たきりだと、病気だと、それだけで必要のない人間になるのか…
取材を進めていく中、高熱で倒れている青年・小林悟を助ける。
彼は、無戸籍だった。
彼の生きてきた道程を知った美貴は、強い衝撃を受ける。
そして、彼の周りを調べていくうちに高齢者施設での不審死にも繋がるものを探り出す。
今現代において、高齢化する問題もあるが、生まれながらにして無戸籍で生きなければならない者たちの苦悩。
それも鋭く書