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Posted by ブクログ
テレビ局でドキュメンタリー番組の制作に携わる榊美貴は、高齢者施設で多発している不審死に疑問を感じる。
ほどなくして、主要メディアや官邸に犯行声明が届く。
何も生み出さない高齢者は、「社会悪」だ。と…
寝たきりだと、病気だと、それだけで必要のない人間になるのか…
取材を進めていく中、高熱で倒れている青年・小林悟を助ける。
彼は、無戸籍だった。
彼の生きてきた道程を知った美貴は、強い衝撃を受ける。
そして、彼の周りを調べていくうちに高齢者施設での不審死にも繋がるものを探り出す。
今現代において、高齢化する問題もあるが、生まれながらにして無戸籍で生きなければならない者たちの苦悩。
それも鋭く書いている。
孤独や悲しみ、諦念すら感じさせる。
重いテーマではあるが、淡々と流れるように読み進められたのは、榊美貴の目線を軸にしているからだろうか。
終章の誕生で母親の気持ちを知る。
辛すぎて複雑である。
Posted by ブクログ
無国籍、児童虐待、命の価値、トリアージ、AI。現代における様々な問題が盛りだくさんだった。どれも重たい話なのだけれど、さらっと書かれているので読後ずっしり来るという感じではなかった。それぞれの問題についてもう少し掘り下げてほしかったけれど、これだけ詰め込むならこれくらいがちょうどいいような気もするし…なんだかモヤモヤ。
命の価値は、正直どれだけ考えても答えが出ない問題だ。生産性のない人は生きている価値がないとまでは思っていないけれど、自分自身が生産性のない立場になったら、それは生きている価値がないと感じるだろうな、とは思った。
それと、犯人の動機や母親の選択の理由がイマイチ理解できなかった。理解できないという言葉が正しいかは分からないのだけれど…なんだろう。腑に落ちない?
他のかたの感想を読んで知ったのだけれど、どうやら前作があるらしい。今回あっさり書かれていた夫の死だとか、そのあたりの主人公の闇が見えそうなので前作も読んでみたい。
Posted by ブクログ
映画のプロローグを観るような幕開けから,現代の世相を織り交ぜながら,ストーリーは進む.
一言で言って,面白かった!
でも,このタイプの作品が世の中に溢れすぎているのも確かで,今日的な,この「階層」にスポットをあてる作品.
とても重要なテーマだし,それだけ作品にする必要のあるテーマなのだと思う.でも…
切り口が意外と似通ってて「あーそれね」感が多少….
あと,そこが描きたいところじゃない,ということかもだけど,犯人の内情にもう少し深く踏み込んだ方が良いよね,というのも最近の「流行りの」作品群に思うところ.
読者の感性に委ねるのもいいけど,筆者の描きたかったことを伝えるのにはそこ,重要な誘導じゃない?と思う.
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