堀井美香のレビュー一覧

  • 音読教室 現役アナウンサーが教える教科書を読んで言葉を楽しむテクニック

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     驚いた、著者の本気に。
    「Over the sun」でのお馬鹿なトークとは、まるで異なる、ガチな朗読術。 いや、「術」というテクニックなんてものじゃなく、人生をかけてる感がハンパない。

     ブレスの長さで情景の距離感を表すとか、「し」の発声の種類を使いこなすとか、そんなノウハウは当然語られるとは思っていたけれど、そんなコテサキの話じゃなかった。

     冒頭、いきなり「朗読の間は人生で埋める」と先輩アナウンサーからの教えからはじまり、『蜘蛛の糸』の章では、

    「タイトルを読むだけで、自分の人生の見方、人生に抱く観念までもをさらすことになる」

     とまで語る著者。

     おいそれと朗読なんてできたもんじゃない、と恐れおののいた。本気の書だ。

     惜しむらくは、教材として使用した三題(「ごんぎつね」「蜘蛛の糸」「アメニモマケズ」)のどれかひとつだけでよいので、出版社がQRコード等でリンクを張って、著者自身がこの本で語っている解説に沿って読んでいる実例を、音として聴けるようになっていればよかった。
     ことばでは、語り尽くせない部分も少なからずあったので(☆ひとつ減じた理由)。

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    2021年04月27日