東京大学未来ビジョン研究センターのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
多数の研究をすこしずつかじることができ、とても楽しい。未来をテーマにしているだけあって、全体的なトーンが明るいので、読んでいて元気が出る。簡単な内容を抽出して、子どもたちにも紹介したい。
このような本が役立つのは「いま」なので、出版から年数がたつと良さが薄れてしまう。いまのうちに多数の人に読まれてほしいのと同時に、今後もこのような本が多数出版されてほしい。
また、おすすめの本が多数掲載されていて良いのだが、これはいったい誰にむけたおすすめなのか?幅広い読者を想定しているがゆえに、おすすめの想定向け先がばらばらになっている。専門外の一般人にも読めそうな新書から、専門書と思しきものまで多様。 -
Posted by ブクログ
タイトルにひかれて深く考えずに購入しました。第1部は未来学についてや、未来を考えるための姿勢やアプローチが整理されていました。特に印象に残ったのは、未来予想自体が未来の姿を決める原因になってしまうことがあるという指摘です。つまり多くの人が「未来はこうなる」と信じてしまうと、それに向けて行動するわけですから、自己実現的な(self-fulfilling)未来が生み出されてしまう、そこは重々注意すべきだという指摘です。
第2部では東大教授30人による様々な研究分野の未来像や社会とのかかわりが紹介されていました。このスタイルやボリューム、内容の深浅については賛否両論あるかもしれませんが、私はこうい -
Posted by ブクログ
ネタバレ今から10年後、30年後、世界はどうなっているだろうか。東京大学の30人の研究者が自身の研究分野の2030年、2050年の姿を予測し、そこから見えてくる未来社会について説く書籍。
現代社会は、知識により新たな価値を作り出す知識集約型社会の側面が強い。
従って、未来社会を展望するには、これから産み出される知識について考える必要がある。
例えば以下のようなもの。
・脳神経科学:
「知覚」や「心」などの脳の本質的な研究は、この30年であまり進んでいない。今後の見通しも懐疑的だ。ただ、脳を操作して活性化させるといった具体的な研究成果は、2050年頃に社会実装されている可能性はある。
・リスク研究