ジョージナ・クリーグのレビュー一覧

  • 目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

    Posted by ブクログ

    この本のタイトルを見たときに、そもそもヘレンケラーについて自分が知っていることは何か。

    そして、優しいタッチで描かれたイラストなのにも関わらず、なぜ「怒りと愛を込めた手紙」というタイトルなのだろうという疑問が浮かんだ。

    幼少期からほとんど目が見えない障害を抱えた著者は、「どうしてヘレンケラーのようになれないの」という言葉に悩まされ続けた。

    まるで神話のように語り継がれる、ヘレンケラーのエピソードを、多くの文献と想像力で、生き生きとした、1人の人間としてのヘレンケラーへと変えようとする試みは、こうしたことがきっかけに生まれたそう。

    全ての物語がそうである、とは言いきれないが、物語としての

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    2021年01月18日
  • 目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

    Posted by ブクログ

    居酒屋で絡んでいるような印象。絡んでいるのは著者ジョージナ・クリーグ、絡まれているのはヘレン・ケラー。おまけにジョージナは泣き上戸。
    ジョージナは視覚障害をもったUCバークレーの先生。三重苦の天才ヘレンへの憧憬・怒り・嫉妬など、いろんな感情が交錯する。原題は“Blind Rage: Letters to Helen Keller”。
    ほんとうは、ちょっと変わったスタイルの「ヘレンの評伝」として読むべきなんだろうけど。

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    2025年09月21日
  • 目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

    Posted by ブクログ

    ヘレンケラーの人生を中から追体験しているような、濃厚な感覚でした。
     奇跡の人のドラマが、今後薄っぺらく感じてしまうかも。

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    2025年01月13日
  • 目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

    Posted by ブクログ

    「理想像」に悩まされたことはないだろうか。架空の人物ではなく、過去に実在して、逸話が語り継がれているような人物の偶像化されたと言っても良いような理想像に比べられ、なぜ同じようにできないのかとか。
    もしくは、レッテルを貼られた事はないだろうか。あの人がそうなのだから、あなたもきっと同じに違いないと。
    幼くして視力と聴力を失いながら、アン・サリヴァンという師を得て、その高い知性を花開かせた「奇跡の人」ヘレン・ケラー。
    精力的に講演活動や執筆活動も行い、聾唖者への理解と支援を求めた彼女は聾唖者の理想像とされた。
    筆者のジョージナ・クリーグも幼くして視力を失った。彼女は大学で教鞭を取るまでになったが、

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    2023年09月05日
  • 目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

    Posted by ブクログ

    なんだかとてもパンチの効いた一冊。

    そうか、わたしも知らぬうちに『ヘレン・ケラー神話』に加担した一人だったのかも。

    これが一人でも多くのケラー神話の被害者の手に届けばいい。

    好かれる人でありなさいなんてくそくらえだよね。
    怒りはまさに自分らしくいられるためのパワーなのかも。

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    2020年10月04日