村本大輔のレビュー一覧
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見て見ぬ振りをしているつもりがなくても「ちゃんとみていない」ってことはあるよね、と、我が身を振り返り感じました。本当にぼくには「関心」があるのだろうか?しっかりと自分の頭で考えているのだろうか?
自分への問いを自分に突きつける。
村本大輔さんの舞台でのコメディ、討論番組などでの発言をみてきて、僕は好意を持っていますが、同時にその激しさゆえに受けるであろう圧力を心配していました。この本を読んで、そんな圧力なんて村本さんは全て覚悟しているんだということがよくわかりました。
「人の痛みを受け止めようとすること」こそ「関心を持つ」ということなのだと、全編を通して感じました。
「関心あるよ」と簡 -
Posted by ブクログ
子供の頃から、ウーマンラッシュアワーの漫才は好きでみている中で、ふと途中からテレビでも放送されないような、つまり見る側も、少し見るのをためらわれる、センシティブな内容を漫才に取り入れるスタイルに変わっていき、少し嫌悪感を抱いていた。
だが、この本を読んで180度村本さんへの見方が変わった。彼は、ファッションリベラルなんかではなく、表層しか写さないメディアとも違い、一つ一つの問題に対して真に困っている人に寄り添い、世間に伝える代弁をしていると。
また、コメディアンとしても、失敗を恐れず果敢にチャレンジする様子が描写され、まだまだ成長する姿に感銘を受けた。 -
Posted by ブクログ
2020年12月のTHE MANZAIで初めて村本さんを見て、そのお笑いという枠組みでは過激な内容にとてもびっくりし、心を動かされた。
そこからTwitterをフォローすること1年。
2021年12月のTHE MANZAIで、アメリカに行くと聞き、その前にと今週の新宿の独演会に申し込んでみた。
その前に村本さんを良く知りたいと思ってこの本を読んだ。素晴らしかった。
本は約10個程の短いエッセイが繋がっているもの。
今まで会った人、見た物、感じた事、感動した事、怒りを覚えた事などをテーマとしている。それらの説明の後、それが具体的にどんなお笑いのネタになっているかが説明される。それぞれのエッセイ -
Posted by ブクログ
震災、原発、朝鮮学校、沖縄など、
コロナ禍においてメディアで目にしなくなってはいるが、
現在進行形の社会課題に関心をもつきっかけに良い一冊。
自身の漫才のように、数ページずつに話がまとまっているので、
構成として読みやすく、文章も難しい表現が少なく理解しやすいと思いました。
自分で考えて行動してきた人の文章なのだろうと思います。
また、内容としても私自身共感できる部分もあり、感情を動かされることが多く、
1日ですぐ読み終わることができました。
ただし、これで終わりでは見て見ぬふりをしているのと同じ。
今は今後なんらか自分なりのアウトプットをしていきたいと思っています。
THEMANZAI -
購入済み
テレビの発言よりスッと入る
発言内容に同意するしないは別として、なぜ著者が一般的な芸人活動から社会問題への関わりややアメリカでのスタンダップコメディを目指すようになったかはよく分かった。マスコミのフィルターを通して伝わってくる彼の姿勢は反感を持たれがちだが、エッセイの形であれば素直にうなづける部分もある。彼の芸能人としての影響力があるからこそ社会問題に対する一般人への啓蒙活動が捗る反面、トピックによってはデマゴーグになりかねないので、彼に限らず影響力のある人のバランス感覚は大事だと思う。書籍で落ち着いて彼の考えを知れたのは良かった。
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Posted by ブクログ
あんまりよく知らんけど、著者はお笑い芸人だという。「THE MANZAI」というコンテストで優勝し人気実力派とされていたけど、最近は炎上発言などでテレビからは干されているとか。
朝鮮学校の学生たちの窮状を訴えたり、原発事故の惨禍いまだという福島に本音で乗り込み住民たちの本音を引き出したり、障害のある人たちとトークライブを開催したり、私としてはけっこう興味関心や憤りの志向が重なる。だけど、世のなかで炎上するのもわかるなあ。
なぜ炎上するのかというと、彼が歯に衣着せず激しいことを言うからって言うのがまずひとつ。自戒を込めていうと、圧倒的に正しいことを言っているんだけど、そこを突かれると痛い人たちっ