米谷瑞恵のレビュー一覧
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家族視点で書かれた失語症コミックエッセイ。
オットが脳出血から失語症に。
入院からリハビリ、その後の職場復帰までの道程を(主にツマである米谷瑞恵さん視点で)まとめた一冊です。
コミックで出来事のあらすじを提示しておいて、その後に文章での詳細説明が入るのが本書の親切ポイント。
文章読むのが苦手な人は、極端に言えばコミックだけ飛ばし読みしても大体の内容が分かるようになっています。
これも失語症の「オット」を日常的に傍で見ているツマのちょっとした工夫?(だったらいいなと思ってます)
失語症というと、「言葉がわからない」「言葉が出てこない」というざっくりした認識だったのですが、前に言った言葉がその -
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まず、読みやすい。漫画があって、そのあと詳しく文章で説明してあってとてもわかりやすい構成だった(私の認知として、同じページにイラストと説明が点在している構成が内容を受け取りにくい)。
失語症や言語聴覚士について簡単な内容ではあるけど、簡潔にわかりやすく説明してある。
小説だったら「実際はこんなに前向きになれるわけない!」と批判したくなるところだけど、それが事実だからすごい!この方はポジティブの天才だと思う!生まれ持った穏やかさ、努力する才能、成果が出る能力があり、それを伸ばす環境もあったのではと考えたくなるし、我が子にはこういう考え方ができる人になってもらいたい。自己肯定感とはこのことか -
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オットが脳出血の後遺症で、47歳で失語症になった。というところからはじまるこの本は、失語症の「オット」とそれを支える「ツマ」の10年間を描いコミックエッセイです。
失語症とは言葉のストックはあるのに、それが読む、話す、にうまく結びつかなくなってしまう病気。失語症になったひとは、完全に元通りになることはない。
…というのに、なんでこんなに明るいのか、この夫婦は!
オットさんのポジティブも超素晴らしくて真似したいし、ツマさんが失語症に興味を持って言語聴覚士の資格をとっちゃうところなんて、どんだけ行動的なのか?かっこいい!と思うし。
いや、描かれていない苦労もたくさんあるだろうけど。それでもな -
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47歳で失語症になり、その後の経過を漫画と解説でわかりやすく説明してくれています。
この本の素晴らしいところは、夫のリハビリから復職期までは失語症者の家族視点で書かれていますが、その後言語聴覚士となった妻の専門家としての視点から当時の思いと専門家の解釈、説明がなされているところです。
作中何度も我が家は「ラッキーで」とあり、同じ言語聴覚士の私としても恵まれている環境だなあと思う箇所は多々ありました。しかし、ラッキーを抜きにしても、このご夫婦の前向きさがここまでの改善をもたらしたんだなぁと思います。
失語症のことだけでなく、とても素敵なご夫婦のお話でした。 -
Posted by ブクログ
夫がある日突然脳出血で倒れ、後遺症で失語症になった。その後の日々を漫画とエッセイで描いた作品。
47歳で脳出血、失語症は若いし、仕事や生活は大変なのではと思うけど、この夫婦はとにかく楽天的であるがままを受け入れてる。それどころか妻(著者)はそれをきっかけに51歳で言語療法士の資格まで取ってしまう。
自分がその障害を持っていたら外出もしなくなりそうだし、ネガティヴにしか暮らせないだろうと思うのに、この夫さんはどんどん外に出て行くし、スタバでカスタマイズした飲み物もオーダーする。人に会って会話する事も厭わない。「話をした方が自分の状態をわかってもらえるから」と。
すごい思考だなと思うし、尊敬する。