千田理緒のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分も推理しながらミステリを読むタイプではないので、主人公への推理能力への期待や最後にうっかり勘違いが残ってしまうあたりに何だか親しみを覚えてしまった。
肝心の五色のからくりは面白かった。最初はネットで話題になった白金または青黒のドレスのような人によって差が出る認識の差異が絡んでいるのかなと思ったけれど、実際は分かりやすい明快なものだったのですんなりと得心がいった。
また犯人の預かり知らぬところで事件が複雑化していたのも意外性があって面白い。笑い事ではないのだろうけれどもその混沌とした様がこのあずき荘という介護施設ならではといった感じがして微笑ましい。
主人公の勘違いについて自分としては最初から認識に疑いがあったのだが、かえってそれが底の見えなさを描写しているように勝手に錯覚してしまった感がある。終わってみると主人公も自分も普通に勘違いで良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鮎川哲也賞よりもタイトルに惹かれて購入
元は十人十色ならぬ「誤認五色」らしいので有能な編集者?による改題は少なくとも1冊の売り上げに寄与した
序盤から人名とニックネームが多出
登場人物を把握するのに何度か読み返した結果、あれあれ?ひとりの存在を消そうとしてないか?(17〜19ページ
これはやってるね。呼び名がカタカナだらけなのもプンプン臭う
その後は一気読み
タイトルの五色の真相は、慣例・老眼・真実・方言・虚偽、と若干弱めな感じはしたが説得力はあった。ただ「あかい」は和歌山の方言というわけではなく「あかるい」の古語では?(Google調べ
捜査の都合で被害者を死んだことにしてしまう警察には、昭和感と鮎川哲也を感じた。彼にそういう作品があるのかは知らないが、久しく出会ってないパターンだった
フーダニットやハウダニットのミステリーとしては、だいぶ親切に書かれている印象。人物誤認トリックにもやられてしまった人は少ないはず。(残りページ数で色々と察してしまう書籍の欠点で少し焦ったが)
ともかく誰でも名探偵?名読者?の良い気分になれる作品
締めのオチはベタだが、微笑ましくなる読後感だった
巻末に同回候補作の選評が載っているが、いかなる賞でもついつい読んでしまう。タイトルが3行の作品には笑った。五色じゃなくて誤植を本気で一瞬疑った
このタイトルは、ううん…
タイトルで三行を費やした
五万点の損
そりゃあ選者も総ツッコミ不可避
鮎川哲也も生き返って二度見すると思うよ