ガード・スヴェンのレビュー一覧

  • 最後の巡礼者 下

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    第二次大戦、ドイツに占領されたデンマークとノルウェー、微妙な中立を保ったスェーデン、たったひとりで侵入者であるソ連に抗戦したフィンランド
    北欧諸国はヨーロッパ強国の趨勢に左右される。

    凄惨な殺人事件と、埋められていた三体の白骨死体から始まり、並行して語られる第2次世界大戦前後の物語が、次第に交差していく。
    二つの時代の出来事が1ページごとに繰り広げられる描写は、圧巻。

    オスロ警察本部所属刑事の主人公トミー・ハーグマンは、北欧ミステリーの主人公刑事として定石どおり私生活ではダメ人間、でも捜査には妥協がない。

    警察小説ではあるも、第二次大戦下のスカンディナヴィア半島での双方の諜報活動の様子は

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    2022年11月21日
  • 最後の巡礼者 下

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     ノルウェイのミステリーといえばジョー・ネスポとサムエル・ビョルクくらいしか読んでいない気がするが、本書は「ガラスの鍵賞」他、北欧ミステリーで三冠を挙げた警察小説であるらしい。それも本邦初訳となる作家。それにしてもぐいぐい読める本とは、こういう作品のことを言うのだろう。

     2003年の猟奇的殺人事件を捜査するオスロ警察のトミー・バークマン刑事。1945年戦後に起こるミステリアスな殺人。1939年に始まるイギリス籍ノルウェー人女性アグネス・ガーナーによるスパイ活動の物語。これらが、場面と時代を変えて語られてゆく。最初はわかりにくいジグソーパズルの断片に見えるものが、次第に一枚の絵を完成させてゆ

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    2021年02月24日
  • 最後の巡礼者 上

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     ノルウェイのミステリーといえばジョー・ネスポとサムエル・ビョルクくらいしか読んでいない気がするが、本書は「ガラスの鍵賞」他、北欧ミステリーで三冠を挙げた警察小説であるらしい。それも本邦初訳となる作家。それにしてもぐいぐい読める本とは、こういう作品のことを言うのだろう。

     2003年の猟奇的殺人事件を捜査するオスロ警察のトミー・バークマン刑事。1945年戦後に起こるミステリアスな殺人。1939年に始まるイギリス籍ノルウェー人女性アグネス・ガーナーによるスパイ活動の物語。これらが、場面と時代を変えて語られてゆく。最初はわかりにくいジグソーパズルの断片に見えるものが、次第に一枚の絵を完成させてゆ

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    2021年02月24日
  • 最後の巡礼者 上

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    久しく、マンケルロスが応えたこの秋「ノルウェー国防省上級顧問」の執筆❔北欧ミステリ3冠王!という記事に飛びつき、予約。結構早い入手で読み始めると、脳みそをぐぃっと捉まれ息もつけぬ面白さ。読み終えるのが勿体なく、先は知りたいものの、わざとゆっくり読み進む。1945・2003年パートが交互に展開。露vsノルウェー諸国に英国の絡みは最近海外映画でよく見てどうやら理解できて来たが、ナチスに北欧が連合軍絡みでこう関わって行く闇の政争は良く知らなかった。懐かしき地名~ヨーテボリ・リレハンメル。難儀な名前多出すれども、何れの時代にも出てくるのが作品のキ―パーソンだから、すぐ頭に入った。バーグマン刑事・・これ

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    2020年12月08日
  • 最後の巡礼者 下

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    これが著者のデビュー作と聞いて驚いた。
    北欧ミステリーではナチスの話がよく出てくるが、これは特に面白く読めた。
    現代と過去の話を交互に描きながら話が進んでいくのだが、途中混乱することもなく話に入り込めた。
    バークマン刑事の過去や今後が気になるところ。続編が楽しみ。

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    2021年03月03日
  • 最後の巡礼者 下

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    過去と現在の事件がつながり、事件の様相は最後の最後まで変転する。
    どこまでもスパイ小説と警察小説のハイブリッドだった。

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    2021年01月17日
  • 最後の巡礼者 上

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    ノルウェーとスウェーデンの微妙な関係は、知っていなかっただけに、そうなんだねと納得してしまう。

    2つの時代を行ったり来たりして、過去の事件と現在の事件が並行して描かれる。そのうち、つながるのだろうと思うけれど、登場人物も多く、位置関係も確認しながらで、最初は読み進めるのが遅くなったが、読み進めるにつれて、
    面白くなってきた。

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    2021年01月17日
  • 最後の巡礼者 下

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    過去と現実の交差の速度がアップするラスト、読み手も手に汗を握り、真相への接近に息をのむ。
    ホルト・ヴァルトホルストの名前が最後まで混乱しごっちゃになってしまった。

    あとがきで知るのだが登場人物のコアにいる人らにモデルがいたという事でさらなる衝撃。
    一人は主人公としての映画化までされたとか・・見てみたい。

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    2020年12月12日
  • 最後の巡礼者 上

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     ノルウェーというあまりなじみない国の物語。現代である2003年に森で昔々の死体が発見される。そして物語はそれと並行して、1942年の第二次政界大戦のさなかに起きた殺人事件も進んでいく。60年も前の事件が関係しているとすれば、それを解き明かすことができるのか。登場人物が多くて混乱しやすい。そして何よりも、第二次世界大戦のときにノルウェーとドイツナチスとの関係をある程度知っていないと物語の把握は難しいように思う。はらはらとしてどんどんと読み進めることができる、とい本ではなかった。

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    2023年08月08日
  • 最後の巡礼者 下

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    ネタバレ

    この小説、ノルウェー、北欧で、有名な賞を3つも取った、とあったので読んでみた。警察物で、ミステリーの要素がありながらのサスペンス小説。上巻を読み終わった後、ちょっと時間を置いて下巻を読み始めた。時間を置いたのは、私だけかもしれないが、読み辛くて疲れると思ったから。こういったカタカナが頻繁に出てくる外国の小説は、人名も地名も馴染みが無い上、その国の人なら知っている、或いは知らなくても何となく分かるであろう地理的な事や歴史、文化、そして習慣などが、私にはよく分からない事の方が多い。そう言った読み辛さはあるものの、小説自体は結構面白く読ませてもらった。話は、2003年の主人公であるバーグマンの行動と

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    2023年05月04日
  • 最後の巡礼者 下

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    過去編は組織の思惑に翻弄されるアグネスと彼女を巡る男達の命運、現代編はバーグマンとヴァルトホルストの対峙など見所も多く、捜査の過程を丹念に描く警察小説の面白さ、そして蓋を開けたら意外とオーソドックスな筋書きも相まって、十分読ませる作品ではあったが、如何せん人間ドラマの書き込みが浅く、真相が明かされる終盤がいまいち盛り上がらず、上巻で積み上げた重厚感が薄れてしまった。犯人が敢えてヒントを差し出す動機にも説得力のある理由付けが欲しいところ。ピルグリムの心変わりをしっかり描いていたら印象はまた違ったのだけれど。

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    2023年01月04日
  • 最後の巡礼者 上

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    <ガラスの鍵賞>を含む北欧のミステリー賞三冠に輝いた作品で、ノルウェー人作家としては初の快挙らしい。大戦の英雄が惨殺された事件を追う現代編と大戦下の諜報活動を描く過去編が交互に展開する警察小説とスパイ小説の合体作品といった趣。読者が戦時中の諾独瑞英の関係性について当然予備知識がある前提で話が進むので、読み進めるのに少々骨が折れた。過去編の語り手・アグネスが諜報員を志した経緯が些か不明瞭で、今ひとつ乗り切れない部分もあるが、惨殺事件の動機には戦時下における複雑な事情が絡んでいそうで、続きが気になる。下巻へ。

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    2023年01月04日
  • 最後の巡礼者 上

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    時系列が過去と現代を行ったり来たりで
    最初 ちょっと読みにくい
    けど そこをクリアすれば おもしろくなってくる
    まだまだ 謎だらけ 下巻へ

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    2022年04月02日
  • 最後の巡礼者 下

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    スリリングな過去の展開に比べてイマの事件を追うバーグマンにイマイチ惹かれなかった。約40年前の事件との結びつきも関係者が死亡していたり名前を変えていたりで、ミステリーとしてもしっくりこなかった。

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    2020年11月28日
  • 最後の巡礼者 上

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    現代と過去を遡ってていくミステリー。アグネスの場面は、ハラハラし通しでそれだけでも独立した本が成り立つと思った。

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    2020年11月28日
  • 最後の巡礼者 上

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    二〇〇三年六月八日、第二次世界大戦の英雄カール・オスカー・クローグの死体が自宅で発見された。ノルウェー貿易相まで登り詰めた老人は鳥のくちばしにつつかれたように切り刻まれ、犯人に強い殺意があったのは明らかだ。だが、手掛かりは凶器―ナチスの鉤十字が刻まれたナイフしかない。警察本部では犯人像を見いだせず、捜査は行き詰まってしまう。そんな中、トミー・バーグマン刑事は二週間前に発見された三体の白骨死体との関連性を見出す。戦時中に殺された三人は、親ナチ派のノルウェー人実業家グスタフ・ランテの娘のセシリア、婚約者のアグネス・ガーナーとメイドだった。彼女たちはグスタフの近親者ゆえにグローグらレジスタンスの標的

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    2020年11月23日