主要な神社の歴史を掘り下げることで、古代の日本における信仰のありかたについて論じている本です。
とりあげられているのは、大神神社、伊勢神宮、宗像大社、住吉大社、石上神宮、鹿島神宮、香取神宮などですが、中世以降の神道の体系化や近代以降の国家神道の確立以前において、この国の人びとがいだいていた信仰の諸
...続きを読む相がえがき出されており、興味深く読みました。また、律令制度において神社がどのように取り込まれていったのかということも解説されています。
すこし古い本ではありますが、歴史学的な立場から、古代の信仰と祭祀にまつわる制度のありかたをわかりやすく説明しているという意味では、いまでも有益な内容ではないかと思います。