夏木志朋のレビュー一覧

  • Nの逸脱

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    「二木先生」の夏木志朋さん作。「場違いな客」「スタンドプレー」「占い師B」の3つのお話。どれも殺人事件を思わせるような展開になるのだが、ギリギリ?で、そうはならない。普通の人からは「逸脱」してるが、犯罪者未満の人間たち。読み易く、ちょいドキドキさせてくれた。

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    2025年09月27日
  • 二木先生

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    ネタバレ

    "いつだって数の多い方が「普通」になる"って本当にその通りで…

    普通になりたい広一と普通に見える二木先生
    二木先生の秘密は1ミリも理解できないし、きっついなと感じるけど…
    彼らの応酬を見ていると、どうか安全なところにいて…と願ってしまう
    世間の言う「普通」から外れるってすごく怖いことで、そんなときの立ち回りを考えさせられた

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    2025年09月26日
  • 二木先生

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    『普通』ってなんだろう、と考えさせられる物語。高校生の田井中宏一は、自分は「普通」じゃないと子どもの頃から感じていたけれど、病名をつけられるわけでもなく、ただ“なんか変”とされる存在。二木先生は、社会的に決して受け入れられない性癖を抱えていて、やっぱり「普通」からは外れている。

    そんな二人が交わすやり取りは危ういのに、どこか切実で、目を離せなかった。読み進めるうちに、「普通」の側にいるはずの人々の方が、実は残酷で無知なんじゃないかと思わされる。子どもの社会はとくに、弱さを抱える人間を許さず、排除することで成り立っているように見えるからだ。

    生きづらさや多様性、いじめといった重たいテーマを扱

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    2025年09月20日
  • 二木先生

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    なかなかヘビーな高校生男子と先生の話だった。
    空気が読めない主人公をとりまく生きづらさ。酷い同級生に囲まれ苦しんでいる。しかしこの主人公も清廉潔白ではなく、担任教師の秘密を握って憂さ晴らしをする。
    結構嫌な性格をした主人公。
    生まれながらの、世間に馴染めない何かを抱えながら生きていく生徒と先生のぶつかり合いが面白かった。
    しかし同級生は酷い。あんなの本当にいるのだろうか。

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    2025年09月17日
  • 二木先生

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    Audibleにて。
    ラストも良かったし、最後の展開もずっと次が気になる内容だった。
    吉田みたいな人間は嫌だけど実際にもいるよなーと思った。

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    2025年09月12日
  • Nの逸脱

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    前作の「二木先生」は表紙から厨二病な感じが漂っていて、君の膵臓をたべたい系の作家かと勝手に思ってたけど違いました。今回のは表紙も手に取りやすくて良かった。
    良い人がひどい目に遭うんじゃなくて、登場人物はちゃんと性格悪くて、会話にユーモアがあるからじめっとしてなくていい!

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    2025年09月06日
  • Nの逸脱

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    とても面白く読めた。
    隣の普通の人も私もある日些細なことで日常を逸脱してしまうのかもしれないなぁ。気づいたら塀の中‥‥なんてことになってたらどうしましょ!
    ただ三話ともすぐ読めた代わりにラストをすぐ忘れちゃった!
    占い師の弟子結局どうなったんやっけ?

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    2025年09月02日
  • Nの逸脱

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    本作は三篇の短編集。
    場違いな客:
    爬虫類ショップで働く青年が、一匹のトカゲを救いたくて仕掛けた策が、思わぬ方向へ転がっていく。
    スタンドプレイ:
    日々のストレスに押し潰された教師が、帰宅ラッシュの電車で出会った女性を衝動的に追いかけてしまう。
    占い師B:
    占い師と、どこかズレた弟子志願の女。二人の奇妙で不器用な関わりが、不穏さとユーモアを漂わせながら広がっていく。

    夏木志朋さんの本を読むのは初めて。普通に見える人たちが、ちょっとしたきっかけでドミノ倒しのように逸脱していく姿が面白くて怖い。誰もが持っているはずの「普通」が、あっという間に壊れていく異常さに引き込まれた。

    物語はどれも意外性

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    2025年08月27日
  • Nの逸脱

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    やや物騒なやりとりが絡み合う3つのお話。
    どれも面白かったです。特に「スタンドプレイ」では主人公が疲弊していくヒリヒリ感がリアルで、ちょっと読むの辛くなりつつ。
    一方「占い師B」は、面白い一方、秋津があまりこちらの想定を超えてくるのでなんでなんでと思ううちにふんわり話が終わってしまった印象です。もう少しちゃんと読むべきだったかも。

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    2025年08月25日
  • ニキ

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    ネタバレ

    読んでよかった。
    変人生徒と変態教師が出会った。
    大衆とは違う自分を隠す教師と、隠せない生徒。
    教師側は自分の信条を宗教と言い、死ぬその日まで守りきる、その覚悟を持って生きている。
    そんな先生と生徒の徐々に関係が出来てくるのは、見てて良かった。

    途中のイジメは胸糞悪かった。生徒も先生も変であっても、他人に危害を与えていない。1人の人生を必死に生きているだけなのに、人と違うことに指を指してきたいじめっ子は罰が当たってほしい。

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    2025年08月01日
  • ゲーム実況者AKILA

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    ネタバレ

    二木先生の著者、夏木志朋さんの作品。
    ふたつのお話が入っている。

    ひとつ目。

    ゲーム実況をする非モテ?な男子高校生。
    AKILAこと周助。
    ある日、自分のアカウントに
    ファンアートを描いてくれた
    漫画化志望の女の子チトセ。
    AKILAは、彼なりの方法で
    チトセにアプローチをしつづける。

    目的意識がしっかりした主人公は
    着々と活動を続け、フォロワーを増やし
    インターンという形で就職も果たす。

    チトセも別の形で夢を叶えつつあり、
    AKILAと対談することになるのだか…。

    ネット、SNSの使い方や
    そこに付随する感情の描写がうまい。
    自尊心、承認欲求、他人からどうみられるか。
    そういった人

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    2025年07月29日
  • ニキ

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    個性的な高校生と、美術教師の奇妙な関係が描かれている
    一般的な感性との違いにより周りから浮いてしまうことに悩む高校生
    特殊な性癖を隠して良い大人を演じ続ける教師
    一見相入れない2人だが、認め合っていくのはお互いマイノリティだからか?
    人はそれぞれ、他人に言えない秘密を持っているのかもしれないが、それを飼いならすことで生きていっている
    それが当たり前のことかもしれないが、その秘密を打ち明けることができる人がいれば心が解き放たれるのだろうか?
    そんなことを感じさせられた

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    2025年07月20日
  • Nの逸脱

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    世の中には様々な小説が溢れているけど、こういう流れだったら次の展開はこうだよね、という暗黙の了解のようなものが作家と読者との間で共有されているものが多い気がする。特にエンタメ作品で。
    ところが本作は、一癖も二癖もある登場人物たちの自由すぎる振る舞いによって次の展開がなかなか予想できず、何だか読んでいるこちらが翻弄されているようで楽しかった。
    中編3作が収録されておりどれも良かったけど、ベストを一作挙げるならやはり「占い師B」か。ミステリの探偵役でも使えそうな鋭い観察眼を持つんだけど胡散臭さ満載の占い師坂東イリスと、坂東に弟子入りしようとする自称「天才」秋津のズレた掛け合いとブラックな展開がGO

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    2025年10月19日
  • ゲーム実況者AKILA

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    いやー、、夏木先生おもしろいなあ、、
    読みやすいし、何より登場人物の悪いところが自分の悪いところとも重なってグサグサ来た。
    でもおもしろかった。
    たまたまサイン本ゲットできたからずっと大事にしよう、、
    夏木先生次作も楽しみにしてます

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    2025年06月08日
  • ゲーム実況者AKILA

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    夏木志朋さんの新刊を見つけて即買い!表紙がニキ先生と丸かぶり♡
    私はゲームをしないのでゲーム実況とか全然分からない世界だったけど、自分と接点のない世界を知れるのが読書の楽しみ。
    それにしても今回もネットの世界のあれやこれや。悪質な投稿や、嘘だらけの設定でやり取りする世界。実物が存在してるかもわかんないような。
    そして何のことだかよくわからないネットスラング。
    正直この時代の青春を生きてなくてよかった〜と思った。人間関係疲れそうだもん。
    それでも、やっぱりさくさく読み切れてしまうのは著書のうまさなんだろうなぁ〜。
    面白かったです。
    とはいえ、『二木先生』には数歩及ばず、かな。

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    2025年06月03日
  • ゲーム実況者AKILA

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    表題のゲーム実況者AKILAのお話である「ファン・アート」と「ヲチ」というお話が収録されています。どちらもコミュニケーションに関してのコンプレックスを抱えている男性が主人公。個人的には「ヲチ」の主人公に共感してしまう。私も他人との遊びを楽しめないたちなので。
    クラスカーストの上位にいるような人が読んでも「ハァ?」ってなるだけかもしれません。私みたいな人には刺さる作品でした。

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    2025年04月09日
  • ゲーム実況者AKILA

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    『ゲーム実況者AKILA』の中に「ファン・アート」と「ヲチ」という短篇2作品。
    どちらも今まで読んできたような小説と全然違ってとても良かった気がする。
    どちらの主人公も友だちがおらず、基本的に孤独だ。
    かといって孤独を愛しているわけでもない。
    「ファン・アート」の底辺ゲーム実況者の周助はそのくせ、やたらと承認欲求が強くある意味傲慢で自分のファンだというチトセを騙して近づく。騙すという意識はあまり強くないのかも。なんというかある意味利己的でそれでいて寂しがり屋で、人らしさがある。お近づきになりたくない。
    「ヲチ」の主人公は自分といると相手は楽しめないのではという不安に苛まれる。子供の頃から“友だ

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    2025年04月01日
  • ゲーム実況者AKILA

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    「二木先生」に続き二作目です。
    以前、王様のブランチに出演されているのを拝見し、
    女性だったことに驚きました。
    「二木先生」のイメージでは、男性の方が描いているのかと思っていたため。

    本作は「ファン・アート」「ヲチ」が収録されています。

    「ファン・アート」
    ゲーム実況を配信している高校生が、自分をエゴサしている時に見つけた一枚のイラスト。
    それは自分をイメージして描かれたものだった。
    どんな子か知りたくて、他人のふりをしたアカウントで近づく…

    「ヲチ」
    Xで狂言や妄想にも似たような発言を繰り返しているイタイ奴を踊り子として眺め言いたいことを言い合うだけのスレッド。
    プライベートで対人関係

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    2025年03月29日
  • ニキ

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    多数派になろうとする気持ちはよく分かる。
    自分が特別だと思い込む気持ちもよく分かる。
    他を寛容的に受け入れることよりも自分自身を好きになることを、まずは大切にしていきたい。

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    2024年10月20日
  • ニキ

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    ちょっと変わったテーマというか、関係性だけど、そこがまた新鮮でした。勢いよく読めて面白かったです。主人公にも共感できるし、二木先生が謎めいてるけど筋が通ってる感じがして、2人のやりとりも良かったし、個性的でセンスある作品だなと思いました。

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    2024年01月05日