夏木志朋のレビュー一覧

  • 二木先生
    マイノリティーの生きづらさを思い、胸が痛くなった。マイノリティー側の主人公・田井中、二木先生、マジョリティ側代表の吉田に対し共感できる・できないは別にして、それぞれの主張に論理があって、皆(たぶん吉田も)何かに苦しんでる、でも何とか社会に適応して生きていこうともがいてるところに切実さを感じた。
  • 二木先生

    結末に至るまで、相当主人公に対して
    胸がムカムカしてかなり苛立ちました。

    でも、後半にかけて徐々に変わっていく
    主人公にだんだんと感情がついてきて
    ラストでひっくり返された印象です。

    もし仮に『流浪の月』や『正欲』よりも先に
    この本を読んでいたら、大多数の人と違う
    少数派の部分を自覚しながら...続きを読む
  • 二木先生
    趣味、嗜好、性質
    人とちがうことが生きづらさにつながる

    人とちがうことなんて当たり前だし、同じならロボットでしょ、、、
    と思う反面、日本人は横並びで安心するところがあるから個性を受け入れにくいんだろうなと思う

    今回主に登場するのは高校生だから、むしろ今のうちにそういうことに気づいて偏見だけじゃな...続きを読む
  • 二木先生
    普通ではない教師と普通ではない生徒の、友情とも師弟関係とも言えない対話を描いた作品。主人公に共感できるかできないか、もっと言えば自分をある程度普通ではないと思っているかどうか、評価はわかれる本だと思う。
    ていうか、「普通」じゃないっていうのはそんなに悪いことなんですかね。
  • 二木先生
    万引きで捕まった高校生と担任の関係性。高校生は少し変わっていて、一方担任は密かにしている性癖がある。そんな2人の話。策士の闘いなら最後は綺麗事でまとめなくてもー。と思いつつ、面白い小説でした!
  • 二木先生
    私は普通じゃない二木先生が好きだ。先生の嗜好は受け入れられないけど。
    世間的にアウトな嗜好だけど、罪を犯すまでは、人に言うまでは自分しか知らないことだから。
    秘密を抱えて一人で生きていくことを決めていた先生があんまりに真っ当で悲しかった。
    同じ普通じゃない生徒と普通な生徒にかき回されながら着地した新...続きを読む
  • 二木先生
    視点と正しさ
    人にはそれぞれ個があり、見方や立場によって良くも悪くもなるんだなぁ

    当たり前かもしれないけど、再認識出来た作品
  • ニキ
    ちょっと変わったテーマというか、関係性だけど、そこがまた新鮮でした。勢いよく読めて面白かったです。主人公にも共感できるし、二木先生が謎めいてるけど筋が通ってる感じがして、2人のやりとりも良かったし、個性的でセンスある作品だなと思いました。
  • ニキ
    これはどうなっていくんだろうとページをめくる手が止まらず。
    最後の教室のシーンは、没頭しすぎて、なんなら目が血走っていたかもしれない。

    人それぞれ違うはずなのに、多数が正義になることの危うさを感じる。
    でも、二木先生の抱えているものが大きすぎて、それを知ったらやっぱり私は受け入れられるのだろうかと...続きを読む
  • ニキ
    表現は、少し汚いかもしれないですが
    「ブッ飛んでいる」
    読みはじめてすぐにこんな言葉がパッと浮かんだ。出てくる主人公、今まで出会ったことがなく新鮮でした。好き嫌いはあると思いますが、私は好きだったので☆4にしました
  • ニキ
    最初主人公はしょうもないなと思っていたけど読むにつれて好きになっていくな。本が好き故の語彙力の多さと面白い話の意図を捉えられないことくらいでいろんなこと分析してだいぶ頭が回る方だと思った。

    一気読みしてしまうくらい楽しめたのは人の秘密をどんどん知っていく面白さで悪趣味だなと思ったけどどんどん多様性...続きを読む
  • ニキ
    変って思っている子が、自分の周りにもいた。
    普通じゃない。子どもらしくない。
    普通や、らしさっていうのはどういうことなんだろう?
    必要なことなのか?
    改めて考えてみても、物事と同じく表も裏もある。

    多数派に属さなくても、自分の心の大事な一部分を愛し、自分自身でいられることの強さを保てる人でありた...続きを読む
  • ニキ
    田井中がやばいくらい空気読めなくて
    共感性羞恥ギャンギャンだった。
    なんでそーなるんだよー
    なんでそー思うんだよ〜
    ちーがーうーだーろー!!
    お母さんも苦労してる。
    病院にまで行っていっその事病名が欲しいと。
    その位ボーダーなんじゃないか。
    二木も結構自制出来てるようで
    やっぱりギリギリだと思う。
    ...続きを読む
  • ニキ
    変人の広一が美術教師二木先生の秘密、ロリータでオタクでエロ漫画作家である事を知って脅迫するところから物語は始まる。二人の関係の強弱が変化する様子が面白い。クラスのイジメも普通にあって何ら解決されないところも、救いがある様で全くないところも小説らしくなくて良かった。
  • ニキ
     面白かった。思っていたのとは違う内容と結末だったが、純粋に面白かった。ただ、ニキはそんなにヤバくない。

     帯から想像するのは、広一とニキとのやり取りがもっとドロドロとしたものだったが、思っていたよりずっと青春小説の色が濃い仕上がりだ。

     広一は周りに馴染めないちょっと変わった高校生。そんな広一...続きを読む
  • ニキ
    こっとんさんの本棚で見つけました
    2019年ポプラ社小説新人賞受賞作
    20歳の受賞!
    デビュー作とは思えませんね。
    巧み過ぎて。
    読者をぐいぐい引き込んでいく力量には感嘆です。
    ただ婆さんにはハードルが高かったです。
    (だったら年相応のものを読めばいいのですが うふふ)
    若者の中から生み出された葛藤...続きを読む
  • ニキ
    文庫版の二木先生と中身は一緒ということで。
    あちらのほうがカバーがセンセーショナルなので興味を引きますね。

    思ってた話とちょっと違って、あーなー最近こういうテーマ増えてきたけど、こういう角度でくるのか。
    個人の嗜好や思想は自由、だが他人を巻き込むな迷惑かけるな、隠し通して墓まで持っていけ、ではある...続きを読む
  • ニキ
    先が気になって、どんどん読み進め、一気に読み終わってしまった。
    というくらい、おもしろい話だった。

    が、ミステリーだと思って読んでいたが、ヒューマンだった。という、勝手な私の思い込みによる拍子抜け感があり、最後は物足りなさがあった。
  • ニキ
    買って、1年積読していた本でした。
    誰かが高評価していたことと、帯に惹かれて買ったのですが正直とても良かったです
    後半になるにつれて読んでいる自分の呼吸が早くなりページをめくる手が止まりませんでした。
    2時間半程で一気読みしました。
    予想外の展開と濃くて狭い人間関係に胸が苦しくなる場面も多々ありまし...続きを読む
  • ニキ
    これどうなるの、どうするの、でぐいぐい引き込まれてあっという間に完読。

    絶対に次の作品も読みたいなと強く思った
    面白かった