夏木志朋のレビュー一覧

  • 二木先生

    匿名

    購入済み

    普通じゃない皆んなから変わってると言われる少年とごく平凡な教師に見えるけれど、とんでもない闇を抱えてる先生。すごく難しいテーマで、自分でも受け入れられるか何度も考えたけれど答えが出ない。

    #深い

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    2024年12月18日
  • ニキ

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    ネタバレ

    表紙が暗いし、話の入り方が不穏で、読後感が悪い系の話なのかな?と思ってドキドキしながら読んだけど、青春ストーリーだった。よかった。

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    2024年10月02日
  • ニキ

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    少しずつ、自分が何が好きだったのかがわからなくなっていった。それでいい、と思った。こうして元の自分が消えてしまえば、きっともう少し息がしやすくなる。
    それでも、中学に入り、卒業する頃になっても、空気は薄いままだった。(p.29)
    人を見下して心をなだめる自らを蔑む気持ちと、その心理を知っているという自負、そうした自意識がキャベツやレタスの層になって、心を襞だらけにしていた。(p.31)
    …理解不能なものをこうして「そういうものだ」と押しつけられると、こっちが、明文化されていないものに関しては何が本当で嘘なのかを見抜くのが不特手なことに付け入れられている気がして、不快で、不安だった。そしてなぜ、

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    2024年05月24日
  • 二木先生

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    『ロリコン』と聞いただけで拒否反応が起こる。反射のようなもので、深く考えるまでもなくタブーという認識だ。
    ただ、二木の話を聞いているうちに「確かに冷静に考えれば何も悪いことではないのかもしれない」とも思った。
    多様性が叫ばれる世の中で、小児性愛はその対象に入っていないだろう。その願いが成就して行き着く先にあるものが犯罪だからだ。
    ただ、そちら側に立ってみると本当に辛い。
    僕自身は性自認が男、恋愛対象は女性で、女性しか好きにならない、年齢幅はざっくり20〜30歳くらいだろうか。それと同じように、小児性愛者は恋愛対象が幼い子供で、それはもうどうしようもない。自分には変えようのない自分を、世界のルー

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    2025年11月23日
  • ニキ

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    ネタバレ

    「広一は気が付けば手を挙げていた。内心の激しさとは裏腹に、少し肘ひじを曲げた遠慮がちな挙手だった。」
    この文に作者の才能の全てが込められていると言っても過言ではない。文字にすればほとんど変わらない2つのシーン。しかし、そこに至るまでの過程、内心の激しさの理由、そして誰の名誉のために手を挙げるのか。
    ぜひ最後まで読んでほしい1冊。

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    2023年05月30日
  • ニキ

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    “変人”や“奇人”に分類される大人は、大抵の場合”普通の人”のフリをして世間をうまく渡る術を会得しているが、子どもは”普通の人”になるために”普通”を勉強している最中である。そんな”変人”である大人と子供が対等に向き合う話。

    二木も広一も、実生活で周りにいない特殊なタイプだから、一挙手一投足に意識を奪われた。
    彼らの次の発言や行動を早く見たくてページを捲る手が止まらなかった。

    異論の余地が無いほど、比喩が的確。
    ほんとうにおもしろかった!

    余談やけど、「自分の飛躍した発言に周りが面食らった反応をするが、自分の中では筋道がきちんとある。」という部分を読んで、共感した。
    バイトで、”周りの人

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    2022年04月10日
  • ニキ

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    ネタバレ

    人とうまくコミュニケーションがとれない
    高校生と
    小児性愛者という秘密をもつ教師とのバトル。
    これはホラーなのか?
    人間同士の成長ドラマなのか?
    はたまた敵か味方か、悪か正義か?
    その不安定な揺れに
    どんどん物語にひきこまれる。
    最後は
    クラス全体を巻き込んでのコメディや
    立場を越えた友情のようなものもあり
    「爽快青春小説」とか
    一言ではあらわせない複雑な面白さがあった。

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    2020年10月10日
  • Nの逸脱

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    何気ない日常からいつの間にか逸脱してしまう人々。
    なんとなく気持ちは分かるがそこまでするか…という物語は、小説ならではの世界で楽しめる。

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    2025年12月21日
  • 二木先生

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    ネタバレ

    立場的に主人公の田井中に感情移入がしやすかった。
    誰しもが、自分は周りとは違って少し変なのかもと感じたことがあると思う。
    自分自身が高2という主人公と同じ年齢で、より感情移入しやすい環境であることも関係しているとは思うが、彼に対するいじりがいじめに発展した結果として二木先生のプライベート部分の露呈、それを彼が庇うことに心を痛めた。
    二木先生の露呈を助長したのも、望んでいたのも彼自身なはずなのになぜ彼が庇うのか、仲良くする展開を取ったのかの理解に苦しみ、結果として途中までは楽しく読めたのに後味の悪い内容でした。

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    2025年12月10日
  • 二木先生

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    面白かった!
    普通じゃないと言われ続けてきた主人公ととある秘密を持つ教師のやりとりがスリリングがあった。
    心理戦ってハラハラするから面白い!
    自分を保ちつつ大多数の人と同じように生きようと必死に頑張る主人公の成長をちょっと感じて良かった。
    色々予想外に進むからびっくりした。

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    2025年12月04日
  • 二木先生

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    ネタバレ

    二木先生の秘密を巡って田井中と先生がどう立ち回っていくのか・・・と思いながら読んでいたら予想外の方向に話が進み面白かった。結局、田井中には人と違った才能がある(と思われる)し、二木先生の性癖は性癖だしで、普通ではない者同士の話ではある。ただ、自分を好きになる、というメッセージは普通の人・普通でない人の双方に向けたもので、私のような普通の読者も置いてきぼりにされない結末となっていて読んでいて気持ちが良かった。

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    2025年11月24日
  • 二木先生

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    ネタバレ

    正直、全登場人物あんまり好きになれなかった笑委員長もめんどくさい。二木論理的な攻め方なんか嫌だ、広一自分のこと正当化しすぎ、吉田最低。
    なんかすっきりしなかった。もちろん、伝えたいことはすごくわかったけれど。考察力が乏しい私からすると、吉田痛い目にあって欲しかったなぁと思ったのが一番の感想。

    というか広一の思いつく小説一つ一つが普通におもしろくてすごい。全部読んでみたいと思った。
    吉田のイジメは吐き気がするほど胸糞悪かった。そして、こういう小説って絶対先生助けてくれないのね。ストーリー本当に面白かったけど、私にはいじめ描写がどうも腹立って見てられない。

    二木、広一の悩みの描写はものすごく分

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    2025年11月15日
  • Nの逸脱

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    ネタバレ

    いずれも狂気な一面を持った主人公の短編3作
    いずれもとても面白かった
    ペットショップでアルバイトをしている主人公は、客の日常に踏み込んでしまい奇妙な体験をする
    生徒からのいじめに悩む女性教師は、満員電車で隣り合った女性に固執するあまり、犯罪じみた行動を取る
    占いの女性は風変わりな見習い占い師と命の駆け引きを行う
    いずれも狂気じみた主人公達だがある意味人間らしい一面を持っている
    意外に近くに潜んでいる人たちかもしれない

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    2025年10月27日
  • Nの逸脱

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    もはや犯罪なんだけど、なんだかうまい具合に落ち着くというか、ハッピーエンドというか、不思議なおもしろさ。
    こんなふうに日常から逸脱しても、なんとなく日常に戻ってこれる感じはいいな。
    なんだか気が楽になる。

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    2025年10月20日
  • 二木先生

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    『Nの逸脱』と同様、社会の枠から少しはみ出た人間たちが描かれているが、長編だけあって人物像の掘り下げがよくできている。二木先生の性的嗜好の設定は意外とありそうで無かったのではなかろうか。
    主役の二人が変人なのだから面白くならないはずがないのだが、それを差し置いてもデビュー作にして読み手をハラハラさせる筆致とサービス精神はなかなかのものだと思った。本書同様に小説の新人賞に応募するという展開も良かったし、マイノリティに対する向き合い方を読者に自問自答させることにも成功していると思う。
    唯一違和感を覚えたのは、終盤の美術室での大立ち回りシーン。さすがに少し嘘っぽく見えてしまった。

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    2025年10月19日
  • Nの逸脱

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    ネタバレ

    おもしろかった。

    2話目、3話目は特におもしろくあっという間に読んでしまったよ

    性悪ガキを殴ったとか、暴力はいけないという風潮の中で教職が理不尽を許さなかったことは、まさに痛快。

    やっぱり占いとか胡散臭い。でも洞察力はものすごくいい。人の顔色を見極めないと生きていけない、そんな過去を歩んできたからって、説得力ありました。

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    2025年10月16日
  • ゲーム実況者AKILA

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    『ヲチ』がすごく面白かった。「人と遊ぶことができない」という悩みが、自分も同じようなことを考えていたので、ああ分かるなぁと思いながら読んだ。こういう、あんま人に共感してもらえず、言語化も難しい悩みを描くのがすごく上手いなと思う。
    『二木先生』もそうだけど、一般的には歪に見えても本人たちにとっては前に進んでいくようなラストで好きです!

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    2025年10月15日
  • Nの逸脱

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    文章の読みやすさとおもしろさで一気に読める3つの中短編集。それぞれの「逸脱」は意外でもあり有りそうでもあり、ちょっぴりシュール。特に教師の話は、あーなんか分かっちゃうかもその感じ···と不謹慎ながらも密かに共感してしまうところがありました。

    「二木先生」で私が抱いたこの作家さんへの印象がいい意味で新たに上書きされた感覚。これからも作品を追いかけたい作家さんになりました。

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    2025年10月09日
  • Nの逸脱

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    1.2作目の「場違いな客」「スタンドプレイ」は短いが物足りなさもなく、面白かった。3作目の「占い師B」はちょっと理解不能な恐ろしさだった。

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    2025年10月04日
  • Nの逸脱

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    短篇集の評価は、なかなかムズいですね、〇を付けたい話、✕を付けたい話が混在していますから。
    表題作(に近い)「スタンドプレイ」は〇評価ですが、他2篇が若干足引っ張って星4つです

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    2025年09月30日