夏木志朋のレビュー一覧
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ネタバレ面白かった。
登場人物全員に対して一回以上腹が立った。多様性、淘汰される者、迫害される者、自分たちの協調性や同調の強制から起こる恐怖を考えさせられる一冊だなと思った。
途中まで読んでいてえ、もしかしてちょっとBL展開あるの,,,?とか思ってしまった。
この主人公がこの本の作者自身の人生と重なってる,,,?とかも読んでいて感じた。
新人賞に応募する流れになるだろうなと思っていたので、その展開になってやっぱりかーー!!!
と個人的にめっちゃアツかった。
⭐︎5にしなかった理由は、朝井リョウの正欲を以前読んでいて、この本を読んだ時の衝撃が薄まってしまったのがあると思う。
それと、二木先生と最後に抱擁するシーンが新人賞に応募する小説のようにラストシーンで和解するような形になっていたのが、個人的には腑に落ちなかった。
1号、2号と呼ばれている意味や吉田に対する制裁シーンとかも個人的に欲しかったなと思う。
とても面白くて一気に読破してしまった!
おすすめしてくれたもりもり君に感謝したい。
ありがとう -
Posted by ブクログ
最後まで私は書いて欲しかった。
二木先生と広一というどちらも他人から排される側の人間を巡るストーリー。はけ口?自身をぶつけ合う壁?としてお互いツンケンするんだけどラストがほんとにいい。青春感じた。
でも結局は誰にでも言えることだと思う。委員長や吉田も結局は自分の容姿なりなんなりで悩みがある訳で
学校という狭いコミュニティだからこその話だと思った。最後の展開には、作中の広一の物語と一緒で、いがみ合うもの同士が仲良く手を繋ぐわけでなく、それぞれが認め合う?みたいな無理のない落とし所が好きだった。欲を言うならばこの先どのような展開を辿るのか知りたかった。
ともあれ、私も世界の中心を私だと思ってはいるが、果たして好いているかと言われると違う気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ田井中の気持ちも分からなくもないけど、二木先生の考え方や振る舞い方が大人が故に、田井中が少しイタく感じてしまった。
きっとこの思春期ならではの悩みなんだと思う。私が中学生や高校生で読んでたら感想が変わってたかも、、、。
でも終盤にかけて面白かった!
このお話を読んで、自分を愛することがいちばん大切だって感じた。自分は自分のことを愛してるって思っててもどこか疑ってる部分が知らない間にきっとあって、真に自分を愛すってことは難しいのかなって感じた。
どうか田井中の小説がどうか賞をとれてますように!!!田井中のことをいじめていた人に制裁が下さりますように!笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ周りからイタイと馬鹿にされる男子高校生・田井中は、誰からも好かれる担任・二木のヤバイ秘密を知ってしまい、二人の攻防戦が始まる。
最後のほうは、胃がキリキリするよ〜〜でもページを捲る手が止まらないよ〜〜となりながら読み進めました。
人間誰しも「普通」に見えて他人に見せたくない秘密はあると思うし、実際他人に迷惑かけたり犯罪に手を染めなければ迫害する必要はないのではと。すごく倫理の話だった。
最後の美術室でのシーンは、被害にあった当事者でもないのに気に入らないからという理由で石を投げる最近SNSでよく見る光景ですね。
自分とは一生付き合っていくから自分に嫌われないように生きるって大事。
あと、自分の挑戦してみたいことや途中で止まってる計画をまた始めたいなという気持ちにさせてくれた。 -
Posted by ブクログ
「普通」になれない二人の物語
主人公の田井中広一は、自分が周囲の人と同じように振る舞えないことに悩んでいる。
察することがとても苦手だったり、何かに夢中になると他のことが手につかなくなったり。
これは生まれつきの性質のようで、病名こそ付けられなかったものの、対人関係の感覚などは周囲の人とは大きくずれている。
そして、担任の二木もまた、ある生まれつきの「社会的に認められない性質」を持っていて、それを周囲に隠して生きている。
田井中がこの二木の秘密を握ったことで、二人の間に不思議な交流が生まれる。
田井中の成長が本作の中心だ。
序盤の田井中はうざい。二木に脅迫めいたことをしながらも、自分でも目的を理解できていないため、二木をいらだたせ、不安にさせてしまう。
しかし、自分の性質に折り合いを付けられなかった彼が、二木の導きによって自分の道を見出していく姿には心を打たれる。
また一見すると、秘密を盾にして田井中が二木を攻撃しているように見える。しかし実際には、これは田井中の二木に対する執着だ。
二木は自身の性質に苦しみながらも、賢く立ち回って生きている。それが田井中にとっては興味深く、自身でも気が付かない憧れを抱いている。
この二木の「性質」をどう取り扱うかも、本作のテーマの一つだ。
そして、二木は脅迫まがいのことをする田井中のことを渋々ながらも導いてくれる。
そして、ラストには驚きの展開が。
二木の「性質」に限らず、人に見せられない部分をどう扱うのか、それが問われる、興味深い作品だった。 -
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3篇の短編集
めちゃめちゃ凝った展開ってわけではないのだが、いずれも適度な展開があり、語りの上手さもあって非常に面白かった。
「場違いな客」
爬虫類ペットショップで働く金本篤の話。そうか、ペットショップでよく見かけるあいつはフトアゴヒゲトカゲと言うのか。今度良く観察してみよう。
短い作品なのだが、その中に十分な話の展開があり、篤の立場もゴロンとひっくり返される。面白かった。
小松菜(5027?)の語りとキャラがよいですね。
「スタンドプレイ」
生徒からのいじめにあっている数学教師智子の話。この話もグルんとひっくり返るような展開がある。
奇をてらったどんでん返しではなく、ほんとに足を踏み外してしまいそうな展開がちょうどよい。
面白いと言っては語弊があるけれど、女性を付け回す描写も面白かった。
そして、生徒安藤によるいじめはほんとうに胸糞が悪い。
「占い師B」
ボリューム的にはこの作品が全体の半分を占めている。中編小説かな。
売れっ子占い師イリスと弟子秋津(ポンコツだけど天才)の設定は魅力的で、同じ設定でコメディでもなんでも書けそうだけど、本作はちょっとホラーっぽい。
読みごたえもあり、面白かったんだけど、前2編の方が好み。短編小説の名手になりそうな予感(これ1冊しか読んでませんので無責任な予感ですが)。