ベン・ステイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【スターリンにとって軍事化は、マーシャル・プランの副産物だったが、トルーマンにとってNATOは、計画実行に伴う予想外の悔やまれるコストだったのである】(文中より引用)
アメリカ外交の成功譚として語られることも多いマーシャル・プラン。史上空前の「寛大な」外交政策はいかにして生まれ、対抗するソ連にはどう捉えられていたのか。著者は、米外交問題評議会のシニア・フェローを務めるベン・ステイル。訳者は、重量級の作品を数多く翻訳している小坂恵理。原題は、『The Marshall Plan: Dawn of the Cold War』。
圧巻の一言。今日まで続く誤算と誤解の積み重ねを、マーシャル・プラン -
Posted by ブクログ
ネタバレ欧州の共産主義化や全体主義化、社会主義化を阻止するため、米国は主導しマーシャル・プランを通じて欧州に資本供与することで欧州内の商業的なつながりを復活させた。今ではピンとこないが、各国の国内で共産党が草の根的な活動していた時代である。そして、西ドイツと欧州各国の繋がりを強化し西ドイツの市場経済を発展させた。
一方、市場経済の発展を背景に、ドイツをめぐる米国とソ連の綱引きはNATO同盟とワルシャワ条約機構の対立となるが、東西ドイツの統一に向かう時代の流れがつくられ、1989年のベルリンの壁の崩壊、そしてワルシャワ条約機構の解体、そしてソ連の崩壊へとつながった。
冷戦時の緊張感がよく伝わってく