ミーガン・トゥーイーのレビュー一覧

  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    日本語訳のタイトルは原書の『SHE SEDI』の方がしっくり
    すると思うのよ。

    大学在学中に設立した映画プロダクション「ミラマックス」の
    成功で、アメリカ・ハリウッドのみならず、世界の映画界で
    押しも押されぬ大プロデューサーとなったハーヴェイ・ワイン
    スタイン。

    彼が手掛けた映画は日本でも多く公開されているので、劇場や
    テレビ放映で目にした人も多い思う。

    そんな大プロデューサーには公にされたら困るいくつもの
    秘密があった。

    自社の女性従業員や役を欲しがっている若い女優たち複数名に
    大しての、性的暴行や性的虐待だ。

    何十年にも渡って続けられたワインスタインの蛮行は、ある日、
    「ニューヨ

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    2023年11月13日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    映画“SHE SAID”の原作本が文庫化。
    男性中心主義の弊害、報道における信憑性を担保する事や被害者が声をあげることの難しさ、ジャーナリズムとは。
    色々と考えさせられることの多い一冊だった。

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    2023年06月01日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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     2017年10月、「ニューヨーク・タイムズ」紙が「ハリウッドの大物プロデューサーによる性的暴行」を報道した。これをきっかけに、性暴力の告発運動である「#MeToo」が巻き起こり、アメリカに留まらず世界的ムーブメントへと発展した。女性たちはソーシャル・メディアに#MeTooタグを付け、次々と過去に受けた性被害を告白していった。「#MeToo」運動は「自分が発言することが(誰かの)行動に繋がる」という、価値観の転換を促した。
    ハリウッドの敏腕プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン。「人を出世させる力」を持つワインスタインは、グウィネス・パルトロー、マット・デイモンなど数々の若手俳優をスター

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    2023年01月16日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    Me Too運動のきっかけになったNY Timesのスクープの話。アメリカのジャーナリズムの力を思い知らされるほどのクォリティ。徹底的にジャーナリズムの作法が貫かれた取材とそのための努力は感動的。後段の最高裁判事候補者の話は最初はなぜ書かれているのか疑問だったが、最後の女性達の話し合いで合点。話もしても秀逸。

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    2022年11月27日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    映画界に強大な権力を持つ人間の問題行為。口止めや様々な圧力、有名な弁護士などによって守られた、もうどうしようもないように見える状況をどうやってくぐり抜けて取材をし、裏を取り、発表まで持っていくか。「え、その人はそっち側の人なの?!」といったような展開もあり、なかなかスリリングに面白い。途中、第二部的に別の人の話になりますが、最後には合流するのでご安心を。日本でも取材不能に見えるいろんな事案があるけど、アメリカの人だってこんなにがんばって取材しているんだから、日本人にもできないことはないよなぁ…と思ったり。

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    2022年08月16日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    ハリウッドと政治を絡めて、抑圧についてかかれている。
    文章より映画の方からが、ビジュアルもありわかりやすい。

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    2023年09月09日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    最後の言葉がすごく響いた。
    何でこんな当たり前のことがわがままって捉えられる世の中なんだろうって思った。

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    2023年01月17日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    映画を見る前に読んでおこうと思い手に取った。
    ミステリー小説を読んでいる感覚で一気読み。

    告発記事はいかに緻密に裏を取っていかないと公表に辿り着けないか、その苦労が描かれている。
    しんどい作業だ。よく粘り強く調べてくれたなと感謝の気持ちが湧き上がる。
    この開けた正義への純粋な信念、何だろう、そういうとこ、アメリカ社会の良さでもある。
    同時に、アメリカ社会の闇もこのノンフィクションでよくわかる。特に、企業を守るためのヒエラルキーの上のものへの服従。ザ、資本主義社会。
    それから自由を謳歌する若者たちのパーティーという密室で行われるレイプ。この社会で思春期を乗り越えるのは大変そう。
    日本でも同じよ

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    2023年01月15日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    一度声を上げてしまえば、それまでの生活には戻れないかもしれない。被害にあった側が時を経て告発に至るには、とてもとても高いハードルがあるのだなと。

    当たり前みたいに性加害をしてきたボーイズクラブの仕草や反抗が似てるってことは、それが彼らのやり方としてある種共有されてたのだろうなと思って気が遠くなる。

    「被害にあった側が」「恐怖を乗り越え」「真実であることを厳密に証明する」まで信じないことを“冷静で論理的で正しい”かのように認識してしまっている社会はやっぱおかしいよと思ったし、性加害の話題をネタにできると思ってる我が国のアーティストが「アップデートしてやり直します」っていうのは随分呑気なもんだ

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    2022年11月08日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    BURRN!の書評で目にして以来読みたかった本で、文庫化を機に、宇都宮の来らっせの待ち時間に購入。

    娘を持つ親としてやるせない想いになる。

    売名のため権力者の男性に近づく女性もいないことはないだろうが、権力を利用する男性の方が圧倒的に多いのが実態だろう。

    そして、未だ男性中心の世の中では声を上げても、すぐに風化してしまう気がする。特に日本では。

    そう思うと、能力云々を言い訳にせず、数だけでも男女同等にするというクオータ制から始めることも意味がある。

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    2022年06月06日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    同名映画の原作本。映画では描き切れなかったであろう取材の経緯や事件の詳細を知りたくなり、帰り掛けに購入。登場人物が多く、時系列が時折前後するので少々分かり難い部分もあったが、映画を観ていたおかげで十分理解出来た。逆に、映画を観ていなければ読み進めるのに苦戦しただろう。映画では描かれなかった取材記事が掲載された後の世論の動きやMeToo運動の発展を知れたのが良かった。オンレコに同意した女性二人の勇気に只々頭が下がるばかり。しっかりした意味を持つ原題に対し、この邦題はピントを外しているような気がしてならない。

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    2023年01月23日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    誤訳問題に関してはわからないことも多いのでノーコメント
    立場も何もかも違う様々な女性たちの連帯
    トラウマが永遠に残す傷
    事実を暴くための慎重な戦いをやりぬいたジャーナリスト
    グロテスクで言葉を失う加害男性とその背景にある男性中心主義社会
    最も衝撃的でもある、一部の弁護士たちの卑怯さ

    Me Tooという運動がなんであったのか、改めて捉え直すことは今の日本社会を捉え直す上でも重要でしょう。

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    2022年05月25日