桜井徳太郎のレビュー一覧

  • 民間信仰

    Posted by ブクログ

    民俗学の本を読むとよく引用されているのでいつか読んでみようかと思っていた桜井徳太郎さん。
    三津田信三さんの作品の参考文献に本書が乗っていたので注文。文庫化されたのは2020年で割と最近なのね。あとがき見ると昭和44年とあった。

    民俗学を学ぶ中で、民間信仰に関することがやはり私の心惹かれる領域だった。
    民間信仰は宗教とは違う。その宗教の正しい教義ではなく、人々が実際に何を信仰していたのか、どう信じられていたのか(隠れキリシタンが信仰したマリア観音を拝む信仰とキリスト教は違うように、という例えもわかりやすかった)。
    「宗教画どちらかというと超時間・超空間的であるのに対して、民間信仰のなかに地方色

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    2021年11月23日
  • 民間信仰

    Posted by ブクログ

     主に四国が中心であるが、もともとは神であったものが妖怪に堕ちた例や、同じ言葉であっても地域によって180度意味が変わってしまったものなど具体的に示し、その土地で何があったのかを見ながら今の形になった理由を考察している。例えば、四国には祟り神が多いという特徴があるが、これは長曾我部による征服や口減らし、間引きといった風習による犠牲者が多かったことによるものであり、良くないことが起きたとき、その原因をこれらに求めたことによるものであるという。また、仏教の伝播の過程においても、土着の信仰と深く結びつき、本来の仏教行事ではないものまで仏教行事として行われているものや、逆に、土着の行事が仏教化し、本来

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    2021年05月24日