天野泰明のレビュー一覧

  • 汚れた雪

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    トンデモない警察官が出た!ローマで何やら不祥事を起こし、アルプス山脈の麓の小さな町に左遷された副警察長ロッコ。口は悪いし愛人もいる、さらには法に触れる悪事をも働く。ミステリーとしては、スキー場での圧雪車による轢殺事件というやや地味なものだが、とにかく、ロッコをはじめとする登場人物のキャラクターが素晴らしく面白かった。部下のイタロとページが進むごとに徐々に息の合う相棒へとなっていくのも良い。平気で浮気する影で奥さんへの深い愛情も見せるロッコ。大きな謎を思わせる奥さんの描写。是非とも続編を!!

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    2020年09月23日
  • 汚れた雪

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    ローマからアルプスの街アオスタに左遷されたロッコ・スキャヴォーネが、イメージどおりのちょいワルイタリアおやじぶりを発揮して事件を解決する物語の第一弾。
    事件現場であるマッターホルンにも近いスキーリゾート シャンポリュックがとても魅力的。ドロミテの冬はこんな感じなんだろうな。
    そこにクラークスのデザートブーツとローデンコートで乗り込むロッコはカッコいいぞ。
    4.0

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    2020年11月14日
  • 汚れた雪

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    イタリアを舞台に、個性的な中年警察官が殺人事件の謎を解いていくミステリー。口は悪いし欲深だが、人間の暖かさはしっかり持っていて、身分にへつらう事なく当たっていく、ロッコ副警察署長が爽快だった。シリーズらしいので、次作も読みたい。

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    2020年06月24日
  • 汚れた雪

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    イタリアの警察官ロッコ。口は悪く、捜査のためなら違法なことも平気でする。人を見下しているような感じもありながらどこか憎めず、ユーモアに笑わされる。雪の中を頑なにクラークスのデザートブーツで動き回るのも好き。シリーズの最初ということでまだまだロッコの過去とか妻のこととかが語られていないところもありそうでこの先が気になる。個性が強いけれどそれだけじゃなく事件や謎解きのようなラストと楽しめる警察小説。楽しみなシリーズと主人公で次作もぜひ読みたい。最近は『パードレ』シリーズや『血の郷愁』などのイタリアの小説が増えてきたのも嬉しい。イタリアやフランスの小説にはサッカーの話題が出てくるのも楽しい。

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    2020年04月19日
  • 汚れた雪

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     また一人、魅せられるキャラクターとの出会いがあった。

     もう飽きるくらい見て、目からゲップが出るんだぜ。
     おれは屁ともクソとも思わんことにする。
     グレード10。正真正銘の◯◯の穴ふさぎの◯◯こじり。しかも花マル付きかもしれない(毒舌全開、、、度々、出てくる言い回し笑) 

     悪態つきまくり。日にマリファナの一服を欠かさず、タバコはキャメル。好き嫌いにこだわりが強く、女とくると服の上からでも中身が見えるが如く想像を逞しくする。金のために、悪事にも平気で手を染める副警察署長。それでいて、正義感も貫いてみせる。
    どうやら、これから語られるであろう物悲しく暗い過去があるらしい、、、

     ミステ

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    2025年06月30日
  • 汚れた雪

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    なかなか良かった。全体的に読みやすい。古き良きモノクロ映画のハードボイルドさもあり、ミステリ、エンターテメントを扱う作品にありがちな、良くわからないけどこうゆうもん、というしがらみにとらわれていない、いい作品だと思った。話はシンプルで謎解きが絡まったりせず、登場人物も少なめで、読みやすかった。つくづく話の筋より雰囲気の方が大事であり、差別云々というよりか、女が介入しない男性同士の友情でなくて、同士、という関係性が嘘くさくなくて良かった。

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    2021年03月15日
  • 汚れた雪

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    雪深いイタリアの山岳地で起きた殺人事件を、赴任したばかりの型破りの警察副署長が解決していく。

    ローマから左遷されてきた主人公は、何とも破天荒。セクハラ、パワハラ、違法行為もしばしばで、常に不機嫌だけれど、ときおりコミカルな姿も見せる。それでも嫌味にならないのは、根が陽気なイタリアが舞台だからかしら、と昨年行ったイタリアを思い出す。
    シリーズ化され、ドラマにもなっているそうで、妻との悲しい(と思われる)過去など心の暗部も興味深く、次作も読みたい。

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    2020年12月17日
  • 汚れた雪

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    多分初めて読むイタリアミステリー。

    住民のほぼ全員が誰かしらと親戚関係にあるというアルプス山麓にある小さな町アオスタ。
    そのスキー場でコース整備中に起きた、圧雪車による轢死事件。だが事故ではなく殺人だと分かり…。

    ローマでの不祥事からアオスタへ左遷された副警察長のロッコが主人公であり探偵役なのだが、なかなかの強烈キャラクターだった。
    女性を見たら値踏みしアオスタに来て4ヶ月だというのにもう愛人を拵え、始終周囲に皮肉や文句を言い、部下たちや事件関係者たちにも有無を言わせぬ高圧的な物言いをする。
    時には平手打ちや法を犯すことも厭わない。
    2013年に本国で刊行されたらしいが、日本よりも権利に厳

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    2020年08月15日
  • 汚れた雪

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    ネタバレ

    フロスト型というか…クセが強い中年刑事と優秀な者もポンコツな奴もいる部下たちや、個性的な監察医や判事、味方なのか敵なのかまだわからない上司などやりあいながら奮闘していくという、警察小説の王道なのだけれど、特筆すべきはイタリアのミステリだということ。
    セリエAやサイクルロードレースを通してイタリア好きになっているので、イタリアっぼさがたまらない。ローマっ子のローマへの思い、舞台となるスイス国境のほとんどの住民が身内という小さな村の噂にまみれた日常、美男美女への反応、イタリア人の死生観など、ミステリとしては平均的でも、イタリアを満喫できる小説としてオススメ。

    特に2020年4月上旬に読んだので、

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    2020年04月05日
  • 汚れた雪

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    ローマでの不祥事がもとでアルプス山麓の町に飛ばされてきた、副警察長ロッコ・スキャヴォーネは、愛妻家ではあるが、荒っぽく、悪に手を染めることもいとわない。村じゅうが親戚関係にあるといってもいい狭い村で、圧雪車にひかれた男の遺体が発見された!彼の妻は妊娠中というのに。これは事故ではない。強烈な魅力を放つロッコの捜査が始まる。

    新型コロナで大変なことになっているイタリアの警察小説を読む。個性的にするためにあえて風変わりなキャラクターにしているのだとは思うが、あまりピンとこなかった。

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    2020年03月15日