大山のぶ代のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
仕事が楽しいなと思う時、一緒に頑張れるメンバーに恵まれているなと思います。また、そんな時の仕事は、良い仕事をしていて評価も高い気がします。大山のぶ代さんも素敵な方々に恵まれて(きっと大山のぶ代さん自身も素敵な方なのだと)26年間ドラえもんをされてきたのだろうなという事が伝わってきました。
本の中には、ドラえもん・大山のぶ代さんの裏話がたくさんあって、思わず吹き出して笑ってしまったり、涙してしまったり。
印象に残っているのは、みんなで初めて映画のタイトルコールを収録したとき、誰かは早く声が出てしまったり、または後ろを伸ばしすぎたりして、中々声を合わせられないという話し。でも、あ、ズレてた!とは言わずにエコーをかけるなんてお主役者よのう!と言う合うところ。皆さんの制作するときの姿が想像できて面白かったです。
あと藤子・F・不二雄先生を現すときの"やさしさモワモワ"という表現が可愛いらしかった。
仕事・人生で大切なこと、後世を繋ぐ子供たちに伝えていきたいことは何か、という思いが散りばめられた、すごく素敵な本でした。
-
Posted by ブクログ
ドラえもん。
子供のころから大好きで、
今でも落ち込んだりすると
ふいに見たくなるドラえもん。
見たくなるってゆーより、
ドラえもんの声を聞きたくなる。
まわりの友達がディズニーを見ている間、
私はドラえもん一筋。
ビデオテープが切れるまで見た「パラレル西遊記」。
本書は、
大山のぶ代さんが
ドラえもんとして過ごしてきた26年や
ご自身の病気、
藤子・F・不二雄先生との出会いや別れ、
学生時代の出来事なども描かれています。
ドラえもんは、目上の人には敬語を使う、
乱暴な汚い言葉は使わない。
読んでいると、
大山さんなのかドラえもんなのか
どちらなのかわからなくなってきちゃう。
これ、
今ドラえもんが言ってるのかな、って。
ドラえもんの考えなのか、
大山さんの考えなのか。
きっとどっちも本物なんだろうなあ。
「こんにちは、ぼくドラえもんです」
「フフフフ」
今にも耳元で聞こえてきそうな声。
ドラえもんにキズをつけちゃいけない。
私はこの子と、別々にならなくちゃいけない。
ドラえもんの声から離れる決意の場面、
思わず泣けました。
やっぱりドラえもんが大好き。
種蒔く人。
心を残すこと。
パイプになること。
人は、人に揉まれて、人になる。
ぼくたち地球人
これが最大のテーマ。 -
Posted by ブクログ
現在の大山のぶ代さん、認知症になってから、自分がドラえもんの声をしていた事は忘れてしまったみたい。
本作はその前。ドラえもんを降板した後の話。
ドラえもんと共に歩いた26年間を綴るエッセイ。驚くことに、内容の全てが楽しかった思い出。当然あったであろうが、苦しかった、辛かったと言った言葉はこの自叙伝に全く出てこない。出会いから別れまで、作品と仲間の全てを愛していた大山のぶ代さんに、改めて敬意を払う。
演者という仕事は恵まれてる。
たとえ本人が忘れてしまっても、大山ドラは時代を越えていつまでも生き続ける。いまの子供たちにとって、水田ドラにもそうであって欲しい。 -
Posted by ブクログ
長年ドラえもんの声を担当なされた、大山のぶ代さんによるドラえもんの制作裏話や原作者不二子先生、最愛の母との思い出を綴っている。
のび太の声を担当なされた小原さんとのやり取り始めとする、声優同士の会話はアニメ同様に、脳内で再生されたことに我ながら驚いてしまった。
女優として活動する以前は、独特の声のためにいやがらせを受けたこともあったが、母親のアドバイスでこれを強みに変えたことや、たくさんの大人に囲まれて育ったことで、昔から伝わってきた含蓄のある言葉などを身につけられた、今後は後進に伝えていきたいと語っている所は心が温まった。
制作裏話では、大変混み合い子供たちが騒いでいる映画館の舞台挨拶の場面で、とっさにドラえもんの声で周りに配慮した行動をするよう呼びかけた事、タイトルコールでは早く言ってしまったり伸ばしすぎてしまう事があったこと、まさか他局であるNHKに「国民的アイドル」と呼ばれるとは思わなかったことなど、読んでいて楽しい物ばかりでした。
本の最後のほうでは映画『のび太のワンニャン時空伝』のセリフを引用して、人の歴史は生まれては滅んで、そしてまた誕生するという事を繰り返してきたと語っており、プロデューサーの子どもがアニメ制作チームに入って活躍し始めたこと、障害を抱えた子どもが大山さんに「みんな同じ小学生だね」と優しく教えられて帰っていき、それから手紙のやりとりが25年も続いていることを、ドラえもんとの縁でこんな素敵な友だちが作れたと綴っていました。
大山さんは祖父に「人」という漢字はお互い支えあって生きていると教わったそうですが、まさに、ドラえもんの成功は人と人との繋がりが産んだものなのだと学ぶことが出来ました。 -
Posted by ブクログ
ドラえもんの声優を26年務めた大山さんのエッセイ。
臭いこと書くようですが、こんなにも愛溢れるエッセイが他にあるだろうか。
ドラえもんへの思い、子供への思い、作者や他の制作スタッフへの思い、家族への思い、どこからも深い愛情を感じた。
こんな人達が創ってきたからこそ、ドラえもんはずっと愛され続けているのだと思った。
自分も子供の頃はドラえもんが大好きで、今でも祖父に映画館に連れて行ったもらったことなんかを覚えている。
子供はきっととても敏感で、本当に愛情込めて創られた物を見分けてしまうのではないだろうか。
そして、与えられた愛情は大人になっても忘れないのだろう。
大人になった今でもドラえもんは大好きで、尊敬している猫型ロボットです。 -
Posted by ブクログ
最近ドラえもんの長編映画をよく観るので、「あ、ドラえもんだ~」っていうきっかけと、解説を書いてたのが辻村深月さんだったっていうのがこの本を手にした理由。
ドラえもんのDVD借りるとき、必ず大山のぶ代さんのドラえもんじゃなきゃ観る対象にならない自分がいた。
やっぱり私は、大山さんがしゃべるドラえもんをドラえもんだと思っているし、そういう時代の子供だったから、本当に、大山さんには私たちのドラえもんでいてくれてありがとうございましたっていう感謝の言葉が凄くよく合っていると思う。
大山さんはお子様がいなかったということですが、ドラえもんとの出会いは、それこそ人生を変えるほどの大きな出来事だったんだと思います。
大山さんの願いはこれからも末長くドラえもんが子どもたちに様々なメッセージを伝え続けることなんだろうとは思うけど、やっぱり私のドラえもんはワンニャン時空伝までなんだと、改めて思ってしまう。それほどまでに、やっぱり大山のぶ代さんこそが、ドラえもんであり、ドラえもんこそが大山のぶ代さんであると思います。 -
Posted by ブクログ
大山さんのエッセイ
ドラえもん(大山版)は好きだったし、改めて存在を再確認したのは月曜から夜ふかしという番組で声が似た人が登場した時だった。その人がカラオケであったまてっかーてーかと歌い出した途端、涙が出てきた
多分あの時は懐かしいって感情で感動したんだと思うけれど、認知症になられたのは知っていたし、ゲーム「ダンガンロンパ」では大事なキーキャラクターだったにも関わらず続編では降板
もう声が聞けることはないんだなと長年思っていた
その程度の認識だったのにカラオケを聞いて流れた涙に
あれ、こんなに好きだったのか
と思った。だから亡くなったとニュースが流れた時はそれなりにショックだった
この本、そんなことになる前に読んではいたのだけど、どうにもスカスカなエッセイという印象
唯一ファンですってお母さんと子供と例外的にお友達になったっていうエピソードだけ覚えていた
でも今読むと、一生懸命関わったキャラクターの役目を終え、ゆっくりとこの文章を書いたのだろうと思い申し訳なく思う
僕にとってのドラえもんの話声は今も大山さんだし、これからもそうだと思う(わさび見ないし…)
だから我が家の本棚に並ぶこの
「ぼく、ドラえもんでした」という背表紙が見かける度、過去形にしないでくれよって悲しい気持ちになる。ほんとに、だめだなあ -
Posted by ブクログ
ネタバレ2006年の単行本を2011年に文庫化。
アルツハイマー型認知症と言われたのが2012年、夫の砂川啓介がそれを公表したのが2015年。
まさかの夫が先に亡くなり、今は老人ホームでお元気なのだとか。
本書で一番笑ったのが、
218p「切ればッ!」(癌を。)
癌告知のあとに、あの声が内面に聞こえるのは、大山のぶ代以外ありえないだろう。
@
内容説明
ドラえもんと共に生きた26年間の思い出を、声優交代の直後から約1年かけ、自ら綴った感動秘話。パイロットフィルムに「一目ぼれ」した出会いの瞬間や、藤子・F・不二雄先生の思い出など、本人にしか決して語れない、涙と笑いに溢れた、ここだけのうちあけ話が満載。四世代十三人家族に囲まれて育った生い立ちや、「ドラ声」とからかわれ、くじけた心を、勇気に変えてくれた母の言葉。入院、手術に直面したときに聞こえてきた「あの子」の声。随所に語られる、若い母親や子どもたちへの温かいまなざし…。“大山ドラ”といっしょに生きてきた世代、すべての人たちの心の奥深くに響く一冊です。
目次 :
まえがき
第1章 運命の出会い
第2章 テレビ「ドラえもん」スタート!
第3章 『のび太の恐竜』公開!
第4章 映画ドラえもん時代1―怒涛のドラ波
第5章 藤本先生の思い出
第6章 映画ドラえもん時代2―先生の蒔いた種
第7章 ありがとう、ドラえもん。
第8章 伝えていきたいこと
あとがき
解説 辻村深月