じろまるいずみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「孤独のグルメ」のオープニングのナレーションは「時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たす時、つかの間、彼は自分勝手になり自由になる。誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為。この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるのである。」です。この本はまったく、その逆。不自由でも邪魔されまくっても、それをネタにしながら、孤高など目指さずカオスを楽しむ食事。おいしいの物差しはミシュランでも食べログでもなく、ましてや自分の舌という訳でもなく、変幻自在に出会いや思い出で縮尺が変わっていくもの。ポテトサラダのレシピの変化を楽しむ姿勢、これちゃんと表明している人は初めてかも。さらに著者は、人との出会いだけでなく、モノとの出会いでも料理は生まれ、変化する、と言ってて、これも当たり前だけど、その通り!感。うちのパン焼き器、どこにいったかな…「食いしん坊万歳」は「人生万歳」でもあり、「おしゃべりクッキング」は「おしゃべりダイニング」でもあり、「3分間クッキング」は「100年生活クッキング」でもあるのだと、思いました。最後の渡辺ペコさんとの対話で、食事と会話の相性が語られていますが「孤独のグルメ」が単身世帯者のリアルだとしたら、「餃子のおんがえし」はイタリアの食卓の騒々しさみたいなファンタジーなのかもしれないと思いました。個食が当たり前の時代に、この本に溢れているくだらない話は最高の贅沢ソース!ちなみにこの本読んで、すぐ「下弦の月」弁当作りました。一人で食べたけど。さらに、どうでもいいけどユーミンが結婚して松任谷由美になったこと、活かしきったように、著者もじろまる、という名前ゲットしてよかったね、と思いました。