五十嵐美怜のレビュー一覧
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ネタバレコセアカアメンボ
今、わたしがいるのは、暗くて濁っていて泳ぎづらい水の中。そんな「合わない」場所でもわたしは泳げる。吉岡さんが言ってくれたとおり、それはすごいことなのかも。
でも、無理して泳ぐことはない。わたしがいる場所は、ここだけじゃない。
別の場所でも、うまくやっていけるかもしれない……。
そう思ったら、だんだんと気持ちが軽くなっていく。
この章は、自分の気持ちを正直に言えない女の子が主人公のお話です。
私も、この言葉を言った主人公と同じように相手に合わせるために自分の気持ちを押し殺して過ごしてしまうことがある気がします…
そして、そういう自分がずっと嫌いだったのですが、この「コセアカ -
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ネタバレ「夏休みのホタルのボランティアをやってくれる人」
先生の声かけに真優は少し興味を持ちつつも、目立つことなんてできるわけがないと思い手を挙げなかった。誰もが固唾を呑んでシンとしている中、手を挙げたのは虫好きで変わり者の転校生、吉岡さんだ。真優は吉岡さんと目が合った。吉岡さんがやるなら、尚更自分はできないと真優は思う。なぜなら、真優の友達グループにいる咲は吉岡さんを目の敵にしているから。案の定、お昼にグループでお弁当を食べていると、吉岡さんの話題になった。
第64回講談社児童文学新人賞佳作
第64回は豊作だという別作品の感想を読んだので、立て続けに受賞作、佳作を読みましたが、本当にそうだな -
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昆虫を媒介に、複雑でありながら純粋な10代の心の動きが描かれています。自分の心が中学時代にタイムスリップしたようでした。昆虫の生態と人間がこんなにもリンクしてというか、近しいものに感じられたことはありませんでした。本作が、講談社児童文学新人賞佳作入選ということに納得いきます。
色々様々に揺れ動いていたあの時代は、友達関係でちょっと悩んだこともあったけれど、とても懐かしく、キラキラしていたように思い出されます。
昆虫の挿画も素敵でした。一つの体の中にオスとメスの特徴が交ざり合ってることを『雌雄モザイク』といい、カブトムシ、クワガタ、チョウ、セミ、ハチも発見されていること、驚きでした。
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