羽仁五郎のレビュー一覧

  • 都市の論理 第二部 現代の闘争

    Posted by ブクログ

    【都市のあるべき姿を論ずる】
    第一部である『歴史的条件』と比較すればとても読みやすくなっている。それはその当時の状況に対して何をすべきかを明確に示しているからなのだろう。

    とはいえ、著者の書き方は理解には時間がかかり、結局何が言いたいのかしっかり読み込まないと読み取れない。

    1970年の問題が現在でも当てはまるというのは、面白いと同時に怖い。それはすならち日本社会が数十年前の問題をそのまま放置、もしくは解決策を講じたが根本的な解決に至ってないということを物語っているからである。

    当時の解決策を現在に当てはめるというのも間違っているが、とはいえ学ぶことが多い一冊であると思う。

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    2014年12月04日
  • 都市の論理 第一部 歴史的条件

    Posted by ブクログ

    【都市の成り立ちを論ずる】
    都市がどのようにして形成されるのかを論じた本。第1部では、歴史的条件ということで過去の歴史(特にヨーロッパでの都市の成り立ち)から都市とはなにかを考える。

    テーマ的にはあまり難しくないのだが、世界史の知識が最低限ないと横文字が理解できず、「???」というモヤモヤした形で読み終えてしまう。

    印象的だったのは、「コミュニティ」というものが乱用されており、ユートピアのような意味で使用されている事実を指摘した箇所だ。

    現在でも盛んに使用される「コミュニティ」という言葉。コミュニティを形成すれば何でも解決できるように語られているが決してそうではない。できた集まりにどのよ

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    2014年11月21日