福村国春のレビュー一覧

  • 夢中になる東大世界史~15の良問に学ぶ世界の成り立ち~

    Posted by ブクログ

    歴史を専門とする大学受験塾を運営している著者による、過去東大の世界史で出題された問題を題材に、世界史の本質に迫ろうとする一冊。
    私も大学受験は世界史を選択したわけですが、当時、こんな問題だったら、全く太刀打ちできなかっただろうと思わせる、難しく、深い問題に対する、考え方、まとめ方、背景などを、講師と学生のやり取りから導いています。
    「東大の問題は、暗記した知識を求めるだけではない。むしろ、暗記した知識をもとにして「新しいこと」に気づかせようとする。」と冒頭で述べており、東大の問題の特色を指摘しています。著者によれば、これは、東大がもともと官僚養成学校であったことによる、としています。
    また、問題を紹介しながら、日本は、「国家そのもの、そして国際社会というものに対して意識が希薄」だからこそ、「国家の発展の歴史を知ることが非常に重要」という指摘をしているとおり、問題の解答にいたる過程で述べられる、著者が考える、歴史とは、思考とはといった指摘に納得します。
    東大の出題傾向や思考方法を何度も称賛するような記載があるので、少し引っ掛かる読者も多いかもしれませんが、近代以降の歴史を、これまでとは違う視点で振り返るのにいい内容だと感じました。

    ▼東大の問題は、暗記した知識を求めるだけではない。むしろ、暗記した知識をもとにして「新しいこと」に気づかせようとする。学生たちは、試験会場で歴史の新しい景色を見ることになるのだ。
    ▼「東大の問題は常に「国家」を主題にしています。どのように国家が誕生して、国家と国家が関係を結ぶ社会、すなわち国際社会が形成され、そしてその社会がどのような問題に直面し、どのように問題の解決にあたったのか、常に東大はそういった視点で問いを立てます」
    ▼東大の問題は「歴史は、現在の「なぜ?」に答えるものである」ということも教えてくれる。現在の問題は原因を突き止めないことには解決できない。そして原因は過去にしか見出だせない。過去を学ぶことは、現在をとらえ、そして進むべき未来を談じることに役立つ。
    ▼東大は学問の垣根を取り払い、ものごとを表面的にとらえることを目指している。ゆえに、歴史にも、多面的にとらえる視点を求めるのだ。
    ▼「日本は唯一欧米の秩序にすんなり適応した国家です。良くも悪くもですが、日本の目は常に外に向いています。これは卑弥呼の時代から、遣隋使・遣唐使の時代から、変わらないことです。とある学者は日本の歴史を「無限の適応過程としての進化の表象」と表現しています。日本は常に外に適応しようとする歴史を歩んだので、可能だったんでしょうね。」
    ▼東大の問題は他の難関国立大学の問題に比べ、特に「思考力」を必要とする。歴史というのは、多くの事象が論理によって成り立っている。そして、多くの具体的な事象が抽象的な枠組みによって整理されることで、様々な結論が導き出せる。思考するというのは、具体的なものを抽象化する、抽象的なものを具体化する、という作業によって結論を導き出していくことをいう、その際に重要なのが「語彙力」である、したがって、思考の力は言葉を知っているかどうかで決ま
    る、ということになる。
    ▼「戦争は人間に最も知恵を絞らせます。残念ながら、戦争が科学を発展させ、科学が戦争を悲惨なものにした、という側面があるのです」
    ▼ヨーロッパの歴史は戦争の歴史である。その一方で、それは平和に向けての知恵を絞ってきた歴史ともいえる。日本の歴史はこういった戦争の歴史ではない。ゆえに平和に向けての知恵を絞ってきた歴史でもない。戦争と平和に関する感度が低い自覚をもつ必要があるかもしれない。
    ▼東大の問題は現在に即しても出題される。歴史を見るということは現在を見ることでもあり、進むべき未来を断じることでもあるのだ。現在も時が経てば歴史になるのである。
    ▼最近の学生の変化
    ①「世界」に対する経験の多さや意識の強さ
    ②「現在」に対する意識の強さ
    ③「発信」に対する意識の強さ


    <目次>
    第1部 国際社会の成立
    第1章 革命によって国家は生まれた
    第2章 アメリカとラテンアメリカ諸国の差異
    第3章 イギリスを中心に展開された「侵略と抵抗」
    第4章 「抵抗」する中華世界
    第5章 「抵抗」の中心にはあの国がいた
    第6章 技術革新に支えられた「抵抗」
    第7章 民衆と指導者たちの国際体験)
    第2部 国際社会の発展
    第8章 戦争の助長と抑制
    第9章 世界大戦は世界を変えた
    第10章 「帝国」の終わり
    第11章 戦争の苦悩と惨禍・平和の解放と希求
    第3部 国際社会に残る問題とこれから
    第12章 冷戦で分断された国々
    第13章 植民地主義の遺産
    第14章 経験なきアジア
    第15章 女性の闘い

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    2021年11月14日
  • 夢中になる東大世界史~15の良問に学ぶ世界の成り立ち~

    Posted by ブクログ

    出てくるキーワードは知っているんだけど、、、
    それを繋げてストーリーにし、同じ時代の他の大陸での出来事と、横串を刺して、、、は、自分には不可能。。。

    それなりに訓練するんだろうけど、改めて東大受験の凄さを認識した。

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    2021年08月09日
  • 歴史の見方がわかる世界史入門 エピソードゼロ

    Posted by ブクログ

    久々に世界史を思い出したくて読んでみた本。
    わかりやすく、簡潔にまとめられててテンポよく読める。
    ただ読んでて、そういえばこんなこともあったよねってことはちょっと省かれてたのが残念。
    軽く復習する程には適当かと。

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    2015年12月23日