マルちゃん正麺、パルコ、アミノサプリ、全日本フェンシング選手権のポスターなどのアートワークを手がけた、アートディレクター秋山具義氏による、デザインの魅力を分かりやすく記した一冊。
以下、読書メモ。
・「カレーの恩返し」パッケージ
文字数をきれいにするよりも一部に違和感をつけた方が良い。
意図的にズレを作ったり、あるいは一文字だけフォントを大きくしたり色を変えることで違和感を出す。
そうすることで、デザインに力が出て見る人の印象に残る。
・「アミノサプリ」パッケージ
スタイリッシュ過ぎるパッケージデザインの飲料は売れない。
いくらかっこよくても中に何が入っているか分からなければ人は買わない。
「ものすごく新しい」は怖がって買わない。でも、「少しも新しくない」と買わなくても良いという判断になる。
そこが難しい。「少し新しい」を求める。そのバランス感覚が大事。
・「全日本フェンシング選手権」ポスター
太田さんを中心に、昨今フェンシング協会には改革が起きている。
若者を中心に興味を持ってもらえるよう、最新の技術で視覚的に競技のルールをわかりやすくしたり、等。
それに倣い、ポスターも、ファッショナブルなデザインで目を引く表現に。
・グラフィックデザイナーには、真ん中にドーンとこれを見てくれというものを表現する、「シンボル派」と一つの与えられた空間の中に様々なデザインの要素を足したり、引いたりする「コラージュ派」の2タイプがいる。
秋山さんは、子供の頃は漫画家を目指していた。
糸井重里さんを知ってから広告の仕事に興味を持つようになり、日大芸術学部、広告代理店を出て独立した経歴を持つ。
そして、憧れていた糸井さんと「ほぼ日刊イトイ新聞」の仕事を一緒にすることに。(秋山さんはお猿のキャラクターデザインを担当)
憧れていた人と同じ世界に入り、その人と一緒に仕事出来るなんて、感無量だったろうな。
実際の事例を通して、どういうコンセプトで組み立てていったかが分かりやすく書かれており、学生やデザイナーを目指す若者たちにも読みやすい一冊。