鳥本まさきのレビュー一覧

  • 銃弾とアヘン :「六四天安門」生と死の記憶

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    天安門事件で、中国公安当局に捕まった人たちを訪ね歩き、当時の状況、その後の有為転変を聞き取ったものをまとめている。もう30年も経過してしまったのかと思うと、未だに民主派追求の手を緩めない中国のしつこさは、万国の公安当局共通のことと改めて認識する。敢えて他国のことに手を突っ込み、劉暁波の救出を試みたメルケルをはじめとするドイツの政治家たちの、自らの思想に忠実な矜持には驚く。

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    2019年11月13日
  • 銃弾とアヘン :「六四天安門」生と死の記憶

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    ネタバレ

    銃弾とアヘン
    ~「六四天安門」生と死の記憶

    著者:廖亦武(リャオ・イーウー)
    発行:2019年7月10日
       白水社

    天安門事件というと、わたしなんかは周恩来への弔いがらみで起きた1976年(高校生の頃)を思い浮かべるけど、今では戦車が出てきた1989年の方が一般的らしい。前者を四五天安門事件、後者を六四天安門事件と呼ぶというのは、今回、初めて知った。この本は六四に絡んで逮捕されて刑務所に入れられた人たちへのインタビューで構成されている。

    著者は詩人、民間芸人、亡命作家。自らも、詩の朗読と映像詩の撮影で逮捕され、4年収監されていたが、凄絶な拷問を受け、2度自殺を図った。それでも4年で出

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    2021年03月29日