山川純子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
邦題で想像される水族館の歴史ではなく、アクアリウム、研究·鑑賞のための環境再現を行っている水槽の歴史の一冊と言って良いが、しかしそれは水族館の歴史でもあるので間違いではない。
本書で一番驚いたのはすでに1860年代後半に、現代のような水槽の中だけに留まらない海の再現をしのうとした水族館が生まれていたということ。その件の水族館はネズミにより壊滅するので技術的に対し早すぎたのだろうと思うが、思えばアクアリウムという形で再現を試み続けてきた人類が早々にそれにたどり着くのは自然な流れではあろうか。歴史としてはかなり浅い分野ではあるが、なかなか濃密な内容だった。
ただ博物学関連の歴史は、それによって今の -