アマサワトキオのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018年に発表されたSFジャンルの作品19篇。
ここで創元社の「年刊日本SF傑作選」は最終巻となるのですが、「ベストSF」として竹書房の方で同じコンセプトで復刊します。本当は、発行順に読みたかったのですが、積読にしていたこちらを忘れていました。
ま、しかたがありません。積読はしかたがない。本屋さんでの出会いは一期一会なので、読みたいと思ったら買えばいいのです。いつ読むかは、自分のタイミングでいいのです。
「サンギータ」
19篇の中で圧倒されるという点で群を抜いていたのが「サンギータ」。
狂気の末にたどり着いた先の世界に何があるのか。何が起きてしまうのか。
クライマックスの変貌してゆく世界。それに圧倒されました。そこに至るまでの、少女の狂信と純真に、拒否感を抱きつつも見ないわけにはいかないという、なんだろうか、背徳感なのか。背徳感は圧迫感とつながって、それの解放を願い、浄化を期待していたのです。ところが、世界は暴発に近い変貌を遂げてゆく。
しかし、暴発と思えた現象は、起こるべくして起きた当然の結果だったという結末。
追いつけなかったのか、展開に。予想以上の爆発力のせいで。
「幻字」
円城塔のこのテイストの小説には馴染めない。「歌束」を読んだ時も、同じく感じました。2作読んで、馴染めないと感じたのなら、自分には合っていないのでしょう。2021現在の自分にはね。
いずれ、馴染むようになるかもしれませんが、今のところは無理でした。
心には残るのだけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ友人から薦められた話が収録されているので借りた本
個人的には玉石混合
大きな肉塊の一部を削ぎ落としたのが短編で、しっかり地を作れていないと面白くない
作り込む必要はないと思うんだけど作り込んである方が面白い
わたしとワタシ
p32 わたしは、今の自分を否定する過去の自分と仲良くするつもりはない。
これに尽きる話だった。
ヲチが続きを想起させるし、この設定でいろんな人に連作させても面白そうだなとは思った。
リヴァイアさん
わかる。
一人称小説の場合、声に多少出してないと話が進まない(本人の自己完結で済んでしまうため)のは。
けどこのヒロインはダメだ。
合わない。
小説の登場人物としても嫌いだしリアルだと面倒でしかない。
頭がおかしい。
サンギータ
友人評「悪趣味の趣味が良い」
多いに賛成。
物語中盤まで今がいつなのかわからない
物語が動き出すと未来なんだけど読後はなんかもう訳がわからない
やったことないけど上質なクスリをキメるとこんな感じなんだろうか -
Posted by ブクログ
ネタバレ創元SF文庫の年刊日本SF傑作選シリーズは今年で終了らしいが、個人的には読むのはこれがまだ1冊目。
長編の一部とか、スピンオフとか案外多くて、その手のものはどうしても盛り上がりに欠ける。その点、書き下ろし短編アンソロジーシリーズには劣るかなあと思ったり。『サンギータ』はすごかった。
P659「最小のSF設定で、最大の効果を」(宮内悠介)
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宮部みゆき「わたしとワタシ」★★★☆☆
- タイムトラベルしてきた若い頃の自分に出会う。
斉藤直子「リヴァイアさん」★★★☆☆
- スカイフィッシュのやつ。
日高トモキチ「レオノーラの卵」★★★☆☆
- 僕:駄菓子屋兼市長。
- レオノーラ:卵を産んだ。エレンディラの娘。駄菓子屋に育てられた。
- 工場長の甥:エレンディラの息子を工場長が引き取った。
- チェロ弾き:父はピアノ弾き。駄菓子屋に育てられた。
- やまね=ネズミ。
- 時計屋の首:首だけが浮いてる。
肋骨凹介「永世中立棋星」★★☆☆☆
- AI将棋の漫画。連載の第一話な感じで、特に何も起きない。
柴田勝家「検疫官」★★★★★
- 物語を病気として扱う国。ディストピアもの。入国を厳しく取り締まる検疫官ジョン。物語を創造する人間を止めることはできない。
藤井太洋「おうむの夢と操り人形」★★★★★
- ロボットとAIをテーマにしたリアリティあるSF。藤井太洋はこういうのがうまい。ペッパーいじってる感じウケる。
西崎憲「東京の鈴木」★★★☆☆
- とても面白そうな長編作品のプロローグという感じ。
水見稜「アルモニカ」★★★★☆
- 史実に基づいた話なので、これをSF(フィクション)と言うべきなのか疑問ではあるけど、逆に史実だからこそ、一連のこの不思議な出来事は面白い。アルモニカは病を治す楽器か、はたまた人を狂わせる楽器か。Wikipediaを読みながら。
古橋秀之「四つのリング」★☆☆☆☆
- スペースオペラもの。連作ショートショートの最終話らしいが、記念で(おまけで)収録された感。
田中啓文「三蔵法師殺人事件」★☆☆☆☆
- 西遊記アニメのパロディだそうで。この年刊日本SF傑作選が今回で最後だからと、無理やりこの作者の作品を押し込んだ感じ。
三方行成「スノーホワイト/ホワイトアウト」★★★☆☆
- 白雪姫インスパイア系。
道満晴明「応為」★★★☆☆
- マンガ。
宮内悠介「クローム再襲撃」
- 記録漏れ
坂永雄一「大熊座」★★☆☆☆
- 自称(?)歴史改変モノらしいが、熊が火を手に入れて、人間は火を恐れているという世界。で?って言いたくなる。
飛浩隆「「方霊船」始末」★★★☆☆
- 『零號琴』のスピンオフ短編。美ショクという国では、カ面を被ったカ劇が行われている。
- ワンダ・フェアフーフェン:女傑。富豪の娘。ワンダの回想で物語は進行する。
- 美鷺:美ショクという国出身、鳥のような仮面を付けている。
円城塔「幻字」★★★★★
- 文章が理解できるだけ、円城塔にしては易しい話だったかなと。難解ではないけど、しかし設定は相変わらず奇妙。でも楽しいコミカルなSF純文学。
- 境部さん:探偵。殺字事件であるワクワク事件に挑む。
- ツーさん:ふくさ家が、香港から呼び寄せた探偵。
- ふくさ家:事件の現場
- どう家:ふくさ家と親密な家系
長谷敏司「1カップの世界」★★★★☆
- こちらもまた長編のスピンオフらしく、不完全燃焼感があったものの、設定が面白くて本編『BEATLESS』を読んでみたくなる内容だった。
- エリカ・バロウズ:世界屈指の富豪の娘。不治の病の治療法が将来発見されることに賭けて、冷凍睡眠に入る。80年後の未来で目覚めて、浦島太郎状態に苦しみーの、部下に命狙われーの。
高野史緒「グラーフ・ツェペリン 夏の飛行」★★★☆☆
- 夏紀
- 登志夫:夏紀の従兄。優秀な量子コンピュータの研究者。
- 夏紀や登志夫、登志夫の母、祖母など、複数の人が共通に持つ、飛行船グラーフ・ツェペリン号が墜落した記憶。その謎を追う。パラレルワールド的思考で、別の世界ではツェペリン号は墜落していて、その記憶が流れ込んできている…?というような不思議な体験をした夏紀であった。
アマサワトキオ「サンギータ」★★★★★
- シッダルタ・カミ:下位カーストの鍛冶屋。剣の腕が立つ。女神の護衛になる。
- カール・ヴァジュラチャリヤ:バラモンカースト。ネパール仏教界ナンバー2
- マヘシュ・バウン:ネパール仏教界ナンバー1
- サンギータ(クマリ):女神となる。感情がない小娘。 -
Posted by ブクログ
【収録作品】「わたしとワタシ」宮部みゆき/「リヴァイアさん」斉藤直子/「レオノーラの卵」日高トモキチ/「永世中立棋星」肋骨凹介/「検疫官」柴田勝家/「おうむの夢と操り人形」藤井太洋/「東京の鈴木」西崎憲/「アルモニカ」水見稜/「四つのリング」古橋秀之/「三蔵法師殺人事件」田中啓文/「スノーホワイト/ホワイトアウト」三方行成/「応為」道満晴明/「クローム再襲撃」宮内悠介/「大熊座」坂永雄一/「『方霊船』始末」飛浩隆/「幻字」円城塔/「1カップの世界」長谷敏司/「グラーフ・ツェッペリン 夏の飛行」高野史緒/第十回創元SF短編賞受賞作「サンギータ」アマサワトキオ