マーシャ・レイノルズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■ 数あるコーチング本の中でも「別格」の実践性
これまで多くのコーチング書に触れてきましたが、本書は群を抜いて実践的で、読み終えた瞬間に「明日からの1on1でこれを意識しよう」と思わされる一冊でした。単なる対話のテクニックではなく、人間が誰かと対峙する際の「あり方」そのものを根本から問い直してくれます。
■ 印象に残った「変革」のメカニズム
1. 「不快感」がもたらす最大の学び
信頼関係があるからこそ、あえて相手の論理の破綻や盲点に踏み込む。その時に生じる「きまり悪さ」や「無防備な感情」こそが、新しい視野が生まれる最高のチャンスであるという指摘には、これまでの会話の概念を覆されました。相手を傷つけないように避けるのではなく、共にその不快感を笑い飛ばせる関係性を目指したいと感じます。
2. 「知っている」という慢心を捨てる
人は相手を知れば知るほど好奇心を失う、という言葉にハッとしました。「知ろうとしない(先回りしない)」「自分が正しいと思わない」という、コーチ側の「無知の姿勢」を保つことの難しさと重要性が、具体的な5つの手順として整理されており、非常に有用です。
3. 自分の「ネガティビティ・バイアス」を自覚する
私たちは無意識に他人を決めつけ、自分の正義で裁いてしまう。この「無意識の偏見」を排除するのではなく、まずは「認め、気づく」こと。自分の感情の出どころを客観視することで、初めて相手と一体になりすぎない真の共感が可能になるのだと学びました。
■ 読後の決意:1on1が「探求の場」に変わる
「何が正しく大切か」という自分の基準を一旦脇に置き、相手の言葉をクリアな頭で受け止める。もし自分の勘が外れていても、それが相手の自己理解のヒントになればいい——。そんな「腹をくくった」対話の実践を、少しずつ積み重ねていこうと思わせてくれる、座右の書にしたい一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ変革的コーチングとは何か
本書はコーチングを単なる目標達成の手法としてではなく、「クライアントの内面に深く働きかける変革のプロセス」として捉えている。特に「内省的探求」という独自の対話手法を通じ、持続的な行動変化を引き出す点に新鮮さを感じた。
コーチングの本質と人間性
ICFの倫理規定やコア・コンピテンシーが「人のカタチを為す文章」として描かれていることは、コーチングが技術以上に人間性を扱う営みであることを体現している。単なる技法ではなく、生きた「あり方」としてコーチの在り方を問う核心だ。
理論と実践の融合
ティモシー・ガルウェイのインナーゲーム理論やジョン・ウィットモアのビジネス・コーチングの背景からも本書の位置づけが見える。心理的自由と主体的行動の重要性が理論と実践で深く結びつき、コーチングの普遍的価値を証明している。
実践的手法の具体性
変革的コーチングは、感情の揺れに寄り添いながら、SMARTな目標設定で決意を具体的な行動約束に変化させる実務的な方法も示す。これがクライアントの自己効力感を高め、持続的な変化を可能にしている。
組織におけるコーチングの可能性
個人だけでなく組織文化の変革に寄与するとの示唆も重要だ。リーダーがコーチングを理解し実践すれば、創造性豊かで適応力のある組織へと成長できることを学んだ。
総括として
本書はコーチングを学ぶ者にとって、技術だけでなく「人間としてどうあるべきか」を問い続ける深い示唆を与える。読むことで、自己の内面と対話し、他者の成長を真摯に支える真のコーチングの道に近づけると感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレコーチングの本。
本質を大事に。
会話にコーチングの手法を取り入れたい人が、どのように内省的探求を使えば相手により集中して効果を上げられるかを解説するもの
CTIの教えとも共通する部分多い。良著
メモ
・コーチングは思考を組み直し、視点を変え、自分と自身が置かれた状況を捉え直すのに役立つ効果的な技術
・コーチングが目指すのはクライアントがいったん立ち止まり、自分の視野を狭めている思考や疑義を挟むことで望みをかなえる新しい道を見出すよう仕向けること
・人に助言しても短期記憶に留まるだけで効果は望めない
・考えを伝えるより自分で考えてもらうことを先に。
・コーチングが最も効果を発揮するのはクライアントが何らかの知識とスキルはあるが、どの選択肢を取るべきか、最初に何をするべきか、何が不安要素なのかがよく見えていないとき
・閉じた質問が有効な状況
コーチングを通じてクライアントが解決したいものを明確にするとき
内省を促す言葉が的を射ているか確認するとき
ハッとするような洞察を得たらしいのに、それを口にしようとしないクライアントを促す時
・コーチングモデルに価値があるかの達成基準
セッションの目標が常に明確である
クライアントが解決すべき問題や障害が見つかる
実現可能な次のステップが決まる
⭐︎クライアントが自分自身や周囲を新しい見地から眺められるようになった時、可能性と限界、成否の判断は一変する。そこから本人の選択や行動も変わる
・クライアントが新たな発見に向き合うためには自分の中に疑念が湧くのを味わう必要がある。疑いを持った時に信条や動機を改める必要性について考え始める
・問題解決ではなく、相手の内面に働きかけるコーチングのための3つのアドバイス
コーチングに期待するものを決める
クライアントの力を信じる
問題の明確化から人へのコーチングに移るタイミングを知る
・内省を促す発言と質問、アクティブリプレイに必要なスキル
クライアントの話の鍵となるポイントを要約する
相手の感情の変化に気づき、私見を挟まずに指摘する
・要約スキルの分解要素
要点をまとめる クライアントの言葉を使う
言い換える 提案でありクライアントが採用を決める 例えを使う。
短く言い表す ラベリングをする 根幹に迫る 言い訳や裏話は傍に置く
・人は自分が感情的に反応した理由を理解した時に自身をより深く知ることができる
・感情の変化に気づくために
クライアントがかえた姿勢や声の調子、表情、息遣いに気づく
クライアントが何を表現しても進んで受け止める
相手に関心を持つ力を磨く
・コーチが丈夫なブックエンドを置くために実践すべきこと
クライアントが望んでいるものを解き明かす
目標への進度と目標の変化を把握し、その都度クライアントに確認して、目標が変わった場合は改めて目標をつくり直してもらう
クライアントが得た気づきを確認し、目標に向けて行動するよう促す
・クライアントの目標は正しい意思決定をすることではない。自分が選んだ道でやっていけるのか展望を持ちたい
・クライアントに問題について語ってもらうときの留意点
クライアントは何を望んでいるのか→要約したり、言い換えたり短く表したりしてみる
最も大事に考えているのは何か→感情の変化をとらえる。満たされていない欲求は
苛立ちや恐怖、困惑、罪悪感の原因は→語る内容にリアリティがあるか。
・コーチングの会話を目的地に導くための三つのアドバイス
クライアントが問題を複数挙げたら、それを要約し、どれから取り組みたいか聞く
目標が変化する兆候に気づいたら、クライアントの言葉を使って本人に確認する
クライアントが繰り返し口にする言葉や感情的に口にする怒りや言い訳、非難の言葉に注意する
・大事な質問
今何が起こったのか、教えていただけますか?どんなことがわかりましたか?
・受け取る行為
相手とつながるため
尊重する気持ちを伝えるため
強い関係を結ぶため
共に探究心、学び、成長するため