アンドリューショーングリアのレビュー一覧

  • レス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャケ買いしたら大当たりだった!LGBTQならではの、「どこにも馴染めない感」が主人公の”LESS”という名前に表れているように、随所にLGBTQならではのドライな視点があって、笑えたし自然と共感して一気読み。主人公に親近感がわきすぎて一緒に旅してる気分になって楽しめた。
    それに、本当に好きな相手って、条件や見た目とか全てとっぱらって無条件で愛おしい唯一無二の存在だよね、としみじみ。ラストが優しく心に沁みた。

    0
    2021年05月31日
  • レス

    Posted by ブクログ

    『レス』というのは主人公の名前である。最近では珍しくなったが、『デイヴィッド・コパフィールド』しかり、『トム・ジョウンズ』しかり、長篇小説の表題に主人公の名前をつけるのは常套手段だった。原題は<LESS>。これが「(量・程度が)より少ない」という意味を持っていることくらい、最近では小学生でもわかる。そういう名前の持ち主が主人公であり、それが表題や各章のタイトルになっているとしたら、初めから内容が想像できるというもの。

    口の悪い評者がハリウッドの二流のロマコメのようだ、と評していたが、いいじゃないか。ロマコメは嫌いではない。スプラッターやホラーより、ずっと好きだ。でもこれはロマコメではない。男

    0
    2019年10月02日
  • レス

    Posted by ブクログ

    自己肯定感の低い、プライド高男の旅物語
    自分が思うほど、周りは自分を気にしていない。でも、自分が思うよりずっと自分は愛されている。
    ラストの爽やかさが◎

    0
    2021年07月03日
  • レス

    Posted by ブクログ

    文体に慣れるまで、めちゃめちゃ苦労したけど、メキシコ辺りからようやく慣れて、その後はレスと一緒に面白く旅行できた。
    自分にもっと英語力があれば、英語で読みたかった。

    0
    2020年09月14日
  • レス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    プーリツアー賞を取っているので読み始めた本。薄くなかったら、よみとおせなかっただろう。どこが面白いのかがつかみどころがないのは、文化が違うからなのか、英語で読まないからなのか。文意は明快ながら、文体は引っ掛かりだらけで、時制にもとまどう。読後感はじわっと、いいのだけど。日本では読まれないだろう。

    0
    2020年05月24日
  • レス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    元恋人の結婚式への出席を回避しようと、仕事で世界一周をしようとするゲイの作家の物語。コメディタッチで、明るい話だった。ただ、この物語の語り手とその結末にはラブストーリーとして感動するものがあった。個人的に気に入ったのはレスのある一面の真実であるところの、レスが恋をしているようなキスをし魔術的な魅力のある触れ方をする点が美しく描かれているところ。そしてひと頃のゲイ文学ではよくありそうな悲劇的な英雄像は排され、愛すべき、人並みなキャラクターとして描かれているのもよい。ゲイという存在がマジョリティの人々と肩を並べて歩いていくのはこのような感じなのかもしれない。

    0
    2019年11月29日
  • レス

    Posted by ブクログ

    外国小説で久々に面白いと思った一冊。
    ゲイの主人公に自分を重ねすぎないところが、客観的にストーリーを追えたことになり、仔細な描写にスッキリ笑えた。
    関空が取り上げられているのが、良いね。

    0
    2019年11月16日
  • レス

    Posted by ブクログ

    海外(アメリカなど…)の文化や言語に精通していないと理解できないジョークが散りばめられていて読むのに苦労したものの、「これは『五十路の売れないゲイ小説家、アーサー・レスのトホホな世界一周珍道中』なんだな…」ということが掴めてからは、なんとなく読むリズムができてきた。

    最終章で京都に行くとわかっていたから、それを楽しみに読めたのもある。全編、苦笑しながら読んでいたけど、最後に泣かされると思っていなかった。

    0
    2025年06月08日
  • レス

    Posted by ブクログ

    フィクション作家のアーサー・レスは、9年間付き合った元恋人フレディから結婚式の招待状を送られる。フレディとの関係を知っている共通の知人が多く出席する中で針の筵になりたくないアーサーは、これまでに届いていたフレディの結婚式以外の招待(著名な作家との対談や、知らない賞の授賞式、大学院の講師の仕事など)を受けて、海外にいることを口実に結婚式の招待を辞退することにした。ところが元恋人を忘れるために出た旅先で、彼は思いがけなくあらゆるトラブルに見舞われ、なぜか自分の過去と向き合うことになる。


    映像化ができないタイプの作品である。その仕掛けが最後に明かされた時、物語が大きく姿を変える。息子としても恋人

    0
    2024年10月19日
  • レス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ゲイの50歳の小説家レス。別れた彼が結婚するということでパーティに呼ばれるが、どうしても参加したくない。そこで、国内にいないという理由で断って、実際に、ドイツ、イタリア、フランス、モロッコ、インド、京都へと旅をしていく。その旅の過程で、過去の彼氏や男との出会いと別れがあり、中年のおじさんたちの悲哀と輝きをなんとも喜劇的に、滑稽に表現していく。確かに、おじさんって、なんとも面白いし、なんともシュールだ。
    実際の海外での出来事は、おそらく実際に行って取材した国とそうでない国で描写が全く異なるために、京都にはきっと行ったんではないかと想像した。物語の最後にたどり着いた京都で、自分を見つめ直し、そして

    0
    2022年10月01日
  • レス

    Posted by ブクログ

    ピューリッツァー賞受賞。ほーん。ゲイの作者。なんかなー。後書きに最近賞を取る人っていうのは所謂マイノリティ、移民とか、その人ならではの生い立ちが繁栄された作品ばかりで、こういう普通の感じのコメディっぽい作品が受賞するのが驚きだそうな。9年間位同棲してた男性の結婚に呼ばれる。絶対行きたくないので仕事を詰め込み、逃げる。普段引き受けないようなやつで見も心もバタバタする。一応仕事はこなす。主人公の今までの男性遍歴が思い出と共に回想される。これが重いし、なんでかこう、嫌らしい意味でなく、生々しく、疲れる。

    0
    2020年12月26日
  • レス

    Posted by ブクログ

    タイトルの「LESS」は主人公の名前であり,英語の「〜less」にも掛けられている.レスは冴えない作家で,ゲイであり,かつての恋人の結婚式に出たくないために,半ば無理矢理用事をつなぎ合わせて旅に出かける.
    彼は愛すべき人物であり(昔のジーン・ワイルダーのような感じか),行く先々でキッチリとトラブルを起こしつつ世界を一周するが,その旅のエピソードと回想が交互に語られ,最後に自宅に帰るところまでが描かれる.
    果たしてレスは愛を見つけることができるのか?

    0
    2019年10月02日