松岡健太のレビュー一覧

  • 左手のための二重奏(1)

    Posted by ブクログ

    この周介という主人公は恐ろしく律儀だねぇ
    不良然としたスタンスで喧嘩っ早い。ルールを破ることにも抵抗が有るわけではない
    だというのに、たった一夜を共に走った灯の為に人生捧げる気でいるのである

    読んでいるコチラとしてはどうしてそこまで?と聞きたくなるような周介の律儀さなのだけど、彼にとっては自身の左手に宿った灯の為にそれだけの事をする理由はきちんとあるという事なのだろうな

    好きに生きろと言われて不良になってしまった周介、好きに生きろと言われてピアノを引き続ける灯。あの瞬間、二人の境界線は限りなく薄くなり、そして周介は灯が羨む大きな手を持っていた
    だというのに灯は突然その命を散らしてしまって…

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    2020年09月23日