大野益弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ万城目学『八月の御所グラウンド』を読んだ直後、本屋で本書を見つけ、何かに導かれるように即購入。両書の間にどんな繋がりがあるのかは、ネタバレを避けるため敢えて触れないでおきたい。
本書は、戦場で命を落としたプロスポーツ選手やオリンピアンたちの人生を追ったノンフィクション。競技場で夢を追い、栄光を目指していた若者たちが、戦争によってその道を断たれていく。その事実を一人ひとりの人生として辿ることで、戦争というものの理不尽さが生々しく伝わってくる。
特に印象に残ったのが、頁の左下に描かれた一式陸上攻撃機(推定)の小さな挿絵。ページをめくるたびに少しずつ姿を変えながら続いていくその機影が、どこかもの悲しく、彼らが辿った運命を静かに象徴しているように感じられた。
夢を断念させられたアスリートたちは、やがて戦意高揚のためのプロパガンダにも利用されていく。才能も、夢も、人生そのものまでもが戦争に翻弄されていく様子には、言葉を失う。
そして何より胸に残ったのは、これは決して「過去の悲しい出来事」だけではないということ。今この瞬間にも、世界のどこかでは同じように、戦争によって夢や日常を奪われている人たちがいる。そんな現実を、決して他人事ではないのだと実感させられる一冊だった。
スポーツを楽しみ、好きなことに打ち込めるという当たり前の日常が、実は平和の上に成り立っている。そのことを静かに、しかし強く考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
オリンピックの起源や豆知識などをまとめた一冊。
下記、読書メモ。
・1896年に行われた第一回のギリシャのアテネ大会では銅メダルはなかった。
メダルのデザインは、ギリシャ神話のゼウスが表に大きく描かれており、地球の上に乗った勝利の女神ニケが小さく描かれているもの。
現在のメダルは中央に翼を広げた大きなニケがいる。
サイズは、直径48.9から85ミリへと大きくなった。
また、昔は、壇上にいる王族のところにいただきにいく方法でモデルセレモニーが行われていた。
・二回目のパリ大会は、万博のおまけのようにスポーツ競技が行われた。四角いメダルだった。
・開会式が国別に入場行進が行われるようになったのは4回めのロンドン大会から。
・公式ポスターは、ずっと大会の告知や開催国のアピールをしていたのに対して、1964年の東京大会からがらっと変わる。
今まではイラストだったが、写真が使われるようになる。(写真技術とフィルムの才能向上にも助けられた。)
亀倉雄策のデザインしたポスター4点は表ガントなり、この大会以降、ポスターが告知でなくアートとなった。
・冬季オリンピックが誕生したのは1924年フランス以降。
ただ、このときは日本は関東大震災が1923年に起きていたため出場を見合わせた。
・・・などなど、初めて知ることがとても多く、オリンピックのまた新しい側面、歴史を学ぶことが出来て面白かった。
日本や海外の「道をきりひらいた選手たち」の章では、レスリングの吉田沙保里選手、フィギュアの荒川静香選手、卓球の水谷隼選手など、現在も有名なレジェンドたちのストーリーを取り上げていて、過去の大会の感動を思い出しました。