池畑修平のレビュー一覧
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文 在寅(ムン・ジェイン、 ぶんざいいん)に大統領が替わってからの韓国の対日姿勢は、普通の日本人には理解し難いことが非常に多い。徴用工訴訟、慰安婦問題、天皇謝罪要求などなど...
これらを理解するには、韓国の政治の歴史や内実と社会の構造、北朝鮮との歴史関係などを日本からの視点ではなく見ることが求められる。著者はNHKの全ソウル支局長でこれらのことを日本人にもわかるように解説した内容。
特に知らねばならないのが、「南南葛藤」と言われる北と南の対立ではなく、ある意味ではそれよりより深刻で激しい韓国内に於ける保守派と進歩派の対立である。このことを詳細に説いており、そのとばっちり的な反日が我々を彼の国 -
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NHKソウル支局長を勤めた著者による韓国近現代史。文在寅が大統領に就任して以降、日韓基本条約締結以来最悪と言われる最近の日韓関係悪化の原因を韓国国内の進歩派・保守派対立に求める。
韓国現代史の中で政権の奪還 + 報復を繰り返して来た進歩派・保守派の歴史を踏まえ、現在の韓国国内に見られる反日も「行き過ぎた保守派否定」の結果に過ぎないと説くのだが、さすがにそれは無理があるのではないかという印象。事実、文在寅の親北政策は今や単なる茶番に終わり、反日・反米・経済政策と合わせて単に能力がなかった指導者という解釈の方が自然。とは言うものの、現代韓国を理解するために非常に示唆に富んだ一冊で、韓流ファンも嫌 -
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本書は韓国の内情を詳細に取り上げており、彼の国の内政の抱える問題点をある程度理解できた思いをもった。
どこの国もそれぞれ問題は抱えているものだが、げんなりすると言っては失礼か。政党間のドロ試合は我が国でも同じだが、彼の国のそれはさらに酷い。コップの中の嵐がコップを壊してしまっては元も子もないではないか。
そういえば、この国はかつて親ロ派と親中派・親日派が政争を繰り広げた結果、日本による併合へ進んだ歴史があったことを思いおこした。
本書の韓国社会の読み解きが正しいものであるなら、出口があるようには見えない。韓国はどこに流れていくのかとため息をついた。
本書の読後感は良くないが、真実は苦いものだと -
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保守派 vs 進歩派の葛藤(韓国語では対立のことを葛藤と表現するらしい)を軸に2010 年代の韓国の政治状況と政治文化を概説し、文大統領がなんであんなことをやっているか解説してくれる本。
なんとなくそんな感じはしていたけど、一連の問題は日本を念頭に置いているのではなくて、国内問題の延焼だったという。
韓国の話題が気になる人は読んで損はないと思う。日本のニュースだと単発で背景まで掴めないし
文章は読みやすくて流石報道のお仕事をしている人だと思ったが、1章の終わりにチェスンシル事件で読者の関心を引っ張った後に事件の一番知りたい部分を4章にもってくるあたり、ミリオネア的なテレビの引っ張り方だと思った -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
韓国の現代政治史をまとめた本。
2.よかった点を 3~5 つ
・帝王的大統領(p34) →企業やマスコミまで大統領に忖度して人事を変えるのは驚き。
・カメラの死角で北朝鮮が謝罪(p130) →日本ではほとんど報道されていないように思う。今も朴槿恵政権が続いていたら北朝鮮もだいぶ変わっていたと思 う。
・朴槿恵、凋落への引き金(p152) →韓国国民にとっては衝撃的なのだろうけど、弾劾されるほどのことのようには当時は感じなかった。しかしエセ宗 教と言われると印象が異なる。
・積弊精算(p196) →文在寅大統領は保守派つぶしが最優先て