中学生の颯太を巡るめくるめく人間模様ホラー。まさに“親の因果が子に報い”。
話全体からあまり怖さを感じないのは不満だったけど、初対面で涙を流す成彦のヤバさと垣間見せる純粋さの人物表現は絶妙。嫌悪しながらふとした瞬間に揺れる悠紀子の女心も分かる。でも結局彼の執念が一番の怖さの肝だったな。関わっちゃいけない人間に死んでも纏わりつかれる絶望。恨みや愛憎を抱き抱かれる関係と親子関係をオーバーラップさせた設定も巧みで惹き込まれた。
要々に魅力を感じる作家さんなので、これからもヒィッとなる発想でホラー書き続けてほしい。