ジョンエルダーロビソンのレビュー一覧

  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    非常に面白かったし、興味深かった。
    現在、知っているADSDやASDについての知識が、いかに表面的なもので、中途半端なものか、わかったし、未知の領域なのだ。

    0
    2024年01月21日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    注意して読んだのは、TMSを施されたあとのジョンを含む被験者の変化がどのように現れ、それらが彼らの言葉でどう表現されるかということ。
     この表現に使われる言葉が抽象的であればあるほど私の想像はクリアになっていく様に感じたし、それを脳科学的に解析するアルバロをはじめとする医師たちの言葉はその想像を実際に脳の構造を描きその機能を理論だててくれた。
    既に観た映画『アルジャーノンに花束を』は本書を映画化したものと思って読み始めたがそれは違った(よくある原作と映画化の相違みたいなものかもしれない)
    どちらも良い作品であるだと思うが。

     やはりこの本の優れているのは何と言っても、日本語訳。ジョンのTMS

    0
    2022年08月30日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    「普通の人」の定義ってなんだろう。
    そう考えさせられるお話。
    病気は治すことが良いとされていて先天的な精神障害もその例外ではない。しかし、筆者の体験からは必ずしもそうではないと思い知らされた。
    もっとも、筆者は病気という認識はなくひとつの個性として受け入れてきた時間が長いことが功を奏していたのだろうけども、自閉症と診断された子供はかつての筆者のように学校や親からはそれは悪いもので治さなければいけないものとして認識しなければいけなくなる。
    病気として定義づけることはマイナスの要素を孕んでいて、治療することはその人の個性を奪う可能性もあることを周りの人間は知っておかなければならない。
    試しにこの治

    0
    2022年02月21日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    ネタバレ 購入済み

    聴こえることの長所短所

    私は自閉症スペクトラム障害(ASD)があるので、ASDでない人が見ている世界と自分の世界にどれくらいの違いがあるのか知りたくて読みました。

    人の気持ちが分からなくても、分かるふりをして生活することはできます。ですが、著者の体験を読むと、共感能力があることがいかにカラフルな世界なのか分かりました。もちろん共感能力があるが故に辛いこともあるようです。

    「幻覚と現実」の章にTMSの女性被験者の体験が記載されています。アスペルガーの人が社交不安を抱えている理由を「よその国にいて、現地の言葉もろくに話せない状況に置かれているようなものです」と書いていて目から鱗が落ちました。今後、ASDのこと

    1
    2020年04月26日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    実体験からなる魔法のような体験を書いた本で、脳の働きについて考えさせられました。


    特に「脳の一部の機能が劣っているとき、その部分が別の能力のために使われている」という点に納得感がありました。

    そうなると平均を求めるよりは、そういったものも個性として受け入れる社会にすることが人類全体として目指す方向なのではないかと思いました。


    しかし脳をいじっただけで一瞬で「人の気持ちが分かる人」になるということは、察するスキルって後天的に得られるものというよりはほぼ才能なんですね。

    0
    2019年06月11日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    字数が多く、読むのにとてつもなく時間がかかった。
    リアル版アルジャーノンに花束をという感じ。
    自閉症について勉強になった。
    文章が論理的で難しい話もいっぱい出てきて読むのが大変だったけど人生の悩みやら色々書かれていて心動かされるものがあった。

    0
    2022年10月25日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ようやく再開した読書習慣
    長いこと、いろんな本を読んできたけど

    好きな作家を追い続けたり
    好きなジャンルに偏ってたり

    それはそれで面白いんだけど

    Bar営業を始めてから
    読書好きな常連さんから
    いろんなジャンルの書籍を紹介してもらって

    結構、幅が広がったなぁーと思いきや…


    最近は、お気に入りのYouTubeチャンネルで
    おすすめしていた書籍を読んでみるという試み


    特に、影響を受けてるのは
    最近ドはまりしてる
    YouTubeチャンネルの
    『岡田斗司夫ゼミ』

    オタキングと自称しているだけあって
    サブカル系の書籍はもちろん

    ビジネス書や、歴史、医療など
    とにかく幅広く解説してくれ

    0
    2020年08月05日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    自閉症者が求める「他者との共感面」を改善できる期待をもってTMS臨床実験に挑んだ被験者の記録として、とても興味深かった。著者がとても前向きで治療を絶賛する面が、かえってASD特有の思い込みのようで効果には懐疑的に感じる面も感じた。文章が上手くてとても読みやすかった。

    0
    2020年06月19日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「アルジャーノンに花束を」で行われたことと
    似たような実験が現在では行われており、
    経頭蓋磁気刺激(TMS)治療により、
    自閉症と診断された著者が大学で行われている
    実験に参加し、自分自身に起こった変化が
    詳細に綴られている。

    「電磁石を介してパルスを送って、人の脳に
    ごく少量のエネルギーを注ぐ」(P28)によって
    「脳内の神経ネットワークに電磁エネルギーを
    くわえると、ネットワークが新たな回路を作り、
    強化したい回路を強固にします。」(P29)という。

    治療を受けて著者は人の心が理解できるように
    なったりするが、それは今までうまく行っていた
    人間関係が悪くなったり、世の中の悪いニュースを

    0
    2019年10月29日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    自閉症スペクトラムの要因は不明だが、経頭蓋磁気刺激(TMS)のように効果のある施策が増えるのは望ましいと思う。しかし、自閉症スペクトラムを治療できるようになってしまうことで、彼らが持っている類い稀なクリエイティブな才能が、社会に還元されなくなってしまうことを引き起こすのではないか、と危惧する。秀才ばかりの世の中では息苦しい。

    0
    2019年10月09日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    とにかく情報量が多すぎて・・・
    読むのが大変
    わからなくもないけど
    一応読み終えた・・・しんどかった

    0
    2025年08月23日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    アスペルガーの著者が、治療のため先進的脳科学治療を受けた体験を書いたもの。
    それまでわからなかった人の気持ちや感情がわかるようになる。
    それで良かったこともある反面、妻の鬱々した気持ちが伝わってきたり、過去にされた自分への悪口の意味に気づいたり、辛い面もあった。
    治療で生きづらい人生が変わると思っていたが、
    感情や気持ちを手に入れていわゆる普通の人になれたところで、普通の人も実は生きづらい環境であったことに気づく。

    当たり前なんだけど、どちらがいいとか、どちらが悪いとか生きづらさの問題は、そういうことじゃないんだと感じた。

    0
    2024年09月05日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    軽度のスペクトラム障害を持ちながら、音楽エンジニア、自動車修理工場経営などで、成功してきた著者が、中年になって、脳の一定の箇所に電圧をかけるというTMS療法の実験台となり、他人の感情を理解する能力を得ることができ、その療法の効果は短期間で消えたものの、その後もひとの感情を気にかけるという能力が残ったことにより、その後の人生が豊かになったという実録。
    もっとも、同時期に同じ療法を受けた彼の息子は、TMSの効果が消えたあと、特段のプラスはなかったようなので、うまくいったのは、特殊事例なのかもしれない。
    なぜ、アメリカの本は、この程度の内容なのにこんなにページ数が多いのか、不思議だ。

    0
    2024年04月28日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    作中にも出てくるが「アルジャーノンに花束を」思い出した。
    アスペルガーであることのメリットには考えさせられる。
    認知神経科学への興味がわく。

    0
    2024年03月03日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    電子工学に強い自動車修理工場を営むアスペルガー症候群の患者が、経頭蓋磁気刺激(TMS)による治療に興味を示し、自ら協力者となることを承諾。実験に参加したところ、思わぬ効果があったという実話に基づく話。

    0
    2019年12月21日
  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回はしっかりと感想を書いてみたいと思います。
    .
    この本は『アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)』である筆者が、
    『TMS』という治療実験を受けた時の経験を軸に、
    自閉症の人の思考や行動、脳科学、自身の家族など色んな内容が書かれている本です。
    難しい部分もあるけど、とても興味深くサクサク読めたり、グッと考えさせられる部分もあります。
    .
    では、そんなてんこ盛りの内容のこの本で、僕が一番面白かった内容に触れます。
    .
    脳には【視覚野】という部分があります。
    この部分は、簡単に言うと、
    『視覚(目で見た)情報を使って、周りの状況(距離や方向)を把握する部分』
    つまり、道に落ちている障害物を避

    0
    2019年07月01日