S J モーデンのレビュー一覧

  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    先に読むのは”火星の人”にして。

    こちらは、秋に片足残したくらいの
    平日、仕事切り上げた午後。
    そぼふる雨に吹かれながら読むのがいい。

    3億キロの距離も、
    幾分かは近くなっている様な心持ちは
    私だけか。

    0
    2021年07月05日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    本作の特徴を箇条書きにすると以下の通りだと思う。
    ・SF
    ・ミステリ
    ・火星
    ストーリーを一言でいうと、生きているうちに刑の見込みがない囚人を即席でトレーニングし、火星に送り込んで、NASAの正式な探査チームが到着する前に、恒久的な火星基地を建設させる。
    こういうものです。

    そして、これをNASAから請け負っている企業があって、その企業が所有している幾つかの刑務所から囚人を選び出しているのです。

    これっておそらく、欧米では旧来、囚人を訓練して軍人とし、戦争に送り出すという習慣があるから発想されるのかな。日本ではないですよね。
    しかし囚人、しかも死刑囚とか途方もない懲役刑(これも日本ではない

    0
    2019年06月03日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何か技術を持った死刑囚たちが、地球ではなく火星で、無期懲役のように死ぬまで働き続ける話。

    火星に行くまでの展開で「友達」ではないけれど「上手くやっていける人たち」として希望のある気持ちにさせての火星に着いてからの展開は本当にしんどかった。
    それらを踏まえた上で、フランクが最後の相手に向けた言葉、どんな思いで発せられたものだったんだろう。

    『星を継ぐもの』の時も思ったけど、SFで専門用語がめちゃ出てきて謎解きをするくだりはとても苦手だ。目が滑るし、説得力のあるミステリは求めていないので。
    そもそもミステリの要素いるか?感だった。
    「なんと!あいつは!!ヤク中だったのだ!!!」みたいな

    0
    2020年06月06日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    そうだよな~
    「火星の人」では(ほかの作品でも)生存可能な施設から
    物語がはじまるけど、何もないところに、
    それも死と隣り合わせの、救援も期待できない、
    何か欠けても年単位で待たなければならない、
    戻ることすら困難な、そんなところに
    一歩を踏みださなければならない、そういう人が
    必要なんだよな~、と。
    ミステリーサイドは正直ちょっと期待外れ。
    でも読み終わってみて、章の初めに書かれている
    記録が何を意味しているのか、読み終わったあとに
    読み直して、物語を背景、舞台裏から完全にして、
    囚人たちの、火星での人類のサバイバルが
    いかに過酷であるのか、って思いにつながる。
    続編は気になります。

    0
    2019年08月23日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    火星の人の面白さには敵わないなという感想。
    ミステリーっぽくもあり、サバイバルっぽくもある。
    もっとミステリーよりにしたら面白くなったんじゃないかな。

    0
    2019年07月20日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

     火星開発したいけど、予算もないし、過酷な環境で働かせることも難しい。ならば無期懲役の囚人たちを送り込み、火星でコロニーを作らせよう。
     そんなわけで主人公は火星に行くのだが、どんどん仲間が死に、過酷な状況に追い込まれていく。そして合間に挟まれる不穏なパラグラフ。

     けれども、先はどうなるんだろうと思わせる力はすごい。単純につらい、読むのやめようってなりそうなものなのに。

    0
    2019年07月03日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    殺人を犯し終身刑になったフランク。火星に基地を造るというプロジェクトに囚人たちが送られる。複数の囚人たちとのトレーニングから始まりその後火星へ。未知の場所での任務と生活を共にする囚人たちとの関係とそれぞれの思惑。火星でのサバイバルのような生活のなか不審な死が起き始めミステリーの要素も出てくる。一歩間違えばすぐに命を落とすという危険な場所、次々命を落としていく謎。SFでありながらクローズドサークルのような要素もあって面白い。

    0
    2019年04月25日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    やっぱり地球って大切だなぁ~。
    空気も水も大地の恵みも、「有る」ということは奇跡なんだ。

    「火星の人」の小説・映画の成功に触発された出版社が、作家にオファーしてできた小説、と、訳者あとがきに記されている。
    そのせいか、どちらかというとミステリーやサスペンスといった要素の強い、比較的わかりやすい筋立てのSF小説で、80年代ハリウッドのアクションパニック映画を見ているよう。

    章ごとにフォントを変えて記録されたXO社関連の記事や社内メモ等には、本筋を補完する情報に溢れているが、時間経過がバラバラなため、読書中は少し理解しにくい(読み終わってからその部分だけ再読すると、もう少し理解できた)。

    0
    2022年10月05日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    生徒(中学生)が推薦していた図書。
    息子にドラックを売りつけていた売人を射殺した罪で懲役120年を宣告されたフランクは、刑務所で無為に過ごすのではなく、新しい環境で「働き、生甲斐を感じることができる」場所への移動を承諾して契約書にサインします。
    その場所とは火星。民間企業が宇宙開発を担うなか、NASAの宇宙飛行士が火星に降り立つ前に、彼らが使う基地を組み立てるのが、フランクたち長期服役囚の仕事になりました。

    自主性や自由はある程度認められているものの、火星というどこにも逃げ場のない環境、少人数の閉ざされた人間関係など、正常な精神を保つことに困難を伴う状況の中で、次々にクルーが死亡するという事

    0
    2021年04月17日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    コストの関係から、地球に戻って来られなくても構わない人、としてMB1(火星ベースワン)建設計画のメンバーに選ばれた、建設、農業、医療などのスキルを持つ、囚人のフランクたち。しかし、仲間たちが1人ずつ一見事故のように見える状況で死んでいき、彼らは疑心暗鬼に駆られていく…

    SFとしては、細部の考察がしっかりしていて、引っかかる所はなかったと思う。一つ気を抜けば死ぬという緊迫感の中で話が進む。とても面白く読めた。しかし、ミステリとしては正直イマイチ。というのは、最初から誰が一番自由に動け、優位な立場にあるのかは明らかだから。フランクたちが、なぜいつまで経っても「彼」そして「彼ら」のことを疑おうとも

    0
    2019年11月17日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「火星の人(オデッセイ)」ブームに乗っかって書かれたってハッキリ言っちゃう潔さ。火星で基地作りに従事させられる受刑者たちが次々と謎の死を!というキャッチーな内容だが、基地作りは淡々と順調だし気がつけば植物までわさわさしてるし、悪人がやっぱり悪人だしでちょっとがっかり。もっとこう、火星の極限状態を生かせなかったかなあ。
    続編があるそうで、そっちのほうが状況的に楽しいかもという期待で星ひとつプラス。

    0
    2019年07月01日
  • 火星無期懲役

    Posted by ブクログ

    原題は「ONE WAY」(片道切符)、で、この邦題が妥当なのかどうか…

    安心の金子浩訳、しかもSFというよりはNV寄りなので読み辛さはないものの、無駄にボリュームがある海外SFゆえ4日もかかってしまう。
    感動の無い「宇宙兄弟」みたいな内容で、オチもまぁそんなとこだろうとは思うが、読後感としては「徒労」の2文字しかなく…

    0
    2019年04月13日