磯田和一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ有栖川有栖氏が古今東西の密室トリックを扱ったミステリについて解説する良質なミステリのブックガイドとなっているが、「図鑑」となっているとおり、イラストレーターの磯田和一氏の力によるところが大きい。
なかなか文章を読んだだけでは密室の状況が想像しづらい作品もある中で、磯田氏が作品を読んで想像の翼を目いっぱい広げて描いた密室現場のイラストが秀逸で、これなくしては本書を語れないだろう。
本書で紹介されている未読の作品群は読みたいと思うが、特に著者が口頭でトリックのネタを聞いた時に「あっ」と声を発したという小森健太朗氏の『ローウェル城の密室』はぜひ読んでみたくなった。どうやら今は絶版のようだが・・・ -
Posted by ブクログ
こういう本は普段読まないようにしてるんですよ、何故なら紹介されてる本が絶対読みたくなるもの!
でも誘惑に負けて読んじゃいました。
ほんで案の定、紹介されてる本が読みたくなりました(自業自得)
本書は1890年台から1990年台までの密室物を国内、海外20作ずつ紹介したもので、有栖川有栖の解説と磯田和一の図解が掲載されています。有栖川氏の説明が上手くて、これが読書意欲を掻き立てるわけです...
紹介されてるミステリはそこまでミステリガチ勢じゃない自分でも、ほとんど名前を聞いた事あるミステリだったので、ある程度有名どころをセレクトされてるっぽい、ただ自分はこの本に紹介されてるミステリは全て読んだこ -
Posted by ブクログ
密室。その言葉を聞くだけで、その字面を見るだけで、心が躍るミステリファンは多いだろう。かくいう私もその一人。
本書は有栖川有栖先生が、イラストレーターの磯田和一さんとタッグを組んで、古今東西の密室の名作をセレクトし、イラストを添えて解説したもの。
密室が苦手という友人から、その間取り等が頭に浮かびにくいと言われたことがある。しかし、本書なら、磯田さんの情感あふれるイラストで、密室の雰囲気をたっぷりと味わうことができる。
各イラストには、磯田さんの感想が書き込まれているが、有栖川先生の解説と同じくらい、このコメントが面白い。有栖川先生がベタ褒めする作品を磯田さんはお気に召さないケースもチラホ -
Posted by ブクログ
ずっと前から何度も表紙を眺めては戻していた本をついに読んだ。
密室の謎が自分で解けた試しはなく、有栖川有栖さんが大好きなので、てことは全部面白いのでは、と思うと、積読本が多いのでただそれを増やすことになってしまうかもと思い、躊躇があった。
しかし、面白いもそうでもないも正直に書かれていて、かつ密室の種類がたくさんありすぎ、意外と積読メモした本は少なかったけども、翻訳本がもっと好きだったら怖いな、と思うくらい、どの作品にも惹かれた。再読、未読合わせてすべてを読み、イラストに落とすのもすごい。イラストを見たら頭で描いていたものが具体化されたり何か読み間違えていたりと、発見もあった。