木澤佐登志のレビュー一覧

  • 闇の精神史

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    やはり木澤氏の本は面白い。ロシア宇宙主義、アフリカ思想、サイバーパンクなど現代にも大きく関わる思想でありながら一般にはほとんど知られていない思想を紹介されている。本書も目から鱗のことばかりだった。

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    2024年03月16日
  • 闇の精神史

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    新年初めにCESが行われました。報道を見ると今年はAI、AI、AIで、AIをテーマにした企業同士の連携、提携の話題ばかりが目につきました。そもそもはコンシューマー・エレクトロニクス・ショーとして最先端のテレビがお披露目される見本市だったと思うのですが、インターネット、データ、AI,という流れの果ては、いけてる技術を「見る」イベントから、世界中のテクノロジーに「見られている」ことを見せつけられるイベントになっているような気がします。個人をエンパワーするはずのテックの行く末…本書で「規律権力」から「環境管理型権力」へのシフトに触れられた時、ワクワクしなくなったCESを思い出したりしました。このよう

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    2024年01月20日
  • 闇の精神史

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    ソビエトが、西洋の近代を、西洋由来のイデオロギーとアメリカの資本を使って乗り越えようとしていた。
    へぇぇぇ。
    VtuberやVRなどサイバー空間に体を移し、肉体を超越する思想を実現するためには、空間に入り込むためのデバイスを装着して認知出来る健常な身体が必要という矛盾。
    所々話が分からないまま読み進めた。また読み返したい。

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    2023年12月04日
  • 暗黒の啓蒙書

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    ネタバレ

    ニックランドは民主主義社会に進歩的なものが隆盛になり、右派は今後もリベラルによって衰えていくだろうとして、右派に、新反動主義というネオナチとは一線を画すと同時に差別的な思想を提示し、少数派のリバリタリアンたちには声というアプローチではなく、民主主義から出口〈exit〉し、コーポレーションのような新官房学的な一部の人たちによる会社のような政治をさせる(アメリカの憲法には民主主義がなく創始者たちは民主主義に反対していたことを含みながら)というヒントを与えた(それが、ピーターティールのやっていることだが)。この書を読まずして現在のアメリカ社会への理解は難しいであろう。また、現時点はここまでに留めてお

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    2022年01月29日
  • 闇の自己啓発

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    「闇の自己啓発」という名の読書会を書籍したものです。課題図書としてあげられているのが以下になります。
    『ダークウェブ・アンダーグラウンドー社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』
    『幸福な監視国家・中国』
    『明日、機会がヒトになるールポ最新科学』
    『銀河帝国は必要か?ーロボットと人類の未来』
    『現代思想』2019年11月号特集「反出生主義を考える」
    『親密性』
    本書に登場している方々の博識乱舞にも驚きますし、私があまり読んでこなかった書籍が多く登場しています。なので、あまり中身に寄り添うことはできなかったのですが、なんとかついていくことができたような、できなかったような、、
    私にとっては、刺激

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    2025年11月27日
  • 闇の精神史

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    ロシア宇宙主義から始まって、アフロフューチャリズムからサイバースペースまで、人間が夢見てきた「未来」や「ユートピア」はことごとく失われたのか…という話?

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    2024年01月09日
  • 闇の自己啓発

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    興味のあった加速主義を中心に幅広い知識をもとに語る読書会の記録。大半が知らない知識で理解できなかったが、それによって自分の無知を思い知らされた。ここから読書の幅を広げていきたい。

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    2021年08月22日
  • 闇の自己啓発

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    社会のはぐれモノであり、論客(知識人)による自己啓発によって「正しさの奴隷」とされた社会へのアンチテーゼ。
    Twitterという場で交わされる"議論"とは全く違う互いへの尊重と理性,客観性が兼ね備えられ議論。
    社会の闇にこそ、今や将来を考える輝きがある。特に宇宙開発について、光速と物理的な距離において世界が絶対的に"外部"を持ちうる。という考えにどこか救われた。Exitがある。世界は外側に向けて開けているのだと、証明してくれた。
    そして「人権のない人間>人型のロボット」と「訪れることがなかった「未来」に対するノスタルジー」どれもが外部にある知恵との接続で

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    2021年07月24日
  • 闇の自己啓発

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    この本で「闇の自己啓発」されるかどうかは読み手次第だと思うが、膨大な数の引用と普段用いないような概念の数々で、次に読むべき本との出会いや知識(教養?)の広がりにはなった一冊。
    個人的には、ちょうど並行して読んでいる「ホモ・デウス」とリンクしている部分が多く楽しめたと思う。

    「読書会」なので、読んだ本に関する感想とそこから連想される様々な作品、概念、思想への言及で、「XXの研究結果から~」みたいな話はあまりない。
    あくまで、参加者同士が良くも悪くも勝手に議論しているだけが、いちいち連想が凄すぎるし、なんでそんなこと覚えてるんだろう(褒め言葉)というものが全体に渡っての所感。

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    2021年05月16日
  • 闇の自己啓発

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    そんな言うほど「闇」でもなく、むしろ素直な感じ。映画『ジョーカー』の感想の一言目に人間の人生に興味ないからちゃんと貧困対策をすべきという感想しか出てこないっていうの笑った。

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    2021年02月04日
  • 闇の自己啓発

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    2021-01-27
    こう言う刺激的な読書会記録には困ったものだ。対象書籍読みたくなっちゃうじゃないか。
    …3冊ポチっちゃったじゃないか。
    と言うくらい面白かった。身の回りのいろんなことに援用してみたり。「知」ってワクワクする。善かどうかはともかくとして。

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    2021年01月27日
  • ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

    購入済み

    読み応えがあった

    ダークウェブ のことをほとんど知らない状態でしたが、興味があったので読んでみました。

    前半はなんとかついていけたものの、後半からは内容が難しくなっていったように感じてしまいました。

    ダークウェブ の概要から、思想や哲学に至るまで詳述されていて、かなり読み応えがありました。

    ダークウェブ 含め、ITジャンルの知識を深めてから、もう一度読んでみたい本だと思いました。

    この本の内容がよく理解できる日が来るように、研鑽を積みたいと感じさせられました。

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    2021年01月11日
  • ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

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    インターネットの世界には真偽が定かでなない
    都市伝説に満ち溢れています。

    グーグルで検索できるのは全体の4%程度であ
    り、残りの96%はいわゆる闇サイトであって
    そこに足を踏み込むと、あっと言うまに住所
    などを特定されてしまうとか。

    闇サイトを除いているとネットの向こう側から、
    「ほう、君は日本の首都であるトーキョーの
    世田谷〇〇という場所から訪問しているのだね」
    なんて語りかけてくるというホラー映画のよう
    な話もあるほどです。

    もはや宇宙空間にも匹敵するネット空間の内部
    を掘り下げた一冊です。

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    2020年07月10日
  • ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

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    ネタバレ

    自分のダークェブについてのイメージが、まさにアクセスした途端に個人情報などを抜かれて云々だったので、作中でズバリと言い当てられたのには笑ってしまいました。

    ダークウェブの本だから、ペドフィリアとか麻薬とか殺人請負とかそういうサイトの話も出てきてそれもとても興味深かったのですが、前半のダークウェブができた歴史とか背景の話が面白かったです。
    匿名性というのは悪いことをする隠れ蓑ではなく、国や政府の監視からの自由、権利を守るための武器であるという考え方に目からウロコというか、あぁそういうことなのかと思いました。(そう思った自分も案外監視慣れしていたというか平和ボケしているというかw)
    疚しいことが

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    2019年08月14日
  • 暗黒の啓蒙書

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    行きすぎた平等主義と民主主義は再考に値すると思った。生物学的多様性を笠にして、人種主義的な言説を推し進めて行くことと、事実としての生物学的多様性を峻別することが重要になってくる。
    生物学的多様性だけではなく、文化的、歴史的多様性もある。それら複数の差異をひとまとめに扱うことは不可能であるのは確かだろう。

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    2025年05月18日
  • 闇の精神史

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    ネタバレ

    2025年3月19日、グラビティにてグラ友の東大生が投稿してた。帯に「イーロン・マスクはなぜ火星を目指すのか?」って書いてあり興味増した。

    「インターネットを使うなかで闇を見てしまうことはあると思う。インターネット空間でどのようにして私たちはアンダーグラウンドなものに足を取られず、深層を覗かずにどう生きていけるのか、その問題を考えるうえで木澤さんの本書はすごく役に立ちそう。
    この本は理論的にならず書いているので、頭を使ったり行間を読んだりする必要がない、議論の交通整理という意味でとても質の高い内容だと思います。
    人文学のサイエンスコミュニケーションも大事だと思う。本書を読んでそういうことも考

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    2025年03月19日
  • ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

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    そのタイトルからしてダークウェブの実態やテクニカルな側面が詳しく解説されているのかと思い手に取りましたが、読後の印象はまったく異なるものでした。最初はダークウェブと聞いて悪の巣窟や無法地帯のイメージが強かったものの、本書を通じてそれだけではない、より複雑な背景や思想があることを知ることができました。

    印象的であったのは表現の自由という理念がダークウェブの中核に存在しつつも、オルタナ右翼や新反動主義といった反動的な思想とも結びついていく過程が描かれていた点です。この自由の追求が単なる技術的な枠を超えて、インターネット史や社会思想の転換点として語られている部分には非常に考えさせられました。

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    2024年12月01日
  • ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

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    ダークウェブ上のこれまでの出来事(シルクロードの閉鎖など)についてのまとめと考察の本.
    内容的に仕方がないことかもしれないが,固有名詞が多くて頭がこんがらがる.また,なんとなく「ボクこんなに調べました!」という学生レポートのような印象を受けた(結局何を伝えたいのかがわからない...ということだろうか?)
    これまでにダークウェブで起きたことの一端を知るには有用かもしれない.

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    2024年08月20日
  • 闇の精神史

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    19世紀ロシアからイーロンマスクからVtuberまで、様々な世相に対する著者の徒然録といったもの。著者のバックグラウンドなのか、ロシア思想的な部分多め。
    バ美肉については、音楽のエレクトリックボリスに絡め、自己の否定と縮小と捉えマゾヒスティックな自傷行為としているが、VTuberについては身体性から解放される表現行為と開明的なものと捉えているのが興味深い。

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    2024年08月08日
  • 闇の精神史

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    ロシア宇宙主義とユーラシア主義、サン・ラー、サイバースペース…というかスキナーの行動分析学とフーコーの『ユートピア的身体』、と特に新しいことはないけれども「朽ちた未来の破片をサルベージし、それに一条の光を当てる」企画として面白かった。
    特に新しいことはない、というのは何というか、SFマガジンのコラムっぽいコラムだなぁということです。

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    2024年04月10日