キャシー・アッカーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ文庫の帯は岸本佐知子先生「ワイルドで奥深くて崇高な、世にも美しい言葉のテロ。姐さん、一生ついていきます。」
単行本訳者あとがきに、ナックルダスターで武装して会いに行ったという挿話。
文庫版訳者あとがきの、バイク用ヘルメットを脇に、階段を駆け下りてきたアッカーの姿が目に浮かぶ、という結び。
それらに惹かれ、抵抗感を抱きながらも、つい購入。
というのも、生活がそのまま詩を吐くような破滅的天才の創作を、やや忌避しているからだ。
うまく浮かばないが、中島らも「今夜すべてのバーで」に登場する天童寺不二雄が物を書いたとして、あまりに自分とかけ離れすぎているだろうから。
しかしそんなことなく、キャシー・アッ -
Posted by ブクログ
1歳で母を失ったジェイニー・スミスは
メキシコのメリダで父ジョニーと暮らしていたが、
10歳の時点で既に近親相姦関係にあった。
ところが、父に新しいガールフレンドが出来、
厄介払いされそうになって嫉妬・狂乱。
ニューヨークで不良グループと付き合い、
乱倫・暴力・飲酒・薬物三昧からの中絶まで体験。
売春業者リンカーに売り飛ばされ、監禁されている間に、
自らの人生について、あるいは、ホーソーン『緋文字』の感想、
ペルシャ語の独学の記録、散文詩――他を綴った。
その後、癌を発症してリンカーに見捨てられたジェイニー14歳は
自由の身になって旅に出たが……。
1970年代後半に執筆され、
1980年代