成重竜一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自傷行為、オーバードーズなどがやめられない、不安や抑うつを訴えたり、食行動異常を起こすなどの精神症状が見られる…そして薬物療法が効かない。そんな子どもたちの話を、児童精神科の医師である著者が聞いていくと、強い自己否定ー自分が嫌いという気持ちに行き着く。
そんな子どもたちのことを、「自分が嫌い病」と呼び、自分が嫌い病とはどんなものか、子どもたちが自分が嫌い病になる背景などを解説し、子どもたちをどう支援していけばいいのかを教えてくれる。
他人から客観的に評価される「自己」と、自分を自分で評価する「自我」のバランスの重要さが、分かりやすく説明されている(ここでいう自己と自我は、著者が分かりやすくするために定義したものである)。
自己と自我のバランスが取れた状態を自己確立と呼ぶのだが、自己確立に至るまでの過程、その過程で子どもたちのこころに何が起きているのかが解説されており、発達心理学の振り返りにもいいなと思った。
子どもたちに起きる異変は、個人でなんとかできるものではなく、社会構造の問題であることも痛感させられる。
著者は、本書を精神科、特に児童精神科医を目指している人を読者として想定している。
精神科医だけでなく、スクールカウンセラーや、思春期の子どもたちと関わる人などが読むのもいいかもしれない。多少専門的ではあるけれど、分かりやすく解説してくれているので。
精神が不安定な思春期の子どもたちの心の有り様について概要を知ることができる良書だと思う。
著者は本書とは別に、特に不登校について取り上げた本を書いているらしく、そちらも読んでみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ統合失調症当事者の方の日々のあれこれを綴ったコミックエッセイ。
病院のホームページに掲載されていたのを書籍化したもの。
著者のともよさんは14歳の時に発症し、15歳の時に統合失調症と診断された。
その鋭敏な感性で捕らえた【世界】を当事者でない方にも分かりやすく綴っている。ゆるっとした可愛いイラストで見やすい。
外から何も知らずに眺めると奇異に思える行動も、本人の中では筋が通っている、というのが分かる。
100人にひとりは発症すると言われる統合失調症。
あなたも私も、身近な人も罹るかもしれない。
そう思うと、無縁のものだと思っていたものがグッと近くに感じられる。
生きる意味ってなんですか?/そんなのだれもわかりっこないよ/だれかがそう答えた時 目の前が真っ暗になった/でもいまは、、、世の中にはいろんな人がいる 「いろんな人」」に私が加わると「こんな人」がひとつ増える/情けない自分だとしても これはきっとかけがえのないものだ 「いろんな人」のバリエーションを増やすことに貢献している/私なりの存在意義だ p105 -
Posted by ブクログ
「寝る前の感情が1日のすべてじゃないよ」
「私の中では100%でできたことだけが評価される
それ以外は0としてなんのがんばりにもカウントされない」
統合失調症ではなくても、これらの台詞が刺さる方は少なくないのではないでしょうか
4コマ漫画に近いのですが、統合失調症という病気はとても身近でありながら、その治療はとても難しいこと、回復したとしても、そこから社会に出るにはさまざまな壁があることなどが、とてもわかりやすく、よく理解できました
内容は現代の社会問題すら捉えている重いものですが、水色ともちゃんの可愛らしい絵柄と作風で、すっと入ってきます
ともちゃんの頑張りにも共感の連続でしたが、それを支えるお母様の健気な姿と、私が辛い時期に支えてくれた母を重ねて涙腺が緩んでしまいました