【感想・ネタバレ】「自分が嫌い病」の子どもたち 自己否定のループから抜け出すための心理的サポートのレビュー

あらすじ

思春期の子どもたちの中には、抑うつや社交不安、不登校、自傷行為、過量服薬、過食・嘔吐、といった多彩な心理的問題や自己破壊的行動を示しながらも、既存の診断にうまく当てはまらない一群が存在します。
共通してみられるのは、「こうあるべき理想の自分=自己」と「こうありたい本当の自分=自我」とのズレに苦しみ、“自分が嫌い”になっている姿です。
本書では、この状態像を仮に《自分が嫌い病》と名付け、その背景にある思春期の心の発達、関連する精神医学的問題、そして児童精神科医が実践する支援方法を紹介します。

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Posted by ブクログ

自傷行為、オーバードーズなどがやめられない、不安や抑うつを訴えたり、食行動異常を起こすなどの精神症状が見られる…そして薬物療法が効かない。そんな子どもたちの話を、児童精神科の医師である著者が聞いていくと、強い自己否定ー自分が嫌いという気持ちに行き着く。
そんな子どもたちのことを、「自分が嫌い病」と呼び、自分が嫌い病とはどんなものか、子どもたちが自分が嫌い病になる背景などを解説し、子どもたちをどう支援していけばいいのかを教えてくれる。
他人から客観的に評価される「自己」と、自分を自分で評価する「自我」のバランスの重要さが、分かりやすく説明されている(ここでいう自己と自我は、著者が分かりやすくするために定義したものである)。
自己と自我のバランスが取れた状態を自己確立と呼ぶのだが、自己確立に至るまでの過程、その過程で子どもたちのこころに何が起きているのかが解説されており、発達心理学の振り返りにもいいなと思った。
子どもたちに起きる異変は、個人でなんとかできるものではなく、社会構造の問題であることも痛感させられる。

著者は、本書を精神科、特に児童精神科医を目指している人を読者として想定している。
精神科医だけでなく、スクールカウンセラーや、思春期の子どもたちと関わる人などが読むのもいいかもしれない。多少専門的ではあるけれど、分かりやすく解説してくれているので。
精神が不安定な思春期の子どもたちの心の有り様について概要を知ることができる良書だと思う。
著者は本書とは別に、特に不登校について取り上げた本を書いているらしく、そちらも読んでみたいと思う。

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2026年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p.53
そもそも子ども時代は、経験の蓄積が少ないため、新たに加わった経験が与えるインパクトが大きく、成功や失敗の一つひとつによって、〈自己〉〈自我〉の強弱がその都度激しくゆらぎます。

面白かったです。職業体験を目的とした子ども向けの施設が、子どもたちの夢や憧れを強める方にはほとんど作用しない。夢や憧れの対象は事柄ではなく人であって、それをやっている人とのつながりが大事とのことでした。とても腑に落ちました。自己と自我。ジョハリの窓と少し共通する面もあるのかなと思いました。

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2026年02月21日

Posted by ブクログ

多感な時期の子どもたちの心の動き、時代背景がとても分かりやすかった。そうゆう繋がりゆえに、発達障害の診断が増えているのか。
育ち方、育て方で、子どもは大きな大きな影響を受ける。現代の孤立化子育ては、子どもにとって良いことひとつもない。もちろん親にとっても。

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2026年01月20日

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