PEYOのレビュー一覧
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購入済み
最高の作品です!
全く別のトラウマや過去を抱えている2人が、お互いの存在によって成長していく描写が素晴らしかったです。
この先も2人を応援したいと思いました。PEYO先生の他の作品を楽しみにしています! -
購入済み
BL漫画という枠組に囚われない
初めに、作者であるPEYO先生の23歳というあまりにも早すぎる訃報に接し、心よりご冥福をお祈りいたします。
軽い気持ちで試し読みを読んだところ、緻密に描き込まれた綺麗な絵と、繊細に描かれるストーリーに引き込まれて購入しました。
人に求められる自分と自信が望む姿の乖離と、自分の心を守るために本質を知らないままでいようとすることの2つが本作品の大きなテーマでした。痛々しいシーンも少しあるので苦手な方は注意です。主人公2人のエロはありません。
自分らしく生きるということは、理解が進み始めた今の世の中であってもとても難しいですね。自分にも他人にも、その人がその人であることにもっと寛容になれたらと思います。先生がお伝えしたかったことを少しでも汲み取り、毎日を精一杯生きられたらいいなと感じました。 -
ネタバレ 購入済み
読み返し
作者訃報を受け、読み返しました。ストーリーもキャラの立て方も本当にうまくて、絵もリアル。何気ない描写で有馬の腕の筋肉が見えたり、男性っぽさを感じさせる。なのに動きで女性らしさを表現していて、見惚れるばかりです。内面の描写も秀逸で、セリフではなく絵とキャラの表現で、それを感じさせる技術がすごくて。クスッと笑える描写もありました。モブキャラにもしっかりと人格の肉付けがされていると感じました。
キャラを動かす事は、作者自身が演劇するのと同じ事なのかな、とこの作品を読み進めるうちに感じました。動きやセリフ、構図がとにかく自然で、漫画らしい単純な表現ではないんです。複雑で繊細で。
先生の作品がもっと見たかったです。本当に残念です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレBLというよりは、一種のジェンダー問題に焦点を置いた作品です。
幸せな家庭に育っていたはずが両親の激しい言い合いを目の当たりにしてから、ヒロインを守れてこそヒーロー(理想の男性像)になれる・そうなりたいと意識した大河は、しかし物事の表面的な部分しか見ない癖がついた。
幼少期に母親に教育された女としての自分と、生まれ持った男としての自分の二つの心を持ち、ある出来事を機にどちらにもなれない中途半端に陥ってしまった有馬。
有馬は多分、元は普通の男児と特別変わりなかったのではないかと思います。母親が強要する『娘としての優』を根っこでは受け入れられないなりに、望まれる姿としての『女の子』を初めは頑張って演じていたのだと思います。そのうち母のみならず周囲からも好意的な反応を得る度に、自身でもそれがあるべき姿と思い込みつつ。
次第に本来の年頃の男の子として(あるいは思うままに)ヒーローへの憧れを持ったことを機に、今まで築いてきた女の子としての自分を信じ、女の子と男の子のそれぞれのあるべき姿を決める周囲との認識の差に足を取られることになった。女の子になりきれず男の子にもなれず、この時点で既に二つの心を持ってしまっていることと、世間的にどちらかでなければならないとされる風潮から『望まれるままの女の子でいるから、男の子っぽいとかではなく今ここにある自分をそのまま受け入れて欲しい』とする子どもらしくもあり、人として普通で当たり前の自我や認証欲求が満たされないことが有馬優の現実なんだと思います。女の子でいることが苦なのではなく、誰にも自分自身を受け入れられないまま女の子であることを求められることに自分を見失いかける。
そもそもどちらかでなければ、という壁にぶち当たるのはこの手の問題の根深いところですね。
女の子も男の子も差がないとかあるとかではなく、そこにある存在を否定するために『らしさ』などの言葉や表現を用いてはいけないのだと思います。
二人とも別々の角度から同じヒーローを好きになって、自分もそんなヒーローになりたくて、ヒーローなんていない……と早くに現実に打ちのめされた頃の子どもの心を持ったまま、高校の演劇部で出会いました。
だから恋愛どころか、この一冊の中でやっと他人と向き合えるようになったところなんですよね……そりゃウブです。先は長そう。
大河はあの日の父の本当の姿をいつか聞くことになるのかも知れません。今の親子関係がそこまで悪くないにしろ、ここの誤解も解ける日が来るのかと思うとより明るい先が見える気がして読後感のすっきりした一冊でした。
ホント、狂気のロリコンだけはめっちゃ怖いな……っていう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレヒーローが恋をしたマリア、それは、女性として生きる事を強要された男の子でした。
「普通」とは何か?を考えさせられる、奥の深い一冊。
可愛い絵柄に反して、非常に重たいお話でした。
メイン2人とも抱えている物があり、特にマリアと呼ばれる有馬(マリアの逆になってるのが皮肉めいていて面白い)の過去は読んでいて目を背けたくなるほどに重たかったです。
なぜ、もう少し早く助けが来なかったのか…ここまで重たくする必要があったのかと思うほどです。
有馬は、トランスジェンダーなのかと思いましたが、多分、母の期待に答えることに喜びを感じていただけで、本来の彼は男の子なのだと思います。
しかし、女性として振舞っていたことで、辛い目に遭い、そのせいでトラウマから抜け出せず、男性になることも女性でいることも出来ない中途半端な人間になってしまった…。
そこへ、性別なんて関係なく自分を好きだという真っ直ぐな人間が現れます。
ヒーローに憧れ、表面でしか物事を見ることが出来ない真っ直ぐな彼。
彼もまた悲しい過去によって現実から目を背けているのですが、よく捻くれずに真っ直ぐ育ってくれたなと思います。
目の前で成長していく彼を見て、彼のようになりたいと願う有馬。
自分が嫌いな自分を、始めて丸ごと受け止めてくれる人に出会い、人は変われるのだという事を目の前で証明してくれる彼を見て、有馬の心が動いていきます…。
有馬は男なのか?女なのか?
男が男を好きになるのは普通なのか?
混乱する周りや部活のメンバーとともに、「普通」とは何か?を考えながら、一緒に答えを探っていく描き方も面白いと思いました。
悪意なく「普通」を押し付ける人間や、やり方が分からないなりにも彼に居場所を与えたいと悩む先輩など、色んな人がいて良かったです。
有馬を傷付けた変態や、有馬と母親、彼と父親のその後が気になったのですが、その辺が描かれていたらもっと良かったと思います。
因みに、キスのみで受け攻めは分からないです。
ピュアすぎて全く先に進まない2人がとても面白かったです!
個人的には有馬が攻め?と思いましたが、有馬が受けならトラウマをどう克服するのか?という問題があるので、その辺りの続編があれば読んで見たいなと思いました。 -
ネタバレ 購入済み
読み応えある嬉し恥ずかしラブ
2人とも主人公だよね。ぶつかりながらそれぞれの心の傷が少しずつ癒されていく過程が正統な成長物語。ハードな内容なのに深刻すぎず、笑わせながらもふざけ過ぎない匙加減が作り手の力量を感じさせて読み応え十分だった。ウブウブなこの2人のその先を早よ!続きが読みたい。続きが読みたい。続きが読みたい!!!待ってます♡
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Posted by ブクログ
ネタバレものすごく感情を揺さぶられる作品。
どう書いてもネタバレになっちゃうけど
スーパーポジティブで猪突猛進なように見える大河も
心の中は幼い頃の思いに囚われてたり
女役のダンサーを自ら演じてるマリアこと有馬も
幼い頃のトラウマを抱えてもがいていたり。
それぞれの事情がものすごく重たくて苦しいけど
出会いは最悪(大河が暴走したからなのだが。笑)でも
お互いがお互いのヒーローになり
少しずつ惹かれていく物語。
伏線回収も見事で、ラストはかわいい終わり方
(特に描き下ろし)でほっこりするんだけど
なにせ事情がつらい。辛くて苦しい。
でもすごく辛くても2人が前向きにもがいてるのが救い。
あと大河父が…どうしようもないといえば
どうしようとないんだけど、
知ってしまうとなんとも…切なくて泣きそうになる。
女とか男とか同性同士とかそういうところではなくて
「有馬優」にときめいてる大河がかなりカッコ良くって
ヒーローの素質あるよ!大河!!
って肩を組みたくなった。
あと大河のお友達2人(テツくんと福丸くん)が
とてもよい味を出してるのもいい。
際どいRシーンはないけど…
特に有馬くんの事情に関してはかなり重いので
かわいいお話かなー?程度で読み始めると
ものすごく抉られるので注意が必要。
でも読んでよかった作品だった。
もうPEYO先生の生み出す作品が読めないのが
残念で仕方ない。 -
購入済み
あぁ~良い。
難しい題材をここまで上手く読みやすく描かれてるのがまずすごい。
最初の入りからの予想を良い意味で裏切ってくれた。
お父さんもあのままで終わらせないでくれてありがとう。心がすっと落ちました。
友達もめちゃくちゃ良い奴らでこの二人がいたから大河が成長できたんだろうとも思うし。
BLだけの要素を求めたら物足りないけど、総合的にみたらとても良かった。
他の作品ももっと読んでみたいと思いましたが、他の方のレビューでこの作者様が亡くなってると書かれていたのできっともう無理なんですよね。
とても良い作品でした。ありがとうございました。