大友直人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実際に現場で活動している指揮者として、これからの日本のクラシック音楽を巡る状況はどうなっていってしまうのだろうという危機感は、「日本のクラシック音楽の聴衆の間に、極端なオタク的感性を持つ人が増えてしまいました。自分の好き嫌いがはっきりしていて、嫌いなものは認めない。排他的な感性を持つ人を増やしてしまったといえるでしょう。」という文章に集約されている。
クラシック音楽=高尚なもの、という思い込みから、単なる自分の好みを「クラシック音楽ヘの深い造詣」と勘違いし、作曲家や演奏家に対する排他的な態度を取ってしまう聴衆。こういう手合いは、自分たちがクラシック音楽をどんどん狭隘な世界に世界に落とし込んでい