望月市恵のレビュー一覧

  • 魔の山 下

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    一人の青年が街から遠く離れたサナトリュウムという特殊な社会で、色んな影響を精神的にも肉体的にも受けて成長していくが、結局戦争というごちゃ混ぜな渦の中に消えて行くという…

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    2025年04月17日
  • 魔の山 下

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    下巻では自分の従兄が死亡してしまう。そして交霊術が行われ従兄とであう。山を下りて軍隊に入り爆撃の場面に遭遇して歩き回るところでこの小説は終わる。
     会話以外の説明のところでトーマス・マンの思想が書かれているのであろうがはっきりとはわからない。

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    2024年05月30日
  • 魔の山 上

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    だいたい、ハンスの行動は最初から変だった。
    普通の健康な人間にとって、病や病者とは通常禍々しくて遠ざけるべきものであって、誰も病者の群れの中に三週間も身を置こうなどとは考えないだろう。
    そんなことを考えるのは、早すぎた父母の死(二人とも【彼の五歳ど七歳のあいだに死んだ】)から類推して、自らの体内にもすでに死が育ちつつあるのではないかとの不安を抱いている者だけになし得ることではないだろうか?/


    【音楽は時間の流れを、きわめて特殊ないきいきとした分割法によって目ざませ、精神化し、貴重なものにします。音楽は時間を目ざまし、私たちが時間をきわめて繊細に享受するように目ざましてくれます‥‥その点で音

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    2024年05月07日
  • 魔の山 下

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    結局完全に理解できないまま読破してしまいました。けれども読み終わってから、心がゾワゾワするような感じがします。いつか再読したい作品です。

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    2021年11月02日
  • 魔の山 上

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    ネタバレ

    とにかく長い。退屈。特に何も起きないまま上巻が終わる。ちょこちょこ動きはあるのだけれど。サナトリウムでの様々な人々との交流を通した青年の成長物語、とでもいうのかしら。病気、死、宗教、戦争、いろんなテーマを登場人物を通してひたすら討論していく場面が続く。しんどい。下巻、盛り上がりを見せてきたところで終わってしまう。しんどい。小説というよりも哲学書のような。しんどかったけど達成感はあった。これを読めたらもう何でも読めそう。ハンスが遭難しかけて生と死について開眼していくところは繰り返し読んだ。あの部分のために他を読んだのだと言ってもいいレベルで沁み入った。結論、しんどかったけど読んでよかった。しんど

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    2019年03月16日
  • 魔の山 下

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    ネタバレ

    とてつもなく大作。
    様々な人が入り混じり
    通り過ぎ去っていく…
    そしてハンス青年は変わらず…

    彼の心はどこか空っぽだったのかもしれませんね。
    最終的には強制的に魔の山からは
    去らざるを得なくなり、
    必然的にこの物語は幕を閉じます。
    いつかはやってくるのですよ。
    自主性を持つ日が…

    結局のところセテムブリーニやナフタのような存在は
    机上の空論を食っているだけで
    やはりどこか読んでいて違和感を覚えました。
    ハンスは彼らにとっては無知の象徴でしたが
    染まらなかった点では無知でないと思いましたが。

    人には様々な誘惑もあり、
    その中には悪のものもあります。
    ショーシャ夫人がある種の堕落の
    象徴なの

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    2018年06月29日
  • 魔の山 上

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    ネタバレ

    これは読むのに苦労したなー…
    なぜならば終盤のハンス青年の
    ほのかな思いが成就するときに
    他の言語でしゃべっているのを表現するために
    カタカナ混じりの会話になってるのよ。

    平凡な位置青年であるハンスが
    いとこの療養に付き合いうために
    3週間の期限付きでサナトリウムに
    行くことになったけれども…

    …がつく通りでお察しです。
    それとページ数で。
    結局彼も発熱により
    サナトリウムから降りられなくなるのです。

    平凡な彼は
    やがて様々な患者に感化され
    心の成長を遂げていきます。
    人体に興味を覚えたり
    恋というものを覚えたり
    そして、それが成就したり。

    下巻、すごく気になるのよね…

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    2018年05月28日
  • 魔の山 上

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    上巻は3日、下巻は読み終えるのに1ヶ月半もかかってしまった。
    なんと切り口の多い作品。。
    まだ完全には消化しきれていない状態でこの文章を書いている。

    こういった間口の広い作品は、
    フィニッシュをどこに持ってくるかという問題があり、
    巻末の解説でも書かれているように、
    実は作者自身も明確にはそれを決めずに書き始めて
    流れに身を任せたようだが、
    個人的には最終章の決闘のシーンが終わった時点で
    充分な満足感が得られ、
    あとはどう結論をつけても何らかの片はつくだろうと感じたので、
    それだけに、このフィニッシュには少々不満が残った。

    他の人はどう感じたのか気になったので色々とレビューを読んでみたが、

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    2013年06月15日
  • 魔の山 下

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    下巻に入ると俄然興味深くなってきた。フリーメーソン会員であるセテムブリーニとイエズス会士のナフタによる論戦は20世紀初頭の時代精神を感じさせるし、そうした形而上学的議論を吹っ飛ばすペーペルコルン氏のわかり易い器の大きさとその退場の仕方は現代的だ。物語は「人間は善意と愛を失わないために、考えを死に従属させないようにしなくてはならない」という言葉が感動的な「雪」の章の後、緩やかに下山するかの様に死の景色が強くなるが、先の言葉を思い返すことでその景色を越えていくのだ。そして物語の時は止まり、私達の時が動き出す。

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    2013年04月03日
  • 魔の山 下

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    世界史にも出てくる名著。
    正直かなり長く、読むのがしんどかったが、途中から引き込まれていったことは否定できない。
    非現実的な「魔の山」と主人公の生活ぶりは、とても面白かった。
    最後の急展開には驚いたし、生きて帰ってきていたらいいなと思う。

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    2011年11月10日
  • 魔の山 上

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    ネタバレ

    上下巻合わせて1200ページ余りながら、不思議な物語と精神論・宗教論が混ざり合い、非常に難解な物語でした。
    読み進めることが、まさにタイトルのごとく「魔の山」を登ることのようでした。。。

    と冗談はさておき、
    本書は、主人公ハンス・カストルプの結核を中心に、病気という面から「生と死」の考察と、サナトリウムという療養所のある平地と隔離された街を「時間」の考察という、2つの大きな主題から成り立ちます。
    主人公のハンス・カストルプは、優柔不断というか、自己主張の少ない青年で、従兄弟のヨーアヒムを見舞うために、3週間の予定でサナトリウムを訪れます。しかし、サナトリウムで結核と診断され、長期療養を言い渡

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    2011年11月05日
  • 魔の山 上

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    訳もわからず、政治談議などはすべて飛ばすという荒技で読みとおした。
    よく分からないがものすごい衝撃を受け、これこそ生涯の一冊だと心に決めてしまった。
    多分、この本の中に世界があると感じたんだと思う。「mondo libro」だ。
    勢いに乗って、ドイツ語版まで買ってしまった。
    しかし最初の一文を読んで、(私にとっては)入り組んだシンタックスに恐れ入ってしまい、それっきり読んでない。もうちょっと読まないと元が取れないなあ。

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    2009年12月12日
  • 魔の山 上

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    山頂のサナトリウムで、共に暮らす知人が次々に結核に倒れていく中で、議論し恋愛する現実離れした登場人物たち。
    衣食の心配なくこんなところで人生論ぶちかましているなんて、いいご身分とも思ってしまう。
    ハンス・カストルプがあっという間にスキーが上達したのに驚いた。雪の中の単独行のシーンは幻想的だった。
    ヨアヒムが亡くなったのも悲しかったけど、幽霊が出てきたシーンはもっとぐっときた。

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    2009年10月04日
  • 魔の山 下

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    難解。きっと何度読んでも読むたびに新しい訓が得られるに違いない。

    食堂、横臥療法中の音楽鑑賞、ショーシャ夫人の肖像画、は面白い。
    ヨアヒムの死は美しいし悲しい。
    手回しオルガン弾きと生臭坊主とは胡散臭い。
    ハンスは何故下山し戦地に赴き空しくあっけなく散ってしまうのか、その意味がまだ理解できない。

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    2009年10月04日
  • 魔の山 上

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    山の上の世界と下の世界。
    平凡に育った若者が隔離状態にある山の上で急進的な政治思想や哲学、覆った道徳・宗教、性、友情、死、自然に触れある種の光明を見出すまでの話。青春小説でありながら完璧な教養小説。政治・哲学・宗教についてはやや難解。社会全般に係る普遍的主題を全て盛り込んだ長大な小説は「実際的なファウスト」といった印象。

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    2009年10月04日
  • 魔の山 下

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    ネタバレ

    上巻に引き続き、サナトリウムで過ごすカストルプ
    いつのまにか従兄弟よりも施設に馴染み、さまざまなことに興味を持ち楽しんで過ごす
    従兄弟のヨーアヒムは、ここの生活、治らない自分に苛立ち、早く普通の生活に戻らなければとあせっていく
    やがて、ヨーアヒムはついに医師の忠告を振り切り、軍隊に帰っていく
    月日がたつにつれ、季節はうつり変わりにそして、カストルプは植物に興味をそそられ
    瞑想にふけり、セテムブリーニやナフタの宗教や、思想に耳を傾け、サナトリウムに溶け込んでいく、怖いくらいに‥
    もうこの世界から抜け出したくない
    抜け出せなくなっていく
    まさに魔の山
    雪山で遊びながら遭難しかけたり、周りの人々との

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    2025年04月06日
  • 魔の山 上

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    ネタバレ

    まさに魔の山
    いろんな意味で!
    一人の青年が就職の前に少し休養するつもりで訪れたサナトリウム
    従兄弟が長い間療養していたため
    ほんのお見舞いのつもりで‥
    はじめは会う人それぞれの病状をまさに人ごととして捉え、同情し、自分とは違う世界のこととして馬鹿にしたような態度をとる
    が、しかし
    彼もまた同じように病んでいたのだ!

    そしていろいろなものに影響されていく
    死を間近に見て、人々やドクターとの関わりから
    生命を、人体を学びはじめる

    そしてそしてさらに恋も!
    もう大丈夫?って思うほどの思いつめかたをして
    支離滅裂になっていく姿は怖い
    狭い世界の中で
    心までも病んでしまいそうな日々
    はたしてこの後

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    2025年03月30日
  • 魔の山 上

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    ひょんなことから滞在するようになったサナトリウムで出会った人物や風景、出来事の細かな描写のすごいこと。 当時の人間も今と変わらず思案を巡らせ感じていたのだと改めて思う。

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    2024年12月11日
  • 魔の山 上

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    『100分de名著』を見て読み返すことにした。40年前以上に読んだ記憶はあるが、ほとんど覚えていなかった。
    しかし、翻訳が悪すぎてストーリーが頭に入ってこない。小黒先生の話を聞いていたからかろうじて理解できた。まるで機械が翻訳したような直訳調、不自然な会話文。翻訳研究が進んでいなかった戦前に翻訳されたことを思えば致し方ないのかもしれないが、1988年の改訳ではいったい何を改めたのだろうか?すぐれた文学作品であるだけに残念。読み始めてしまったから下巻も読むしかないのだが、新潮文庫の高橋訳にすべきだったと後悔している。

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    2024年07月01日
  • 魔の山 下

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    セテムブリーニとナフタの論戦が所狭しと繰り広げられるが、肝心の登場人物たちの造形は、いささか記号的人物のように感じられて仕方がない。/

    第一に主人公ハンスだが、ショーシャ夫人に心惹かれるが、彼女がいったん山を降りると、手紙のやり取りで恋情をつのらせることもなく、たちどころに夫人を忘却の彼方へと打ち捨ててしまったように見える。
    また、『八甲田山』ばりの死の行軍に足を踏み入れるも、肺に浸潤を抱えているにもかかわらず、生還後に深刻な病状悪化があった様子など微塵もない。/

    第二に従兄弟のヨーアヒムにしても、明るくて豊満なマルシャに惹かれるが、胸の内を告白するでもなく、ハンスに恋の悩みを打ち明けるで

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    2024年05月15日