NETFLIX創業時メンバーであり、元NETFLIX最高人事責任者の著書。
巨大企業著伝あるあるの「それ弊社では無理」な内容は少なく、学びが多い。また書き手の実力がたかく、最後まで読みやすいのも特徴。
日本においてはリストラに対しての制約が非常に厳しいが、それ以外は会社に落とし込める記述である。
...続きを読む〇優秀人材にとっての最高の報酬はなにか
・他のハイパフォーマーとチームを組んで学び合えることが、最も強力な決め手となる。
・ハイパフォーマーを採用することは優れた従業員特典である。
・ハイパフォーマーを採用するには、ボーナスやストックオプション、高額な給与、昇進の確約でさえ、決め手にならない。
・ハイパフォーマーに絞ることで離職率も低減する。
・ハイパフォーマーにとってのモチベーションは人材濃度と魅力的な課題
・優秀な同僚と達成すべき成果の周知徹底、この組み合わせが、パワフルな組織の秘訣である。
・エンパワーメントやエンゲージメント、ベストプラクティスなんて効果が薄い。
・ハイパフォーマーな同僚と難題に挑戦できる環境は、ハイパフォーマーにとって最も重要な要素。
→人事制度で管理したり、やる気を引き出す施策は意味がない。
〇従業員に学習させるべきこと
・属する事業のしくみを正しく理解することが何よりも大切な学習。
→どんな従業員の能力開発研修よりもためになる。
・フィードバックは頻繁に行う。
〇事業推進および会社成長のポイント
・マネージャーは成功しているスポーツチームを参考にすべき。優れたスポーツチームは絶えず新しい人材をスカウトして布陣を入れ替える
→マネージャーの仕事は強いチームを作ることであって家族を養うことではない。
・重要でない評価指標に固執しない。絶えず見直して良い。
・今のチームがこの先必要なチームになる事を期待してはいけない。
・6ヶ月後に必要な人材を今雇う
・従業員に一貫してとってほしい行動をとなえつづけ、それを実行させるための規律を定着させる。
・パフォーマンスの高い企業は意図的に不平等主義である。業績にインパクトを与えられる部署に重点的にスター人材を配置すべき。
・従業員の才能と情熱が、会社の目指す将来に合っているかを見極め、他社の方があってれば積極的に解雇する。
・ビジネスリーダーの役割は、すばらしい仕事を期限内にやり遂げる、優れたチームをつくること。これが経営陣のやるべきことだ。
・優れたチームとは、これからどこに向かおうとしているかをメンバー全員が知っていて、どんなことをしてでもそこに到達しようとするチームのことだ。