ゲロ吐きそう
1巻だけ読んだ感想です。
曰く勘違い系コメディーらしいですね。私には非常に相性の悪い作品でした。
どういう人に相性が悪いのか私の考えを言っておきますね。「キャラに共感するような読み方をしてしまう人」です。……登場人物とご自分を完全に切り離して, バカやってるなこいつらとせせら笑うことができる人はこの作品をコメディーと受け取ることができるでしょう。かなり無理がある気もしますが。
本作でいう勘違いは「主人公が無能なのに有能だと勘違いされる」というものです。別にそういう着想を否定するつもりはないのですが, 本作はあまりにも吹っ飛びすぎです。主人公は能力が低くて期待に沿うほどの仕事ができない, というのは別に筋書き上問題ないのですが, それにプラスされる数々の汚点があまりにもきつすぎます。
いろいろ生理的に受け付けがたいものはありますが, 最も厳しいのが「できるはずのことをしない」ことです。
例えば作中彼は「部下を死地に送り込んでしまう」という失敗をしますが, 読めば読むほど常習犯だということが分かります。しかも, 読者である私から見ても回避方法はいくらでも思いつきます。つまり彼は反省していないのです。もしくは部下を人間と思っていないのです。多分両方です。「最弱ハンターによる最強パーティ育成術」がこれですか? 胸糞悪いです。
では彼が心を砕いていることは何かといえば, ひたすらに保身。あとは幼馴染たちのことくらいでしょうか? ただ, 1巻においてそれを彼の好印象につなげてくれる場面が存在しないのがこれまたきついです。
こんなどうしようもない主人公が有能だと勘違いされる理由は「運」の一言に尽きます。本当に何の準備も伏線もなく幸運が降ってわきます。考えるのが嫌になります。思わせぶりなその他雑多な設定までも馬鹿らしくなって続巻を読む気が失せます。
本人の人間的魅力が乏しい中周囲が盲目的に彼を崇拝する。そして作者自身が言っている通り, その割を食うのは主人公ではなく周囲です。それがどういう読者の心理を生むか想像できますか? 主人公に反感を抱くのですよ。ついでにそれを面白おかしく語ろうとする作者にも。
これがもし, もっと緩い世界観なら別の評価になったでしょうが, キャラの命をまな板に載せているのですこのストーリー。